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あくまでも、1対1の関係性を。


世のなかには2種類の人間がいる。
「なるべくして成った」人間と「なんとなくなってしまった人間」だ。

なんか自己啓発本の書き出しみたいになってしまったのだけど、これはあると思っている。なんなら、ひとりの人間に対しても「なるべくして成った」一面と「なんとなくなってしまった」部分が同居しているはずなのだ。


ありがたいことに、ライターとして活動をさせていただいている。
でも、最初にSNSを始めた理由は「ライターになるため」ではなかった。わたしは友達が欲しかったのだ。

吉玉サキさんが書いてくれたように、わたしはコミュニケーションツールとしてSNSを使っている。

ライターとなった今でも、根本的なところは変わっていない。もっと仕事として、ビジネスとしてSNSを運用すればいいんだろうなぁと思いつつも、なかなかそうはできずにいる。

結果、「Bさんはどういう意図でSNS運用をしているんですか?」と同業者に困惑されるようになる。多くの職業ライターとは、求めているものがちがうのだ。


吉玉さんとわたしは真逆の関係性である。彼女は上のnoteでこのように書いていた。

私はあまり、SNSで友達を作ろうと思ったことがない。
noteを始めた時点で私は自分の交友関係に満足していて、あまり友達を欲する気持ちがなかったのだ。

けれど、noteで好き勝手書いてたらいつの間にか友達ができていた。

嬉しい誤算だ。それが目的ではなかったけれど、結果としてはとても嬉しい。

わたしは、友達が欲しかった。できた友達がおもしろがってくれたらうれしいな、と読みものを書き始めたら、いつのまにかあれこれ転がって気付いたらライターになっていたのだ。正反対のところからスタートをした結果、おなじようなところに立っているのがおもしろいなぁ、と思う。


わたしはnoteもTwitterも、できるだけ見るようにしている。
理由は「文章を通して、もっとあなたを知りたい」からだ。

noteは知らない誰かとつながることが気軽にできるプラットフォームだけども、わたしは知らないどこかの誰かの名文には興味がないのだ。だから、おすすめのタブはほとんど開いたことがない。

いまもTwitterやnoteはただの入口のつもり。興味は作品じゃなくて、あなたという人物にある。せっかく繋がってくれたかたの言葉、できれば余すところなく見たいじゃないですか。


ただ、だからこその悩みもある。ほぼ無職でたまにライター、という生活をしていた昨年夏から、今年は急に仕事が増えた。
もちろん、まだまだ食べていけるほどではないので、もっともっと仕事が欲しいぞ!というところではあるのだけど、以前より「読む」に割く時間が使えなくなっているのは事実だ。

気軽なTwitterはともかく、noteは読むのに体力がいる。
申し訳ないのだけど、わたしは人が熱を入れて書いたものを読むにも、おなじくらいの熱がいるのだ。さらっと流し読みをしたり、読まずにスキを押すのは簡単だけど、それはちょっと、あまりにも書いたかたに申し訳ない気分になってしまう。できることなら、万全の態勢で受け入れたい。


そういうわけで、今後はすこし「つながる」を減らしていこうと思う。

わたしのnoteのフォロー数は200のすこし手前。毎日更新しているかたもたくさんいる。物理的に、すべてを読むのはもうかなり厳しくなってきている。
自分のキャパシティを無視して、「ちょっと気軽にフォローをしすぎてしまったかな」という反省も、内心ちょっとだけある。

Twitterでたまたまタイミングよくツイートが目に入ったnote以外は、まとまった時間を作って、一気に読んでいることが多い。いきなり「通知が少年Bで埋まっている」という経験は、わたしにフォローされているかたならけっこうある経験なんじゃないかと思う。

500も1000も、フォローをするのはかんたんだ。でも、わたしはそうして、文章の海のなかに「あなた」の文字を沈めたくない。

交流の深いかた。たとえば、Twitterでよく絡んだり、いいねをつけてくれるかたや、noteでよくスキを押してくれるかた。
コミュニケーションツールとしてSNSを使っている以上、わたしはやっぱり、そういうひとのことをもっと知りたい。べつに「よい読みもの」を読みたいわけではないのだ。


めちゃくちゃ勝手なことを言っているなぁ、という自覚はあるんだけど、さいきんnoteはそういう運用に変えている最中なんだ。今後はたぶん、もっとこの傾向が強くなってくると思う。

もちろん、フォローしているかたのことも「知りたい」と思って繋がっている以上、まったく読まないということはあり得ない。
たくさんフォローをしておいて、目に入ったタイミングのときだけ読む、というのもスタンスのひとつだと思う。でも、それでも申し訳ないんだけど、わたしは、あくまでも「コミュニケーションツール」としてSNSを使っていきたい。

こういうことを書いてしまうと、ライターとしてはデメリットしかないんだろうなぁ、とも思うんだけどさ。
わたしはやっぱり、わたしをたいせつにしてくれるひとのことを、大事にしたい。

1対1の関係を、作っていきたいんだよ。


#エッセイ #日記 #コミュニケーション #人間関係 #note #思考 #価値観 #SNS

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