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私の経験から考える学校教育と学習速度

最近、TOEFLのために勉強を始めているのだが、先日、Readingの問題を解いていてふと気づいたことがある。

「私、めっちゃ読めてない!?」

以前に、TOEFLを受けたのは、2年以上前だった。その時は、Readingが全然読めなかった。分かったつもりをしていたけれど、あとから答えを見返すとわかっていなく、答えも全然違うなんて日常茶飯事だった。そして、点数も言わずもがな、よくなかった。

この2年間、TOEFLの勉強も、というか英語の勉強も何もしてこなかった。なのに、なぜいきなりこんなことに?そう考えるといろいろ思い当たる節がある。

1.昔からそうだった

よく考えると、私は昔からそうだった。何かをがむしゃらにやっている時は、全然できないのに、休んでから「ぽっ!」とやってみようと思った時にできるようになっているのだ。全く意味不明だ。

例えば、小学校のリコーダーのテスト。クリアしなければならない曲がたくさんあり、できる他のクラスメイト達は、どんどん先に進んでいた。私はというと、一つ目の短い課題すらクリアできず、クラスの中でも2,3番目くらいに遅かった。毎日、毎日、それこそひたすら練習した。(近所の人うるさかっただろうな・・・)それでも、まったくできなくて、結局さじを投げた。

「もういいや。リコーダーなんてできなくったって、死んだりしないし。」

そうやって、毎日吹いてたリコーダーを放棄し、1週間くらい全く触らなかった。それでも、やってくるテストの日。そこで、やけくそになって吹いてみた。・・・その課題曲をクリアした。

全く意味不明だ。ずっと練習し続けたわけでもないのに、一体何が起こっているのだろうか。

2.たぶん私は今まで、勉強を「こなし」てきた

たぶん、私は、「Slow Learner」なのだろう。日本語に訳すと「覚えの悪い子」だろうか。たぶん、何事にも何かをインプットして、理解して、アウトプットをするまでにすごく時間がかかるのだと思う。英語の文がわかるようになったのも、やっとその時に(2年以上前に!)勉強したことが、理解でき始めているのだろう。

それでも、これまでなんとかやってこれたのは、ひとえに記憶力に頼っていたからだ。私は、たぶん昔から、「学ぶ」ことをしながら、学校のペースについていくために「覚える」ことでカバーしてきた。学校教育の中にいる私は、インプットまではできていたけれど、理解して、アウトプットまで到達できるほどの時間の余裕がなかった。だから、やり方を「覚えて」「こなす」という方法になったのだと思う。

<望ましい学習方法>
インプット→理解する→アウトプット
<私の学校教育のこなし方>
インプット→覚える→とにかく試験はなんとかする

歴史の試験用に、教科書・ノート・問題集を丸暗記していっていた。定期テストの前には、何ページのどこにどんな絵が載っていて、どんな出来事が太字で印刷されていたかすら覚えていた。私は、その狂気ともいえる記憶力だけを頼って、大学卒業まで走ってきたのだと思う。

3.学校教育は画一的じゃないほうがいい

いろいろ言われるが、私は、日本の学校教育の仕組みはよくできていると思ってる。よく一人の教員が、30人の児童や生徒を束ね、クラスの半分以上の学生の学力を平均並みにし、社会に出て行っても大丈夫な人材を育てていると思う。コストパフォーマンスがすばらしい。

それでも、私は、きっと私のような子どもたちは、それなりに多いのではないかと思っている。私は、記憶力で無理やりカバーして生きてきたけれど、それができない人もいるだろう。やっぱりインプット→理解する→アウトプットに時間がかかる人たちはそれなりにいると思うのだ。それをサポートしてあげられる仕組みがあるといいのに・・・と思う。

それと同時にインプット=理解する→アウトプットというような子どももいるだろう。そういう人には、もっと早く授業を進める。インプットを増やすなどのことをサポートしてあげられる仕組みもあるといいと思う。

4.私がこれからすべきこと=インプットをし続けること

これから、私がすべきことは、たくさんインプットをし続けることなのだろう。経験上、私は、がむしゃらに何かした後、ある一定の期間それについて学ばないことによって、(きっとその冷却期間に脳が頑張って整理して理解をしてくれているんだと思う)、急にできるようになるらしいので、何かができるようになりたいと思った時には、それこそ2年くらいのスパンで考えなければいけない。ぎりぎりアラサーの私にとって記憶に頼るという裏技は使えなくなりつつあるので、時間をかけるというのは大切だ。幸いなことに、今の私は「この期限までにこれをしなければいけない」というものはない。それなら、マイペースに2年後の自分のためにインプットし続けて、2年後の私の栄養にしていけばいいかと思う。



頂いたサポートは、子ども達を助ける活動を行っているNPOなどに寄付する予定です。教育に携わる者として、少しでも社会に還元出来たらと思っています。