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追憶_015_本当に大切なこと

交際から一月、まだまだお互いのキャパが見えていなかったかもしれない。夢を見ていたわけではなく、肩の力が抜けていなかった。少なくとも私は。

節目やイベント事は基本的に全て頭に入っている。彼女の用事も伝えられたことは可能な限り記憶して、勝手に仕事の調整をしたりしている。なんだか書き起こすと気色悪い。しかし実際今でもそのスタンスは変わらない。一番大切なものを一番先に配置しないと埋まるものも埋まらない。

正直甘えてみたかった。会えるのであれば会いたいと。後悔するくらいなら言わなければいいのに、前向きな答えが帰ってきて初めて罪悪感を覚えた。私は卑怯者だ。どう考えても適切なタイミングではなかった。

彼女は優しかった。ヘトヘトでも笑いかけてくれたし、ギリギリまで時間を作ってくれた。自分が心底恥ずかしかった。これでは隣にはいれない。どっちつかずで傷付けてしまったことに丸一日沈んだ。

何よりも大事にしたい。
一緒に幸せでありたい。

何を大切にしたいかは、一緒に積み重ねた時間が教えてくれた。
変わり続けよう。行動で示し続けるために。

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