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【書評動画】続・こころのふしぎ なぜ?どうして? ~ウ○コ みたいな自己啓発書をあれこれ読むくらいなら、これを一冊
自己啓発につきまとう、独特な“胡散臭さ”って何なのでしょうね? いろいろな議論があるでしょうけど、ひとつ挙げるとしたら、自己啓発界隈で読者やセミナー受講者を洗脳するようにして絡め取り、小賢しくカネを巻き上げていく……みたいな下衆い実態が見え隠れするところなんじゃなかろうかと。 「鰯の頭も信心から」なので、「俺はこの自己啓発書に救われた!」「あのセミナー講師から与えられた『気づき』により、私はひとつステージを上げることができた!!」と信奉することを一概に否定はしません。また、「気づき」や「救い」を求めるニーズがあるのだから「そこでビジネスして何が悪い」と言われたら「ああそうですかハイハイそうですよね~(棒)」としか返せないところもあります。 でも、僕はどうしても気持ちが悪い。 弱者の足もとを見て、弱者を食いものにするような不純さや厚かましさが滲んでくるようで、イライラして仕方がないのです。 凡百のウンコみたいな自己啓発書を読むくらいなら、これを一冊読んでみてください。 ●続・こころのふしぎ なぜ?どうして?(高橋書店) http://amzn.to/1ybJDj6 子ども向けの本です。ただ、素晴らしい良書です。大人でも、いや、大人だからこそ触れておきたい大切なことが、誠実に書かれています。胡散臭い自己啓発文脈に絡め取られる前に、まずはこれを読んで自分の心の中に土台をつくってみてはいかがでしょうか。 (漆原直行)
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【書評動画】楠木建『好き嫌いと経営』 ~シャッチョーさんとセンセーの贅沢な茶飲み話
2010年に刊行された『ストーリーとしての競争戦略』が大ヒット。以来、ビジネス書界隈でも著名な著者となられた楠木氏の対談本でございます。 登場するのは、14名の経営者たち。なかなか豪華な顔ぶれです。 ●「好き嫌い」と経営(東洋経済新報社) http://amzn.to/1x6I5Kl 簡単に評してしまうなら、本書は「シャッチョーさんとセンセーの贅沢な(内容充実な)茶飲み話」といったところでしょうか。 若干、筆致や構成的にセンセーのキャラが立ちすぎているきらいがあり、せっかくのシャッチョーさんトークを食っているように感じてしまうパートもございます。ただ、そもそもセンセーが編著者の御本ですから、それも当たり前といえば当たり前。インタビューではなく、あくまで対談として読めば、まあこんなものかなと。 それにしても、対談本って難しいですね。出演者の一言一句まで逃したくないような熱狂的なファンなら、何が書いてあっても楽しいのでしょうが、そうでないとどうしても読んでいるうちにダレてしまう。表現や展開も冗長になりがちだし、口語的なぶん、倒置やノイズ的な接続語が多用されたり、一文が長くなったり。いきおい、ナナメ読みするようにスピードを上げて読もうとすると、文章に引っかかる感じにもなって、スッとアタマに入ってこなかったりします。とはいえ、構成をスッキリと整理しすぎてしまうと、臨場感や熱量に乏しい文章になってしまうし。 「うまい対談(含むインタビュー)のまとめ方」は、個人的にいつも課題です。 (漆原直行)
【書評】『無敵の天才たち スティーブ・ジョブズが駆け抜けたシリコンバレーの歴史的瞬間』(Doug Menuez・著、山形 浩生・翻訳 翔泳社)
これは夢見る大人のための絵本だ。 http://books.rakuten.co.jp/rb/12928932/ http://www.amazon.co.jp/dp/4798138576 仕事や、技術や、成功に夢を見ない人が読んでも何も感じない。はっきりいって奇跡の結晶とも言える本なのだが、この同時代性をどう受け止めるべきかをまず把握しておくためにも巻末の山形浩生の文章を読んでから本編に入ろう。 この本の欠点を先に挙げておく。批判的精神を持って読んでいたとしても
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【書評動画】牧野智和『自己啓発の時代:「自己」の文化社会学的探究』 ~「自己啓発」をアカデミックに斬りつつ、ちゃんと面白いなんて
自己啓発の文脈を社会学的に考察したもので、著者の博士論文を土台に再構成した本。膨大な資料にあたったことがしのばれる緻密な内容には、素直に敬服するしかございません。 筆致はかたいけど、ちゃんと面白く読ませてくれるあたりも魅力。論文的な筆致に徹しようとしながらも、ときおり「自分探しに悩んで軽くこじらせましたテヘッ」感やらが滲み出てしまっているあたりにも、妙に共感してしまいます。 とりあえずアカデミックな知見を後ろ盾にした、アカデミシャン的な立ち位置の御仁が書いた本は、ビジネス書界隈にもたくさん存在します。が、明らかに勢いと手癖だけで雑感を書き飛ばしたようなクソ駄本もわりと目に付くわけです。その点、本書は全編を通じて、とても誠実にまとめられているので、これまた好印象。 ビジネス書や自己啓発書を読む上で、持っておいて損はない知見をたくわえることもできるので、副読本的にお手元においておき、折りに触れてパラパラとめくってみる……てな読み方でもお役立ちの一冊です。 ●『自己啓発の時代:「自己」の文化社会学的探究』(勁草書房) http://urx.nu/augY
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【書評動画】中川淳一郎『夢、死ね! 若者を殺す「自己実現」という嘘』 ~キレイごとなんて、もうたくさんでございます
7月25日にリリースされた中川さんの新刊は、もともと文藝春秋から2010年に刊行されていた『凡人のための仕事プレイ事始め』を新書化したものです。 ●『夢、死ね! 若者を殺す「自己実現」という嘘』(星海社新書) http://urx.nu/aqRL 『凡人の~』はホントにほんとに本当~に良書だったので、絶版になってしまったとき残念で仕方なかったんですよ。今回、大幅に加筆・修正が加えられ、さらに破壊力やタフネスさ、鋭さを増して帰ってきて、興奮に打ち震えながら読んだ次第。 そうそう、動画中にある中川さんを紹介するくだりで、肝心なことを言い忘れてしまいました。ここで補記させてください。 「2009年に刊行された著作『ウェブはバカと暇人のもの』で注目を集めた中川さん」 ……おいおい、かなり大事な情報じゃないか、と。失礼いたしました。 ※こちらのnoteとは別に、漆原、書評動画のお仕事もしておりまして、この動画もその一本になります。 (漆原直行) ※原本の版元名が誤っていたので、修正して上げ直しました。ていうか「ムービー」の説明文って後から加筆修正できないみたいですね。ちと不便です。
【書評】香山リカ「劣化する日本人」 う~ん、ちょっと本書き過ぎではないでしょうか。「知的な居酒屋談義本」になっております。
私は香山リカさんの現実主義的な考え方というのは案外好きでして、彼女が過去にカツマー批判をした時などは、「もっとやれ! 理想主義言うヤツはボコボコにしろ!」なんて思ったワケであります。基本、私は香山さんの考えは同意することが多いです。 そんなわけで、私は6月に『ソーシャルメディアの何が気持ち悪いのか (朝日新書) 』を読み、概ね同意し(いずれ書くかもしれないぞ)、その余勢をかって『劣化する日本人 自分のことしか考えられない人たち(ベスト新書)』を読んでみたのですが、なんだか既
テスト用原稿:高遠智子のインチキ本『食べものだけで余命3か月のガンが消えた 全身末期ガンから生還した、私のオーガニック薬膳ライフ』
テストテスト つーかトマト喰ってフェーズ4のガンが治るわけねえだろカス。ガセネタ書きやがって。ガンで闘病中の親父に謝れ。 あと何だその原発性卵巣がん(スキルス性)とかいう謎の病名は。本当にがんだったらご愁傷様だけど全身転移とか何書いちゃってんの。 幻冬舎とか大丈夫なのかねこんなクソ本出して。ガン患者本人や支えている家族マジおこだろこれ。15万部とか膨らまして何がしたいんだ、金返せほんとに。 http://amzn.to/1jwHSuU 何も言わずいますぐ滅亡しろ。
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