見出し画像

なぜお寺で婚活がはじまったのか。築地本願寺がすすめる「築地の寺婚」とは?

2020年7月から築地本願寺ではじまったのが、結婚相談サービス「築地の寺婚」です。昔から地域交流の場として利用されていた「お寺」という場を通じて、より多くの人のご縁を取り持つべく、スタートしました。開始から500件以上の問い合わせがあるという同サービスについて、「築地の寺婚」のシニアカウンセラーの渡信玲子さんにその特徴を伺いました。

「築地の寺婚」のシニアカウンセラーの渡信玲子さん

人のご縁をつなぐのは、昔からお寺の役目だった


――まず、築地本願寺で婚活が始まった理由を教えてください。

渡信 一番の理由は、「時代の変化と共に、人々の人生に寄り添うお寺でありたい」という強い想いからです。若い方を中心に「お寺=葬式や法事の場所」との印象が強いと思いますが、昔は、お寺は地域の交流の場でした。ときには、ご門徒さん同士を引き合わせて結婚のご縁をつなぐことも行われていたようです。感染症などの影響で人々の出会いの数が減る時代だからこそ、より多くの方のご縁をつなぐお手伝いをしたいという気持ちから、「築地の寺婚」はスタートしています。

――浄土真宗信者ではなくても、利用は可能ですか?

渡信 もちろんです。実際にご利用いただいている方は、浄土真宗のご門徒さんではない方も大勢いらっしゃいます。仏教や浄土真宗には関心がないという方でも、築地本願寺に少しでもご興味があればぜひご利用いただければと思います。お布施を強要することはありませんのでご安心ください。

一番のポイントは「安心できること」

――結婚相談所としての「築地の寺婚」の特徴はなんでしょうか。

渡信 まず大きいのは、築地本願寺という歴史と伝統を持つお寺が運営しているという信頼性です。「築地の寺婚」にいらっしゃる方は、「結婚はしたいけれども、できるだけ安心してお相手を見つけたい」という方が多いように思います。昔は会社の上司や親戚から紹介された方とお見合いして、結婚に至るケースも多かったのですが、今の時代は結婚相談所からアプリまで出会いの手法は多様化しています。ただ、選択肢がたくさんあるからこそ、その信頼性や安全性に迷われる方も少なくありません。その点、「築地本願寺という有名なお寺の相談所だから」と安心してご利用いただけるように思います。

――たしかに、アプリで簡単に出会える時代ではありますが、簡単に出会えるからこそ「遊び目的ではないか」「この人はちゃんとした人なのだろうか」とお相手に不安を感じる方も多いですよね。

渡信 そうですね。「築地の寺婚」では、ご登録時に、独身証明や住民証明、年収証明、学歴証明、職業証明などを提出していただきます。「実は配偶者がいるけど遊びで登録した」「職業や年収を偽って登録した」という方はいないので、安心してご登録いただけます。

最初は無料の初回面談からスタート!

――「築地の寺婚」はどのような手順で利用できるのでしょうか。

渡信 基本的には出会いからご成婚まで一連の流れのサポートになります。具体的な手順としては、まずは、私たちカウンセラーによる無料の初回面談を受けていただきます。

カウンセリング後、さまざまな規定等をご確認していただいた後、会員登録に至ります。入会後は、プロフィールやカウンセラーによるPR文を登録していきます。その後は、いよいよお相手探しです。

築地本願寺境内のインフォメーションセンター2Fにあるカウンセリングルーム。

8万人近い会員の中から、気になるお相手を探す


――お相手はどうやって探すんですか?

渡信 ネット上でお相手のデータを見ながら、ご自身と相性の良さそうな方を探していただきます。「築地の寺婚」の会員様のほかに、提携している日本結婚相談所連盟(IBJ)に所属する約8万人近い会員様も対象になります。その中から、気になるお相手が見つかったら、相手の方にオファーを出し、もし相手の方もOKした場合は、リアル、またはオンラインで、1時間ほどお二人でお見合いしていただきます。

――リアルだけではなく、オンラインでもお見合いができるんですね!

渡信 はい。ですので、首都圏にお住まいの方だけではなく、日本全国どこに住まわれている方でもご登録いただけます。最近も、沖縄在住の女性が東京の男性とオンラインデートを重ねて、ご成婚に至ったというケースもありますよ。

――ちなみに、最初のお見合いがうまくいったあとは、どうなるのでしょうか。

渡信 最初の逢瀬を通じてお互いが「もっとお相手を知りたい」と思った場合は、次はプレ交際に進みます。この段階では、何人も同時進行でお会いいただくことが可能です。だいたい2~3か月をめどに真剣交際に進むかどうかをご判断いただきます。

真剣交際がスタートしたら、ほかの方への出会いの申し込みは中断していただきます。そして、真剣交際後、プロポーズが成立して、お互いに結婚の合意がとれたら「成婚」に至ります。もし、残念ながら成婚に至らなかった場合は、またお相手探しからスタートしていただきます。

――現在の成婚数はどのくらいなのでしょうか?

渡信 開始から約2年間で32名の方が成婚されました。婚活期間は人によってそれぞれではありますが、決して割合としては少なくないのかなと思います。現在は100名ほどの会員様が活動されていらっしゃいます。

結婚して終わりではないのが、「築地の寺婚」


――「築地の寺婚」では築地本願寺で挙式が挙げられるというサービスも注目されているそうですね。

渡信 築地本願寺での挙式やフォトウェディングは、一般の方でもご利用いただけますが、「築地の寺婚」の会員様の場合は、割引価格でご利用いただけます。いままで「築地の寺婚」を利用されて4組くらいの方が築地本願寺で式を挙げられました。築地本願寺で挙式ということは、和装をイメージされる方も多いのですが、もちろんドレスでもご対応いただけます。

――相談所と挙式の場が一緒なのは、思い入れが深まる方も多いのでは。

渡信 そうですね。築地の寺婚は、「結婚式を挙げたらご縁が終わり」というわけではないのもポイントです。お寺というとお葬式のイメージが強いですが、築地本願寺では、お子さまが生まれたら仏さまにお参りする初参式からめぐみの参拝(七五三)、成人式など、お子さまの成長に合わせた節目に、参拝される方が非常に多いです。築地本願寺で挙式を挙げた方の中には、「せっかくのご縁なので、子どもが生まれたら、七五三や成人式も築地本願寺で行いたい」とおっしゃる方もおられました。

――なるほど。普通の結婚相談所だと、結婚したらご縁はなくなりますが、「築地の寺婚」の場合は、その後も人生の節目ごとに築地本願寺と接点が続く方も多いんですね。

渡信 そうですね。結婚後も「妊娠しました」「夫婦で参拝に来ました」などとご報告をいただくことも多く、「今後もご縁がつながっていって、ありがたいな」と感じます。

※問い合わせ先や詳しいコースの詳細などについては、下記のURLをご参照ください。


この記事が参加している募集

結婚式の思い出