今こそ聖トマス・アクィナスからロジックを学ぶ
聖トマス・アクィナスとは、その名が示すように、キリスト教における聖人のひとりである。彼の代表的著作は『神学大全』だ。
今、我々は書店やコンビニに行けば「○○大全」なる書名は易々と見つけることができるだろう。
だが、かつては、東ローマ(ビザンツ)皇帝ユスティニアヌス1世の権威をもってして成し遂げられた偉業『ローマ法大全』が、『ナポレオン法典』の誕生に影響を及ぼすほどに、文字通りの大全として生み出されたように、この『神学大全』も、理路整然と神学の問答を示すことで、彼は誤解や異教との差別化をはかったのであった。
このイタリアの神学者・哲学者の影響を肯定、あるいは覆そうとして、西洋文明の哲学は進んだとも言える。
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