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『東京タワー』


東京タワーを見て有史に思いを馳せる。

およそ5000年前、縄文時代ただ中にあった東京は今の地形からは想像もつかないほど陸地と海が入り組んでフィヨルド状※の地形を成していた。

その、陸地の突端にあったのがいまの東京タワーのある地であり、それを裏付けるように足元には多くの貝塚と、少し後にできた古墳が、東京の中でも特に多く発掘されている。

東京タワーしかり、NHKの放送局が最初に出来たのも大昔の突端部であり、TBSも同じである。
示し合わせたように昔の「ハシ(端)」と「電波」関連のものが共鳴するのは何故だろうか。

(ちなみに昔はハシは「あの世」と「この世」の境界であり、その岬(ミサキ)の部分を神聖なものとみなしていたらしい。

昔は東京の「ハシ」だった場所

…お分かりだろうか、東京にある、今の主要な神社・神宮のあるところはそのほとんどが昔ミサキだった場所なのである。
その証拠としていまでは鳥居まで長い階段が存在する、谷側は海だったのだ。)
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『カミは泥沼のなかに潜るようにして、ひとつひとつパーツを掬い出して「この世」は誕生した』
というインディアンの神話に通ずるところの多い縄文の慣習。
そして、パリのエッフェル塔にインスピレーションを受けながら、西洋の軽快さは全く受け継がれず、

まるで泥沼の奥深くから樹の根を引っこ抜かんというような、大地に根差した力強い脚を持った東京タワーは、 

今と昔を繋ぐハシ(橋)なのだろうと、太古に思いを馳せ戦慄しようじゃないか。

ハシ(端)(橋)

歴史は全て繋がっている。教育として受け継がれていないだけで、DNAのレベルで我々は日頃それを無意識に感知しているのだ。

(中沢新一『アースダイバー』一部引用)
#アースダイバー

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