黒田貴晴|「こころ」と「ことば」の専門家

心理カウンセラー、マーケター/認知科学を活用してビジネスにおけるコミュニケーションの問…

黒田貴晴|「こころ」と「ことば」の専門家

心理カウンセラー、マーケター/認知科学を活用してビジネスにおけるコミュニケーションの問題解決のサポートや、発達障害を持つ人の強みを活かしたキャリアのサポートをしています/NPO法人DDAC(発達障害を持つ大人の会)正会員/マジック、HIP HOP、猫好き

マガジン

  • 発達障害サバイバルガイド

    当事者の立場から書いた、「発達障害の人は、どうやって生きていけばいいのか?」についての体験まとめ記事

  • 生きづらさを乗り越えるための「進化心理学」

    人類は昔に比べどんどん豊かになっていっているはずなのに、どうして生きづらさが増えていくのか?その答えを、最新の心理学である進化心理学をもとに解説していき、特に発達障害といった生きづらさを抱える人に、現代社会で生きていくためのヒントを提供しています。

  • 信者ビジネス

    カルト宗教や一部の歪んだスピリチュアル、詐欺インフルエンサーは、どんな手を使って「信者」を洗脳しているのか?カルト宗教二世であり活動家でもあった筆者が、その驚くべき手口を公開。最先端の脳科学や心理学をもとに、騙される人はなぜ騙されてしまうのかを解明し、人生の難易度を下げる方法を紹介していく。

最近の記事

はみ出し者の発達障害の人の働き方

独立してから、もうすぐ5年になる。 友達もろくにおらず、もちろん人脈なんてものもない自分にとっては、 「独立なんてして、本当にやっていけるのか?」 という感じだった。 というか、むしろ 「ここまで来てしまったからには、もうやるしかない」 と言った方が正確かもしれない。 独立したと言っても、たくさん稼げているわけではなく、 一人で仕事をするにしても限界がある。 かと言って、自分には会社員という働き方は向かないし、 会社員に戻る気もない。 「もっと早くからスキルを磨けてい

    • 昭和のおじさんが衝撃を受けた小学校の学習指導要領

      「えっ?・・・これは・・・ちょっと・・・」 ページをめくる手が、思わずプルプルと震えそうになった。 「間違って高校の学習指導要領を読んでるんじゃ・・・」 そう思って表紙を確認すると、間違いは無かった。 ちゃんと「小学校」と書かれてある。 私が読んでいるのは、 まぎれもなく小学校国語の学習指導要領だった。 学校の先生をやっているというわけではなく、 昭和生まれで40歳も過ぎておじさんの仲間入りをした私が なぜ学習指導要領なんかを読んでいるのか? そして、 「今の若い子は、

      • 高くなっていく「普通」のハードルにどう対応していけばいいのか

        「普通」という言葉は、 ごくありふれていて平均的であることを表す言葉の代表格だ。 ところが今や、価値観も多様化し、個性を尊重しようという時代になった。 昭和の時代によく耳にした、この「普通」と言う言葉も、 令和の時代になってからは、あまり耳にしなくなった気がする。 世間の普通から大きくはみ出てしまった発達障害の人が集まる自助会も、 普通のレベルが上がり過ぎてしまったせいか、 参加者が増えた印象があった。 「”普通”って、マジで何なの?」 今回は、この「普通」という言葉

        • 自助会に参加しても、受動型ASDを持ってるせいか、ずっと片隅で他人の話を聞いてばかりの状態になる。APD(聴覚情報処理障害)の疑いもあって、雑音が入ると会話が聞き取りにくい。自分が自助会を主催する時には、数人規模で落ち着いた場所でまったりやるスタイルのものを企画してみたいなぁ。

        はみ出し者の発達障害の人の働き方

        マガジン

        • 発達障害サバイバルガイド
          14本
        • 生きづらさを乗り越えるための「進化心理学」
          12本
        • 信者ビジネス
          9本

        記事

          以前に書いたEQ関連の記事が、すごく読まれてる。「何でだろう?」と疑問に思っていたら、精神科医YouTuberさんの、なぜ発達障害の人が増えているのかとういショート動画がバズった影響らしかった。これを機に、もっとEQの勉強もしていこうかな。

          以前に書いたEQ関連の記事が、すごく読まれてる。「何でだろう?」と疑問に思っていたら、精神科医YouTuberさんの、なぜ発達障害の人が増えているのかとういショート動画がバズった影響らしかった。これを機に、もっとEQの勉強もしていこうかな。

          役所の書類を簡単に書けるようにするには

          「役所に提出する書類って、なんでこんなに面倒くさいんだろう?」 誰だって一回くらいは、そう思った経験があるはずだ。 いくら面倒くさいからといっても、 出さないわけにはいかない。 「もっと誰でも簡単に書けるようにすればいいのに…」 昔からそう思ってきた人も、多くいるに違いない。 だが、それでも改善されてこなかったのには、 やはり大きな声では言えない理由があるようだった。 専門家の存在年の瀬も迫る昨年の12月、 私は、社労士の先生と喫茶店でいっしょだった。 障害年金の申請

          役所の書類を簡単に書けるようにするには

          「宇宙生活」という名の自助会と出会って

          一年ほど前に、京都府立大学の横道先生が主催する自助会で、 「宇宙生活」というのがあることを知った。 この「宇宙生活」という名の自助会は、 貧困やアダルトチルドレン、難病といった 生きづらさを持った人向けのものだ。 あれから一年経った今では、 他の自助会にも顔を出すようになった。 一歩を踏み出してから今に至るまでの経緯を 簡単に振り返ってみた。 ドキドキの初参加の思い出私はこの自助会に参加するまで横道先生とは面識が無く、 宗教二世の当事者としてX(旧Twitter)でつ

          「宇宙生活」という名の自助会と出会って

          格差社会の中で「自助会」が持つ可能性

          先日、久しぶりに自助会に参加した。 一年前に私が初めて自助会に参加した時には、 参加者は私を入れても、せいぜい5,6人程度。 それが今では、毎回20人くらい集まるようになっている。 「ずいぶんと世間にも知られるようになったんだなぁ」 毎回のように参加している人もいれば、 初めて参加しましたという人もいる。 同じような苦しみを抱えた者同士で、 問題を深掘りしていき解決策を探っていく。 たったこれだけのことなのに、 癒されて心が軽くなるんだから、本当に不思議だ。 そんな

          格差社会の中で「自助会」が持つ可能性

          「バタフライ効果」って、知ってますか?

          バタフライ効果とは、ほんの小さな出来事が、 後に予測もできなかったような大きな出来事を引き起こすことで、 もともとは物理学のカオス理論の言葉だそうだ。 「ブラジルで蝶が羽ばたけば、テキサスで竜巻が起こる」 と言う言葉もあるように、最初の小さな変化が、 後になるにつれてとんでもなく大きな結果につながっていく。 人生においても、ちょっとした「出会い」が、 後の人生を大きく左右することもよくある。 「あの時、あの人と出会えていたから」、あるいは 「あの時に、あいつと出会ってさ

          「バタフライ効果」って、知ってますか?

          私がやってみたいと思っている自助会

          生きづらさを抱えた「当事者」と呼ばれる人たちが集まり、 自分たちの生きづらさと向き合いながら問題を掘り下げていく「自助会」。 「解決策を示してくれる専門家がいない状態で、本当に大丈夫なのか?」 そう思いながら、実際に発達障害の自助会に参加してみて、 私自身の生きづらさというのは、だいぶ軽くなった。 自助会には、発達障害以外にも、 貧困や難病、アダルトチルドレンといった 様々なテーマで運用されているものがある。 「自分も何かやってみたい!」 そう思って、今はまだ企画の段

          私がやってみたいと思っている自助会

          ピアリーダーになると決めた

          「ピアリーダー」と言う言葉、聞き慣れない人も多いだろう。 私がピアリーダーについて知ったのは、 発達障害の自助会がきっかけだった。 その自助会の中心になっていたのが、 京都府立大学の横道先生で、 発達障害以外にも、多くの自助会を主催されているようだった。 しかも、横道先生自身は文学者で、 公認心理士などではない。 初めて自助会に参加した時には、 「心理の専門家がいない状態で大丈夫なのか?」 と疑問に感じていた。 だが実際に、当事者同士が集まって 自分たちの生きづらさ

          声のコンプレックスを無くすために声優さんからボイスレッスンを受けてみた

          たまたま知り合った声優さんから、 ボイストレーニングのレッスンを受けるようになってから、 もうすぐ二年になる。 こちらの要望を聞いてもらえるようにと、 マンツーマンの個別レッスン。 「さすがに個別だと、それなりの値段はするよなぁ」 正直、どうしようか迷ったものの、 これからのことも考えると、 どうしても声の印象をよくしておきたかった。 レッスン三年目に突入するのを前に、 レッスン前はどんな状態だったのかや、 実際にレッスンを受けてどう変わったのかをまとめてみた。 レ

          声のコンプレックスを無くすために声優さんからボイスレッスンを受けてみた

          のめり込みやすい性格と計画性

          やるべきことをそっちのけにして、 自分がやりたいことにのめり込んでいく。 そして気がつけば、「しまった!」と後悔してしまう・・・。 発達障害の人には、よくあることなのではないだろうか。 「過集中」と呼ばれる、発達障害の人によくある異常な集中状態は、 人並み外れた能力を発揮できるようになる。 その反面、うまく使いこなせないと痛い目に遭ってしまう。 「このスキル、うまく使いこなせたら、だいぶ生きやすくなるのでは?」 そういうわけで今回は、 この過集中をいかにうまく使いこな

          飽きっぽい私がnoteを一年間続けるためにした工夫と得られた変化

          2023年も、あと一週間で終わりを迎える。 そんな今年も終わりに近づき、一年を振り返る中で、 「よくここまで続いたなぁ」 と思ったことがあった。 それが、noteでの記事作成だった。 もともと私は、飽きっぽい性格なうえに、 同時並行でいくつもタスクをこなすのが苦手なタイプ。 そんな自分がここまで続けられてこれた理由について、 誰かの参考になればと思ってまとめてみた。 やる前に決めていたことnoteを本格的にやろうと考えたのが、 2023年の1月になってからだった。

          飽きっぽい私がnoteを一年間続けるためにした工夫と得られた変化

          心理テストよりも「本当の自分」について教えてくれたもの

          性格診断テストや相性診断テスト、 そういうものががあると、 思わずやってみたくなるという人も多いのではないだろうか。 自分の診断結果について、 SNSに投稿する人だって多い。 例えば、X(旧Twitter)をやっていると、 たまに変なワードのトレンドが上がってくる。 「一体、何があったの?」 「何か炎上でもしてるのか?」 そう思ってチェックしに見に行ったら、 「○○診断メーカー」という性格テスト関連のものだったりする。 「あなたを○○に例えるなら」 こんな感じで、

          心理テストよりも「本当の自分」について教えてくれたもの

          「働く環境を選ぶ」という決断をした私の体験

          独立してからというもの、 気がつけばもう四年が過ぎた。 「独立なんて絶対無理だろうと思ってたけど、なんとかなったな」 社会に出てから最初に就職したところはブラックなところだったが、 給料は良かった。 そこで正社員として働いていた時に比べれば、 収入は大きく落ち込んだ。 だがその代わり、 幸福度は高まった気がしている。 「結局これが、自分に一番合った働き方なんだろうな」 なんとなくそう感じて、今では毎日を過ごしている。 発達障害の人にとっては、 働く環境というのが、実

          「働く環境を選ぶ」という決断をした私の体験