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# 愛はストレートに


前、ゼミ終わりに「今まででどの先生が1番好きだった?良かった?」と聞かれ、「(ゼミの教授)先生!」と即答した私に「そうやろうなぁ」とみんなが言った。

私が今のゼミを選んだ理由は、研究内容が合いそうだったから、だけではなくて、その先生が推しだったからだということは、ゼミ説明会とか仲のいい友人には話していたけれど、ゼミの場で公にした記憶はなかったから「え、なんで(わかったの)」と問うと、「だってあんなん丸わかりやん。いつも先生の目の前座って目見て話聞いてノリノリでリアクションとってたら、だれでも"ああ、好きなんだな"ってわかるよ」と言われた。


私はわかりやすいらしい。衝撃。

だけど、あえて開き直って言おうと思う。


#私にとって自然なこと  、
今回は愛情表現はストレートに、というのが翠流である、というお話。


▽連載:過去作はこちら






以前、私の友人と彼が一緒にいる際に電話をかけてきたことがあった。一緒にいることを知っていたから、あまり油断せず、彼に対するいつも通りの声と友人に対するいつも通りの声の間くらいの声で取ったつもりだけど、友人は電話の向こうで「いつもよりデレが3割増しくらいの声やん…聞きたくなかったよぉ…」と言われた。


好きなものには好き、とストレートに伝えるし、伝わる行動を取る。それは意識してそうしているわけじゃなく、私にとってはごく自然なこと。


友達になりたい人には自分から声をかけに行くし、ヲタバレを恥ずかしいとか思わずに「松潤が好きです!」と誰にでも宣言する。

先述の教授に対してゼミ配属の時には、オンライン授業の中、不定期開催だった水曜1限の対面質問会に毎回顔を出し、なにかしら質問していたし、メールで質問して「先生のゼミに入りたいです!」とアピールしまくっていた。学部の公式的な制度として個別ゼミ説明会というイベントが別途あるにも関わらず、そちらには出席せず、ゼミ見学を1度だけして、上記の猛アピールの末、先生に顔と名前を覚えてもらえたことで、私は今のゼミに入れた。

ゼミの同期や大学の友人たちのことも大好きで、服やネイルから「きみのそういうところ最高だよー!」まで、会うたび褒めていたら、彼女らからは「チャラ男みたい」と笑われ、友人のカレからは「人褒めてないと死ぬん?」「人を褒めることでしか得られない栄養で生きとる?」といったコメントをいただいた。

バイト先では生徒たちが、水への顔付けを唇の下から唇の上までできるようになったくらいの僅かな進歩でも「おお!がんばったね!えらいね!すごい!」と褒めちぎる。

彼にも毎日のように「好きー!」と言葉で伝えてしまうし、「かわいい!」「かっこいいねぇ」「やさしいねぇ」「がんばっててえらい!」「すごい!」とデレデレしたりもする。


「駆け引きとかハニートラップとか絶対できひんよな」とよく彼から言われ、彼から言われるとなんかムカつくけれど、基本まあその通りで、

こんな私は「駆け引き」「ミステリアス」「あざとさ」なんてものとは無縁の人間なんだろう。


好きなものには、好きが溢れて気持ちの行き場に困るから、そのまま本人に伝えてしまう。何事も白黒ハッキリつけたいという性質も相まって、自分の気持ちを隠したり、それに嘘をついたりすることが好きじゃないんだと思う。だから誰にでも心地よい言葉を与えるわけでは決してなく、あくまでも好きな人や褒めたいと思える人にだけ。どうでもいい人に対して思ってないことは絶対に言わない。


バカだなぁとか、損してるとかって思う人もいるかもしれない。実際、私からの肯定を油断に変えて裏切っていく元友人だって何人もいた。


だけど。

私には同じように思ったときに伝えることが好ましい素直な心を表現してくれる友人がいるし、

「まあ、99.9%(翠の)気持ちに確証が持てなかったら俺は告らなかったやろうからな」という彼がいる。



先日、寝落ちする日が続いて彼に「好き」と伝えるのが久々(1週間ぶりくらい)になったときがあった。「久しぶりに言ったあ」というと、「そうだっけ?」と本気でいうから「なんで(わかってないの)ー!」と問うと、「常に俺のこと好きでいてくれてるって伝わってくるからかなぁ」と彼は幸せそうに言った。


その顔を見たら、愛をストレートに伝える自分のままでいいや、と思った。


だって、好きな人に好きって伝えないと言えなくなったときに後悔するし、好きなものは自信を持って堂々と好きでいられる方が、いいじゃない。


*****


ちなみに冒頭のゼミの教授のお話には前日談があって。

ゼミの同期の前で推しバレする少し前、ゼミ説明会で本人の目の前でカミングアウトをした。先生はzoomでの来場者を、私は対面での来場を対応していたから、聞こえてないだろう、大丈夫だ!と思って「ゼミに入ったきっかけは、(教授)が推しだったからです!」と言うと、後ろから「ありがとうございます。(教授から翠への印象としては)よく質問くる子だなあ、て思ってたんですよ。」という声が聞こえてきてびっくり。

聞こえていたんだ、というのと、
え、気づいてなかったの、という、二重の驚き。

他のゼミ生情報によると、教授はかなり鈍感さんらしく、1つ上の代でゼミ生同士が付き合ったことにゼミの全員が気づいていたのに、教授1人だけが言われるまで気づかなかった、なんてこともあったらしい。


その鈍感さもかわいくて、推しです、先生。




p.s.

写真は昨年、彼がサプライズでお店に頼んでくれていた誕生日祝いのプレート。

やっぱりたまにはストレートな愛情を受け取りたいし、そんな愛情を注がれたら嬉しいの。








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