休職始めても全然休めないうつ病患者だった頃
youtubeで無職生活していた方の体験談とか、学校中退した方の体験談とか見ていたら、休職中の私の精神の移行具合とほぼ同じようなことをおっしゃっているかたを何人も見かけて「フ……フヘッフ……」みたいな変な笑いが出ました。
いやその、本当にそうなんですよね。
最初は解放された感があって、仕事や勉強の事を考えなくて良いし、一日中横になっていても良いし、何日も連続で休めるうえに差し迫ってやるべきことが無いというだけで心が少しだけ軽くなるというか。
今は何も考えられないけれど、休んで病状が改善してきたら、資格の勉強とかしよう。何か月かしたら、今の会社に復帰しなかったとしても、ちゃんと社会に戻ろう。
そう前向きに考える日もある。
でも、そんな毎日を繰り返しているうちに、段々と焦りが押し寄せてくる。
今日は寝ているだけだったな。
今日は何もしなかったな。
今日は何もできなかったな。
今日は何の生産性のない日だったな。
って、さっさと休んで治療に専念して病気を治さないといけないのに(うつ病に完治という概念はないので正確には治すというより寛解なのですが)、頭が勝手にぐるぐる不愉快な方向に働き始めて。
段々、仕事帰りっぽいサラリーマンとか、仲良さそうな家族とか、部活帰りの学生とかそういう光景を見ると、希死念慮がとんでもない速度で襲い掛かってくる。
それでとにかく何でもいいから行動を起こそうと思って、有用そうな資格を調べたり、転職エージェントを調べたり、転職説明会を調べたりし始める。
でも調べるだけでめちゃくちゃにメンタル削れてきて体力が奪われるのでなかなか進まない。
説明会でちゃんと話を聞くことが出来るのか?
資格の勉強なんて集中できるのか?
そもそも私は、また、働くことが出来るのか?
いつ寛解するか分からない病気への焦燥感や未来への不安が思考の大部分を支配し始めて、また働くことが出来ないくらいなら死んだ方がマシなんじゃないか? とか思えてくる。
まともな行動が出来ていない自分への嫌悪感が寝ても覚めても襲い掛かる。
そのうち夢に出てくるようになる。
働いていた時の自分とか、
ちゃんと転職活動をしている自分とか、
全部諦めて永遠のニートになっている自分とか。
起きた瞬間に罪悪感が押し寄せてくる。
休職開始当初に感じていた解放感とは全く無縁の感情だ。
何も出来ていないなら何をする資格もないと思うようになってきて、ご飯を食べることが嫌になる。働いていないのにご飯を食べるのはおかしいと感じる。
そのくせ耐えられなくてアルコールを摂取する。
余談だが、私が缶チューハイを積極的に飲むようになったのはこの頃からだった。
それまでは缶ものを飲むとしてもビールくらいだったし、瓶の焼酎とかウイスキーとかを好んで飲んでいた。
「何もかもが嫌になったから」という動機で酒を飲むこともなかった。
ただ美味しいから飲んでいた。好きだから飲んでいた。
そのはずだったのに、いつしかカスみたいな酒の飲み方をするようになった。
そんな感じで、総合的に見れば正直休めていない。
病気はまるで良くならなかった。
当たり前だがこれは全ての精神疾患者に当てはまるわけでは無く、私が休むのが下手だっただけ。
病気でしんどくなったら絶対に休んだ方が良いし、絶対に病院に行った方が良い。
でも、精神疾患系の病気はいつ寛解するかも不透明で(これが本当に不安を加速させる)、休職予定の方の中には私の様な精神移行をする方がいる可能性はあるでしょう。
ですので、以下のことだけ意識するようにした方が良いです。
休職は療養期間を設けるために行うことなのだから、罪悪感に殺されなくて良いです。
仕事を辞めたとしても、それだって療養期間なのだからしっかり休めば良いんです。
というかそれが当然なのだし。
どうしても不安にさいなまれるようになったら、然るべき機関に相談すれば聞いてくれます。
復職のタイミングについては、主治医に相談するも良し。
復職プログラムについても教えていただけるかもしれませんし。
私は焦りのあまり勝手に普通の転職を行った結果、最初の職場では完全なる無能でした(これは完璧に私が悪い)。
診断名の公表をしてもデメリットの方が多く、持病についてはひた隠して働いていくしかありません。
正直少し悔いています。
何が正解かなんてやってみるまで分かりませんし、個人差も大きいでしょうし、そうじゃないって方もいらっしゃるとは思いますが、療養中の人間がその場の焦りだけで行動しても後悔することは色々と多い気がします。
以上、自分が「そう」思ったのだ、ということを記録するための記事でした。
どなたかのご参考になれば幸いです。
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