記事一覧
追憶_001_あんまり覚えてないや
カフェインとアルコール
髪を切ることにした
一月前にかけたパーマはなんとなく気に入らなかった
と言うよりも 相応しくない気がした
前回から半年 これが3度目の集会
たかが友人 されど10年の仲
意識的に会いたいと思える存在は君達くらいだから
見覚えのあるダウンジャケット
「やっぱり 絶対そうだと思った」
それだけ あの日の鮮明な記憶は
翌日のLINE
他愛のないやり取り なんでもないはず
028_私の一番大切な人
どんなときも一緒に
何があっても対等で
できるかどうかでなく
そう在りたいと思えること
教えてくれたのはあなただよ
愛してるよ
ずっとそばにいようね
027_忘れないように
自分がとても大切にしてきた感情を、一旦切り離すことにした。
一番大切なものとは比べものにならないからだ。
近頃は敏感で刺々しい毎日だった。
コミュケーションの基本は対話と行動で、他人と心を通わせる時間に応じて、その質は上げていく必要がある。思い描く明確な未来から逆算して、それまでに可能な限りお互いを知りたいと、知ったうえでの行動ができるようになりたいと考えていた。
でも、やめることにした。
意
026_笑顔で頬張るあなたを見ていたい
30年。思い返すとあっという間だった。
これを後二回も繰り返せば心臓が止まるだろうか。
死ぬのが怖い。そう思えるほど幸せな一日だった。
あなたは私を笑顔にするのが世界一上手だから、
私もあなたに、世界一笑顔に溢れた毎日をあげたい。
025_捻れるような
ストレスが一定量を超えると鳩尾が苦しくなる。
怒り、憤り、悲しみ、どれも等しく痛みに変わる。
けれど、最も長く苦しむのは、わからないときだ。
今日の私は何を間違ったのだろう。
一切自分では気付かなかったが、違和感があったのか。
そう思わせる何かを、知らず知らずしてしまっていたのか。
他人から向けられる何かは、私の言葉や行動の説得力を量る一番の判断材料だと思う。
私が伝えたかったことや表現したか
022_セオリー通りでは生きづらい
「週の半ばあたりにも会いたい。」
ほとんど毎朝、毎晩電話している。
毎週会っては終電まで引っ付いている。
そのうえでの、もっと。
なんて幸せなことだろう。
こんなにすんなり受け入れられることがあっただろうか。
関係性の輪郭が見えること。
私にとってそれがとても大事だったことを理解する。
私達の距離感、私達のテンポで良い。
あなたとなら、それが良い。
021_隣の隣のホームの君へ
直後に行動に移してくれたこと。最後まで向き合ってくれたこと。すぐに会う約束をしてくれたこと。全部が嬉しかった。
人と正面から衝突するのは何年ぶりだっただろう。それほどまでに、私にとってかけがえのない存在になっているということ。理解しているのだろうか。
相変わらずビールの飲みっぷりが良い。美味しそうに飲み食いする姿に好感を持てる。静かにラーメンを啜っているのも愛しくてたまらない。炒飯まで食べてし
追憶_020_それでもいい
こんなにも心が揺れ動くのはいつぶりだろうか。
怒り、悲しみ、やるせなさ。ぐちゃぐちゃになった感情は何一つ抑え込むことができなかった。初めて見せた表情に、彼女は何を思っただろう。
大切な存在が出来ることによる心配事、私はどうしたいかが曇ってしまうこと。媚びるように機嫌を取ろうとしてしまうこと。
普段の私ならきっとその場で話し合えたはずなのに。
あの日、あの場所、あなたと、あんな目的でなければ気付か
追憶_019_動機の所掌
10時に病院の受付を終え、検査の待ち時間に静かなカフェで珈琲を飲む。
朝に弱い。休日なら尚更、午前中から活動するのは珍しい。
朝御飯も出切れば9時以降に食べたいし、寝起きはいつも機嫌が良くない。
そんな私がちゃんと起きただけでなく、そのままデートに向かっている。人間なんて理由があれば簡単に変わってしまうのだな。
改札の外で待つのが好きだ。
待ち合わせで先に見付けるのが好きだ。
自然と手を繋ぐ距
追憶_018_変わり続ける勇気
彼女の仕事終わりに飲みに行くことになった。
地元に帰ってこれなければこういう日常も無かったかもしれない。改めて、この普通は決して普通ではないことを思い知る。
カウンター席は今でも少しドキドキする。
なんとなく彼女が右で私が左。八割くらいはこの並びになると思う。今後のことを考えると左手で食べる練習を始めるべきかもしれない。
賑やかな呑み屋街の端っこ、怪しげな中華料理屋の一番奥の席で、紹興酒を片手に
追憶_017_ホルモン、辛めで
京浜東北線は肝心なときに限ってやってくれる。はやる気持ちと裏腹に、電車はマイペースに進む。待たせるより待ちたいタイプなので調子が狂ってしまう。
彼女は改札の外にいた。視界に入るだけで心が晴れる。今日も今日とて最強だ。怪しげな英会話レッスンの隣で生パスタを堪能したら、早速今日の目的地へ向かう。
二人でエンゲージリングの下見だ。
今どきと思われるだろうか。サイズや好みを調べるのは大変だろうけど、正直
追憶_016_逸らすものか
あの春からもうすぐ一年。再び彼女の音楽を聴く運びとなった。
約束したのは交際前。君に興味があるのだよと、遠回しに伝えることが精一杯だった。こうして堂々と観に行けるのはお互いの努力と勇気の結果にほかならない。
ありがとう、あの日の私達。偉いぞ。
開演間際、上手の最上段から二段目に座る。彼女は下手側はずなので、おそらくここがベストポジションだ。
客席はとてもアンフェアな場所だと思う。見ようと思えば袖
追憶_015_本当に大切なこと
交際から一月、まだまだお互いのキャパが見えていなかったかもしれない。夢を見ていたわけではなく、肩の力が抜けていなかった。少なくとも私は。
節目やイベント事は基本的に全て頭に入っている。彼女の用事も伝えられたことは可能な限り記憶して、勝手に仕事の調整をしたりしている。なんだか書き起こすと気色悪い。しかし実際今でもそのスタンスは変わらない。一番大切なものを一番先に配置しないと埋まるものも埋まらない。