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菓子作り

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#エッセイ

レシピって何だ?

レシピって何だ?

自分の求めるレシピってどういうことだろう?
最近、仕事中にふと考えていた。

伝統の味、おふくろの味、最先端の味…などなど。
そこには必ずレシピがある。
僕がやっている「ジャムの旅」は一期一会の味だ。
その時にレシピを決めるから。(これが楽しい‼︎)

一方でひとつの菓子を作ろうとなった時、僕は過去の仕事で作りあげてきたレシピをもとに考えます。 

レシピそのままで作るときもあるけれど、日々考え方

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果物と砂糖の関係

果物と砂糖の関係

パティシエという仕事をしていて、一番扱う機会が多い素材「砂糖」。

「ジャムの旅」を始めてあらためて深く考えるようになったので、自分がどう考えているのか整理してみようと思います。

お菓子やデザートを作る時は、様々なパーツのバランスを取りながら砂糖を使っていくので結構複雑です。最終的な1カットのお菓子、1皿のデザートとして仕上がったときの甘さをイメージするので。
ひとつひとつのバランスが良くても、

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美味しそうな表情って?

美味しそうな表情って?

思わず「美味しそう!」って声が出てしまう食べ物ってどんな表情だろう?

熱々の鉄板に乗せられたハンバーグから溢れる肉汁だったり、

七輪で焼かれている秋刀魚から滴り落ちる脂だったり、

熱々のりんごタルトの上にのせられた溶けかかったバニラアイスだったり…。

やっぱり「美味しそう!」って感じて「食べたい!」っていう順番かな。

パティシエという物作りの仕事をしていて、時々間違いそうになる。
「綺麗

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「びしゃびしゃのブランデーケーキ」

「びしゃびしゃのブランデーケーキ」

「古典とケーキ」
この本を読んでブランデーケーキが作りたくなった。
古典の小説家や登場人物の世界観と重ね合わせて、筆者が作ったお菓子が出てくる。
面白い視点の読み物だ。

「おかん、ブランデーケーキ好きやわ。昔っぽいブランデーびしゃびしゃのやつ。」

昔、よく母が言っていたな。
たまに思い出すが作ってあげたことはない。

子供の頃、料理人の父がたまに持って帰ってきたブランデーケーキやウイスキーボン

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