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詩)音楽の切れ間に

休日の昼下がり、音色の隙間に自分を見つけた

外は穏やかに晴れている
オレンジ色の光が、フローリングの床に差し込んでいる

迂闊にもリピートを忘れたサカナクションの合間に、迷路のような森に迷い込んで途方に暮れている私がいる
音の切れ目から入り込んだ理性が、ふと私を真顔にさせたのだ

いつからだったか
もう誰にも撫でられる事のなくなった頭をそっと撫でる

捕まえようとすると宙に浮いてしまう自分
もはや自分は何なのか分からなくなった

だんだん私を形容する言葉が少なくなってゆく
固有名詞に守られない自分を感じている
はちきれそうな好奇心は世間や年齢と噛み合ってなく、一人歩くには膨大な独立心が必要だ

地に足がついたなんて誰が決めたんだろう
私はいつだって迷子で答えを探している

気がついたら自分を体現してくれる雑誌がなくなっていた
私は今や誰にも似ていない

霧吹きにやられたみたいに湿気を帯びた人間なのに、ウェッジソールで闊歩するような快活さを求められている気がする

私って何だろう
私は私で生きてゆくしかなく、だから短い腕で自分を抱いてやるしかない

私の旅は続いてゆく

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