LOS BANDO(ロスバンド)【映画】
本当に最高なものに出会った時、自分の中にこれ以上何も入れたくなくなる。
今、私は真にその状態に陥っている。
そしてどうすればいいか、どう言葉にすればいいかわからなくなっている。
そして、全てがどうでもよくなる。不安とか怒りとか考えとか自分の中のウジウジしたもの全てがどうでもよくなってしまったのだ。
何が言いたいかと言うと、「ロスバンド」(日本ではこの表記が正解?)は、それほど最高な映画で、私はそんな最高な映画に出会ってしまった。
正直びっくりである。
なぜ驚くかと言うと、ある程度予想をして見に行ったからなのだ。
「ノルウェー発、音楽ロードムービー!」とか「ノルウェー発の爽やかな青春音楽映画の誕生!」的なうたい文句で映画館で宣伝されていた。
青春×音楽なんて超が付くほど大好物の私は「これ、絶対私好きなやつやろうな」と。
予想して見に行く映画は大抵、期待し過ぎて期待外れになるか、予想を裏切る面白さのどちらかなのだが、これは、予想通りで裏切らないのに新しい刺激を手に入れられる面白さだったのだ。(新しい刺激?新しい感覚の方が近いかな?なんかとりあえずその辺)
うたい文句の通り、若者の青春であり、冒険であり、音楽(ロック)愛溢れててちゃんとハッピーエンドに終わる。爽快感半端やない。
なのにそれだけじゃない。
この物語のメインの登場人物である、10代の若者達の家族や友達や夢に対する悩みや葛藤がリアルで、それはこの物語の舞台となったノルウェー・スウェーデンだけの話じゃなく万国共通であることを思い知らされる。
もちろん、ノルウェー・スウェーデンだからこそ出せる広大な自然から映し出される心理描写なんかもあったに違いないが、それでいて私のような日本の大都会でも大自然でもない中途半端な場所(半都会)で暮らしている30代女性の心にもしっかりと寄り添ってくれる共感度MAXの作品なのだ。
誰もが共感できる悩みや葛藤をしっかりと描いてくれているのに新しい。(しかも笑って泣ける)
まるで、焼肉食べ放題に行ったのにその場でお寿司食べ放題もやってくれて同じ料金で好きなだけええよ言われて――
え、それすごない?贅沢過ぎひん?そんな最高な組み合わせあってええの?と言った感じだろうか。
まあとにかく、この映画に出会ってしまった今、私の心も体も脳みそも、喜びに満ちてパニック状態なのである。
ハッピーエンドと言ったが、全部が全部解決するわけじゃなく、ちゃんと考える余地を与えてくれる映画ならではのラストも見どころなのだ。
あーもーね。これだいぶ私の中の思い整理して綴ったつもりやけどどうなんでしょうか。長いかしら?
いや、どうでもええな。
「ロスバンド」は、間違いなく世界に誇る最高傑作である。
私が行ったシネマートでは一旦公開終了しちゃったけども、来月アンコール上映が決定したとのこと。
その他の映画館でも全国で順次公開されるらしいので。
はい。
お気になりましたら、ぜひ。
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