3.仕事と健康のどちらが大切か
結論:仕事よりも健康を優先するべきだ。
なぜならお金で健康は変えないからです。
そんなことはわかっている!
現実問題としてお金がなければ生活できないじゃないか!
でも健康な体がなければ働くこともでない・・・
私たちは、そんな葛藤の日々を送っているのでしょう。
健康とお金の問題は大きなストレスの要因です。
今の生活を維持していくためには、どうしても働かなくてはいけませんね。
うつ状態が続いているのに、精神薬を飲みながら体にムチを打って働き続けるのも、今の生活を維持するためだと思います。
しかし、そんな生活を続けていたとして、いつになったら健康ですこやかな毎日が訪れるのでしょうか。
安全な場所で、安心して暮らせる日々が待っているのでしょうか。
楽しくて、充実した毎日を送ることができるのでしょうか。
私自身も理想と現実のギャップに苦しみました。
うつ状態では、判断力が低下しているため大きな決断ができません。
常に不安が大きくて、自分の考えに自信が持てません。
そうなってくると、自分の行動や発言に責任を持つこともできなくなり、逃げ腰になりがちです。
そんな逃げ腰の姿を見て、うつ状態に理解の無い世間からは「うつは甘え」という批判が来るのだと思います。
たとえ相手が言葉で発しなくても、視線や態度、声のトーンなどで、どんな感情を抱いているものかは伝わってくるものです。
そういう日々を送っていると、使えない自分が嫌になるものです。
そして自分を理解してもらえない、共感してもらえない相手を恨みたくもなります。
こんなスパイラルに陥ってしまうと、うつ状態が悪化していきます。
だってストレスの原因は「人」ですからね。
僕は仕事の負担が大きすぎて、うつ状態になってしまったという方とも接してきました。
そういった方々は、自分に振られた仕事を上手に断れない、という悩みを持っていましたね。
仕事に対しする責任感の強さや、ご自身が持っているまじめさと引き換えに、心身を削っていたようです。
彼らは、ご自身の健康と仕事のバランスを保ちながら働くことを心に決めて、復職されていきました。
また休職期限が迫ってくると、緊張感が湧いてきて元気になったようにも見えました。
仕事に復帰することができれば、お金の心配も消えますからね。
仕事に復帰する人たちのお話を聞くたびに「おめでとうございます。」とエールを送っていましたよ。
元気を取り戻して、元の生活へと戻っていく彼らの姿をみていると、こちらもエネルギーが湧いてくるものです。
不安要素はないのだろうか
復職というポジティブな要素だけを見つめれば、とてもおめでたいお話しなのだと思います。
でも会社が定めた休職期限を守り、復職を決断することが、本当に正しい選択なのか。
本当の意味での健康と、休職期限というお金の問題をはかりにかけたときに、どちらを優先するべきか?
リワークを卒業していく方々を見送るたびに、何度も何度も考えることとなりました。
たくさん反論をいただくことを承知の上で発言しますし、個々の考え方なので否定もしません。
ただ僕としては服薬しながら働くことが、本当にうつ状態が完治したと言えるのかは疑問が残りました。
薬の力で脳をごまかしながら、お金を稼ぐことにならないか?
薬の力で脳をごまかして、ポジティブな決断を下しているのではないか?
自分の健康を考えて、数々の健康に関する本を読み漁って、知識を深めていたので、服薬中ではありましたが、精神薬に対する抵抗感だけは残っていました。
だから本当の健康を取り戻して社会復帰を目指すためには、そんなネガティブな視点からも見つめる必要があるような気がしていました。
人それぞれ休職期限や財源の問題もあります。
さまざまな制限がある中で、どこまで健康を取り戻せるのかが最大のポイントなのだと思います。
時間をかけて十分休むことができれば、うつ状態から回復することはできます。
しかし再び体調不良にならないためには、もう一工夫が必要なのだと思います。
心身ともに健康であれば仕事ができます。
仕事と健康のバランスを見据えながら、うつ状態から回復して、再び体調不良にならないために、もう一工夫ができないか。
そんな考え方も必要ではないでしょうか。
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