アタッシェケースに惹かれてきた半生
個人的な思い出を書き連ねていく前に、最初に確認しておくが、「アタッシュケース」ではなく、「アタッシェケース」が本来正しい表現なのをご存知だろうか。
フランス語も英語もアタッシェであり、アタッシュは単に日本における慣用的表現に過ぎない。アタッシェとは、大使館職員のことであり、彼が用いていた書類カバンをそう呼ぶようになったのが語源。
さて、アタッシェケースといえば、悪の組織が金銭の取引に用いたり、拳銃をしまっていたり、あるいは映画の中で金融マンが用いていたりと、既に我々――