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La luna e i falò (1)

今日からLa luna e i falò / Cesare Pavese (Einaudi, 208ページ)を読み始めました。今日は第5章の32ページまで。ここ最近、英語からイタリア語への翻訳モノを続けて読んでいたので、久しぶりに翻訳ではないイタリア語を読みます。理由はよくわからないけれど、翻訳されているイタリア語の方が読むのは楽です。

舞台はピエモンテ州のランゲ地方。時代は第二次世界大戦が終わったばっかりの頃。主人公は40歳くらいの男性で名前は不明。この頃、捨て子を養育すると村から給金が出たので、貧乏な家庭ほど捨て子を受け入れていたそうで、主人公の彼も捨て子です。20歳くらいの時に村を出てジェノヴァ、そしてアメリカへと渡り、20年ぶりに故郷の村に戻ってきたところから物語が始まります。幼少期を過ごした村々や知り合いを訪ねながら、昔のエピソードを語っていくスタイルの物語なのかな。

今日読んだところで判ったこと。育ててくれた養母は早くになくなり(彼が10歳くらいの頃)、養父も今はもういない。養父母の家には二人の娘がいたけれども主人公はもうどっちとも連絡をとっていない。村には、今は大工をしているNutoという親しい友人がいて訪ねに行く。Nutoは主人公とは違い、一度も生まれ故郷を出たことはない。彼は戦時中、洞穴(?)に逃げ隠れていたパルチザンにこっそり食糧を運んでいたこともあったみたい。Nutoと主人公との会話は、親しいもののそれという感じで、多くを語らなくても二人は分かりあっている雰囲気がある。

 -Se il sor Matteo ce l'avesse fatto a noi quando andavamo nella riva, -gli avevo detto, -cos'avresti risposto? Quante nidiate hai fatto fuori a quei tempi?
-Sono gesti da ignoranti, -aveva detto. -Facevamo male tutt'e due. Lasciale vivere le bestie. Soffrono già la loro parte in inverno.
-Dico niente. Hai ragione.
-E poi, si comincia così, si finisce con scannarsi e bruciare i paesi.

Cesare Pavese, La luna e i falò (prima edizione 1950), Einaudi, 2011, 28

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