息子と好きな異性を語り合う
夕食後のつかの間。
アイスコーヒーを入れて一服タイム。
四歳息子が近づいてくる。
冷蔵庫から今一番のお気に入り、
レモンウォーターを取り出し、隣に腰かけた。
ヒソヒソ声で話しかけてくる。
「パパは、女の子は好き?」
なんだこれ?
――とっても好きだよ、君は?
「めっちゃ好き」
血は争えない。しかし、なんだこれ?
「優しい女の子と、怖い女の子はどっち好き?」
――そりゃ、優しい女の子。
「一緒」
会話が止まる。なんだこれ?
テレビでは、アイドルたちが歌い踊っていた。
息子は見るや、駆け寄って画面を指さす。
「こういう、髪の毛を、結ぶのが、好きなんだよ」
――リボンの?
「そう。リボンが好きリボンが好きだ」
こんな男同士の会話初めてした。
と、ママが「お風呂入るよー」とやってくる。
息子は一転、聞こえるように、
「でもやっぱりママが一番だね」と言った。
――お、おぅ。(なんだこれ?)
レモン水踊るリボンの女の子
(れもんすいおどるりぼんのおんなのこ)
【季語(夏): レモン水】
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