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どうして貴方は組織で仕事をするんですか?

こんにちは。とあるベンチャー企業でひとり人事をしている朱夏です。

今日は1年目の新卒メンバーから受けた相談に端を発した、組織で働くことについてのお話。

「どうして朱夏さんは、メンバーのことなんでも知っているんですか?」

終業時刻間際に唐突に聞かれました。
「はい?(゚Д゚)」
と思って詳しく聞いてみると…

朱夏さんは人事で営業でもないのに、営業メンバーがどんな案件持っていて今どんな状況なのかめっちゃ詳しいじゃないですか。
俺なんて自分と自分の成果のことしか考えてなくて…
どうしたらそんなに周りに興味を持てるんですか?

ということ。

この1年目メンバー、仮にKくんと呼ばせていただきますが、
彼は誰よりも営業活動に熱心で、顧客アポでは先輩に任せっきりにしないで自分で仕切って商談を進めようと念入りに準備したり、企画書を何度も何度もブラッシュアップしたりと、そのエネルギーの高さは私も見習わなきゃなぁと思うくらい素晴らしい方です。

一方、自分の案件を受注させることに突っ走るあまり、その他のチームミーティングや同期同士の打ち合わせ、研修で課された課題などの付帯業務を疎かにしてしまうことが多く、その点は今後の課題だなぁ〜とも思っておりました。

なので、この相談を受けた時は呆気に取られたといいますか、心の中で思わず
「おろ?どうしたの急に」
って思いました。

Kくん曰く、大学生の時から自分の成果を出すことに執着するあまり、どうしても「俺が俺が!」ってなってしまうと。
その結果、誰かと一緒に仕事をしていても、新規受注や大きな仕事をやり遂げた後はひとりぼっちで、その成果を誰かと心から分かち合えたことがない。
それを変えたいのだが、具体的に何からやったらいいのかわからない…

そう言うKくんは、いつもの自信たっぷりな雰囲気と違って、なんだかモヤモヤしている感じがして、本気で悩んでいることが窺えました。

「その仕事は誰のため?」

これはKくんに限った話ではなく、新卒採用で出会う学生さんにもよく見られる話で。

「私はインターンで売上1位になりました!」
「私は大学在籍中に事業を立ち上げました!」

そういった、見た目華やかで煌びやかな成果を声高に叫ぶ方に、「なぜそこまでやろうと思ったんですか?」と聞くと、9割くらいが自分の存在承認のためだったりすることもあります。

一応補足しますが、こういった成果がダメとかではないです。
客観的に見てわかる成果を出す、目標数字を追えるというのは素晴らしいことですし、成果に向けて自ら試行錯誤をすることも立派な強みです。

ここで言いたいのは、その成果が「ほぼ自分のためでしかない」場合、誰かと協働して仕事をする理由はどこにあるんですか?ということです。

ちょっとだけ言わせていただくと、そこまでできるんだったら自分一人でやったらいいのでは?と思うのです。
今はフリーランスも起業もそんなに珍しい話ではないですし。

組織はミッション・ビジョンを「みんなで」体現するためにある

そう、こんなに簡単に個人事業主を名乗れるこの時代に、あえて企業に所属して仕事をする意味ってなんだろうか??って、私自身もこの半年めっちゃくちゃ悩んだんです。

んで出した結論は、「自分たちのミッションとビジョンを、みんなで力を合わせて体現していくこと」かなと。

「自分は何のために働くのか、何のために仕事をするのか」
一人ひとりが自分の思想を持っていて、それらが集まって組織のミッション・ビジョンになっていく。
自分の夢や実現したい未来が途方もないくらい壮大で、とても自分一人だけでは難しくても、同じ志を持った人たちで集まれば立ち向かえるんじゃないか。

チームや組織は、本来そうやってできあがっていくものであって、
だからこそチームで仕事をする意味があるんじゃないかなと思っています。

そして、ミッション・ビジョンは事業だけでなく、その組織の制度や施策、慣習にも色濃く現れます。
例えば、先日こちらの記事でちらっと書いた、1年間の成果発表会も。

これは、弊社が「働くことを心から楽しむ」ということを大事にしているからこそのイベントです。

働くって、24時間365日いつでも「ターノシーーーー!!(*′∀`*)」ってわけにはいかないじゃないですか。
しんどいこととか理不尽なこととか、自分の不甲斐なさに頭を抱えたりする日もあるけど、それを乗り越えた先にある達成感ややり切った充実感こそが「働くことを心から楽しむ」と言えるんじゃないかと思っています。

そんな、一人ひとりの1年間のドラマを語ってもらうこのイベントは、まさに弊社のDNAとも言える大事な催しなのです。

小さな積み重ねが文化になり、結束になる

社内イベントっていうと大ごとになってしまいますが、ミッション・ビジョンは日頃の行いにだって現れます。

Kくんには、まずは社内で使っている掲示板に「イイネ!」をつけてみてごらん、と言いました。

周囲に興味を持てないのではなく、持つ習慣がないだけなんだと。
まずはみんなが投稿している記事、つぶやき、シェアしてくれている資料を見る習慣をつける。
行動を変えれば見える景色が変わって、社内の人と向き合えるようになっていくよ、と伝えました。

あと、大げさなこと10個やろうとして全部三日坊主になるくらいなら、すんごく小さなことを1年続けなさいとも言いました(これは自分の経験談から^^;)。

仕事を終えた後“ひとりぼっちだ”と思える分、Kくんはまだ周囲の雰囲気を感じ取れているのだと思うので、まだまだ変われると思っています。

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バーーーっと思っていることを思っているままに書いてしまった…
なんというか、このKくんが相談してきてくれたのが単純に嬉しかったんですよね。
自分の弱いところに向き合おうと人に頼ろうとしている姿そのものに、彼の成長の片鱗を感じたのです。

来年の4月には先輩になるKくん。
頼もしいお兄ちゃんになってくれることを願うばかりです。

それでは今日はこの辺で( ˘ω˘)

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