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役が「存在」することについて

 演じることに限ったことではありませんが、できる人は、その場に「存在」しています。

 魅力ある人、惹かれる人というのは、そこに「存在」しています。

その場、その瞬間に生きている人が、「存在」している

 出世する人たちは必ず「存在感」があります。
 「存在」していると、人の記憶に残ります。俳優で言えば、田口トモロヲさん、松重豊さん、遠藤憲一さんといったバイプレーヤーと呼ばれる人たちは、その人独自の「存在感」で人々の記憶に深く焼き付いています。
 ビジネスでも、婚活でも、「存在」している人こそ、記憶にも残り、次へとつながります。

俳優が持つメソッドは、「存在」するためのメソッド

 俳優が持つメソッドは、その場、その瞬間に「存在」することを目的としています。
 「はい」という一言で、プロデューサーの記憶に残り、一年後に役付をもらった先輩俳優もいます。何かするときに、「ああ、あの人いたな」と思い出してもらえれれば、いろいろな可能性が広がります。

「存在」するためのメソッドは、書類通過が不可欠

 「存在」する演劇メソッドは、直接自分を、もしくは演じること自体を見てもらう必要があります。つまり、多くは、オーディションで書類審査を通過することが必要となります。そこまで進めなければ、メソッドを使うことができません。
 土俵に立てないのであれば、メソッドを使う権利がないとも言えます。指名を受けるバイプレーヤーも、演じる場があってこそです。
 これは、俳優に限らず、就活、婚活、いずれも書類審査を通過しなければ、面談まで進めないのと同様です。

 ただし、裏技としては、人伝でいくと、書類審査課を免れられます。1番確実で成果が残せます。使える人脈はドンドン使いましょう。

書類審査で何を見る?

 書類審査で見るのは、ビジュアルでしょう。見た目が9割といわれるように、全然知らない人を見るときに、とても好感が持てる写真であれば、有無を言わさず手に取ってもらえます。
 写真を見てもらった後で、プロフィールを読んでもらえるので、まずは写真からやるしかないです。プロフィールは興味を引く内容であれば残ります。
 この二つの要素をクリアした人だけが、面談まで進むことが許されます。就活であれば面接へ、婚活であれば実際にお会いするということになります。
 結婚相談所は、この書類通過方法をしっかりサポート、もしくは通過させてしまい面談まで持って行きます。


どうすれば「存在」できるのか?

 俳優が持つ演技メソッドは、自分の持つ感覚、価値観、存在に自分で気づくことからはじまります。
 自問自答をして自分を見つけるわけでも、自分探しの旅に出るわけでもありません。自分を客観視し、分析したのちに、それを良きも悪きも受け入れ、行動を起こすことで、そこに「存在」することができるようになります。

自分って人から見たらどんな人?

 「あなたは、他人から見たらどんな人に見えていますか?」と聞かれて、すぐに答えられますか? 改めて聞かれると、頭に「?」マークが浮かびませんでしょうか。
 アンドレ・ブルトンの「ナジャ」の一説だったと記憶していますが、こんな言葉をご存じですか?
 「お前が何者かと問われたら、今お前は何と付き合っているかと考えよ」。
 自分がどういった人か考える時に、まず、自分が携わっている人たちがどういった人か自分の感想を考えてみてください。また、どういった仕事や趣味をしていて、それをどのように自分が思っているかを考えてみてください。あくまで、自分がどう思うかなので、答えは自分の中にしかありませんので、自由に発想してください。
 どうでしょう? 考えてみましたでしょうか?
 実は、それがそのまま他人のあなたへの評価です。行動的な人たちの中にいれば行動的な人に見えていますし、人に請われている仕事をしていれば、あなたも請われている人に見えていますし、偏執的な趣味趣向であれば、あなたは変態です。
 重要なのは、それが、あなたにとって心地よいでしょうか?

理想の自分になるには?

 良い環境にある人は、周りの人たちも、仕事も趣味も、充実しています。
 逆に過ごしにくいようであれば、より良い場所へ行きたくなりませんか?

 実は、どんな物語でも、主人公は最初と最後で変化をします。そして、その変化を起こすきっかけは、突然の外から力によって起こります。もし外からの刺激がなければ、主人公は、変わらない日常を過ごしているだけになります。
 つまり、人は、外からの刺激を受けることでしか変化しないことを暗示しています。外からの刺激は、出会った作品であったり、天変地異のような事象であったりするわけですが、それを意図的に遭遇するのは難しいです。
 最も容易に変化を起こすにはどうするか。人は人で変われる。自分が欲する理想像に近い人と交流を持ち、その集団の中で生きていこうとすると、自分自身に少しずつでも変化を起こしていくことができ、ある瞬間に自分の大きな変化に気づけます。

変化を恐れず、人との出会いを習慣化する

 自分が変化を欲しているでしょうか? 他人は、「こうした方がいい」「ああした方がいい」と言いますが、本人が「それがいい。そうしよう」と思わない限り、行動を起こしません。もし、今自分が悩んでいることであれば、行動を起こすチャンスです。
 もし、行動を起こせない人は、いろいろな人と出会ってみるだけでいちです。いろいろな人に出会い、交流を持つことで、自分では気づけないことに気づくようになります。

 「存在」する人は、変化を恐れません。常に自分更新できるように、それを習慣化し、様々な人と出会うようにしています。
 「自分を変えたい」と漠然とでも思っているなら、いろいろな人との出会い、つながっていくことをおすすめします。
 他人を変えたいなら、その人自身の悩みを、「なぜ」や「なんだろう」を聞き出し、興味ある分野の人とつなげてあげることで、容易に変化するでしょう。

存在するための処方箋

 「存在」したい。と考えるなら、自分がどのような「存在」かを意識してみましょう。自分という「存在」を自覚することで、その場所に「存在」できるようになります。もし、今の自分の「存在」が嫌ならば、理想とする人や集団と交流を持ち、自分自身の「存在」を変化させていってください。

演劇メソッドでは、あなたの「存在」を明示できます

 なお、演劇のメソッドでは、自分の声や姿勢、所作から、どう見えるかをお伝えすることができ、また理想となる人の声や姿勢、所作をどのようにしたらできるようになるかを学べるメソッドがあります。


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