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【2022年5月前半】平凡なサラリーマンの資産運用という脱獄記録

このnote記事を要約します。

・景気の先行きは不安(経済指標は悪い数字が目立つ)
・FRBのインフレ退治は本気(Don't fight the Fed./国策には逆らうな)
・株安!ダウ、S&P500、NASDAQともに年初来安値
・この局面で一般投資家が出来る事

■起きていること

●アメリカ10年債利回り

アメリカ10年債利回り

5月初週はFOMCをうけて一時3.2%まで上昇していましたが、その後下げました。大幅な株安をうけて、投資家は債権に避難、債権買いが進み債権利回りが下がったと解釈しています。

●株式マーケット動向

5月10日時点 NASDAQ,S&P500,ダウの3指数チャート

5月10日の終値ベースになります。赤のNASDAQですが、2021年の上昇分をすべて吐き出し、2020年10月くらいの水準まで下がりました。年初来では-25.71%となっています。S&P500とダウはNASDAQと比べればマイルドですが、それでもS&P500で年初来-16.26%ダウ平均で年初来-11.26%と直近では痺れる調整・弱気相場となっています。

●経済指標観察

-米国 ISM製造業購買担当者景気指数
米供給管理協会(ISM)製造業購買担当者景気指数は、製造業における景況感を示す指標である。400以上の企業の購買担当者にアンケート調査を行い、発表されます。

investing.com

予想:57.6
結果:55.4(前回:57.1)
⇒結果は予想を下回り、前回も下回りました。供給網の混乱は引き続きで、物価高、人手不足は深刻な影響を与えているようです。景気の鈍化を懸念します。


-米国 ISM非製造業購買担当者景気指数
こちらは非製造業(サービス業、飲食業、観光業など)における景況感を示す指標である。370以上の企業の購買担当者にアンケート調査を行い、発表されます。

investing.com

予想:58.5
結果:57.1(前回:58.3)
⇒こちらも結果は予想を下回り、前回も下回りました。製造業者と同じく、供給網の混乱は引き続きで、物価高、人手不足は深刻な影響を与えているようです。サービス業周辺も今後の景況感の鈍化を示唆しています。


-FOMC(米国 連邦公開市場委員会)
政策金利や他の政策措置に関する委員会の投票結果や、メンバーの投票に影響を与えた経済状況や見通しについて述べられます。

・市場予想通り、0.5%の利上げを決定
・市場予想通り、QT(バランスシート縮小)開始
6月7月のFOMCで0.5%の利上げ示唆(今後のデータによるが)
0.75%の利上げは「積極的に検討していくものではない」と発言
・「インフレはあまりにも高い」とインフレへの懸念
・景気が下降しているとは思えない(経済情勢は金融引き締めを行うのに十分な状況)

⇒マーケットは次回6月のFOMCでの0.75%の利上げを織り込んでいましたが、FRBパウエル議長はこれを否定しました。超タカ派な発言が出なかったことを好感し、直後株式市場は大幅な上昇をしています。

-米国 雇用統計
米非農業部門の民間雇用者数は、政府、自営業、非営利団体、農業などを除く非農業民間部門で雇用された人数の増減を測定します。

investing.com

-非農業部門雇用者数
予想:391K人増
結果:428K人増

-平均時給
予想:5.5%(前年同月比)
結果:5.5%

-失業率
予想:3.6%
結果:3.6%(コロナ前の水準)

⇒ほぼ、全ての指標が市場予想通りで、金融政策に影響を与えるデータは出て来なかったです。失業率はコロナ前の水準にもどり、物価の安定と雇用の安定をミッションとするFRBにとって、インフレ退治に集中できる環境だと思います。また、生産性指数は下がっているのに時給は上がってるいるということがデータを見て気になりました。生産性の伴わない賃金上昇は経済先行きには×です。

-米国 コア消費者物価指数(CPI)
コア消費者物価指数(CPI)は、食料品やエネルギーを除いた商品とサービスの価格変動を測定する指標で、CPIは消費者の視点から価格変動を測定します。

予想:0.4%(前月比)
結果:0.6%(前回0.3%)
予想を上回りました。なかなかインフレピークアウトの兆しが見えてきませんね。これを受け、アメリカ短期金利、長期金利ともに急伸しましたが今後の景気後退懸念から長期金利は11日の場中で下げています。インフレ退治をFRBはこの先も続けていくという思惑から短期金利は長期金利ほど下げていません

-米国 ミシガン大学消費者信頼感指数
約500人への電話調査からまとめたもので、ミシガン大学が毎月発表する消費者信頼感指数です。

予想:64.0
結果:59.1(前回65.2)
予想、前回共に下回りました。インフレがなかなか沈静化しないなか、こちらの指標も悪い結果となっています。

■5月前半に私がしたこと

●保有銘柄決算精査

-5月12日 $NCLH
2022年 Quarter Ended mar 31
売上高;予想 $737.48M 結果 $521.9M ×
EPS ;予想 $▲1.53 結果 $▲-1.82 ×

2022年 Quarter Ended jun 30
売上高;予想 $1.35B 新ガイダンス $‐
EPS ;予想 ▲$0.44 新ガイダンス $‐

⇒予約状況と今後に関して抜粋
・予約状況はオミクロンや紛争前の水準に戻っただけでなく、過去の搭乗率を維持するために必要な予約ペースに近づいている
2023年の予約傾向は引き続き良好で、2019年およびパンデミック前2020年の予約と比較すると、予約ポジションと価格の両方が著しく高く、予約曲線における比較可能な時点で過去最高水準
・第2四半期の営業キャッシュフローは黒字化すると考えています

私は$CCLと併せクルーズ銘柄は、先の予約状況を最重要指標として観察しています。引き続き好調を維持しているのでホールド継続です。

●少しだけ円転

5月12日に証券口座内の米ドルを$20,000ほど円に戻しました。為替が嫌な動きをしていたので少し避難。この株価調整局面でダメージを抑えられているのは紛れもなく円安ドル高の効果です。私の保有個別株、投資信託、ETFはすべて米ドル為替ヘッジ無しの米国か全世界株式になってます。キャッシュポジションのうち65%ほど米ドルでした。一旦$50:円50にしておきます。

1ドル130円を割って128円台まで来てました


●ゴールデンウィークはキャンプへ

家族と妻の妹家族と千葉県一宮町あたりへサーフトリップ&キャンプに行ってきました。いつもながら最高の時間を過ごせてたのですが、事件が。。。

我が家は、車を持っていないので専らカーシェアでお出掛けなんですが、サーフィンをしていた海岸でカーシェアの鍵を無くしました。

車両撤去+未稼働期間の保障+鍵交換で恐らく、10万近くの請求が来ると思います…。

私が悪いのは分かっていますが、言わせてください。

クソがぁぁあ!

■5月後半に私がすること

●上げにも下げにも全て付き合う

昨年1年をかけて、利確損切りを適時行い、個別株集中投資のポートフォリオからコアサテライトポートフォリオにシフトしてきました。

また、昨年末から今年1月あたりでキャッシュポジションをグッと引き上げていて、我が家で投資に使える金融資産の内訳は以下です。

証券口座_内訳
リスク資産内訳

================
「現金:42%」
→内訳_米ドル65%:日本円35%
※12日に米ドル50%:日本円50%に変更

「株式等:58%」
→内訳_index75%:個別株&セクターETF25%
================

直近の株安を受けて、キャッシュポジションが基準の40%から2%増えています。

この先、さらに株価の深い調整が来ようが、上げにも下げにも、全て付き合っていく方針です。

調整相場、ベアマーケットでの私自身のリスク許容度は現資産総額からすれば今のポートフォリオ、現金比率が丁度よいと感じています。例えここから株価が50%減しても株式投資に使える純資産で見れば30%減です。

まぁ、個別株は別として株価は長期では上げ下げを繰り返し、経済の成長と共にまた最高値を目指すというのが長期の趨勢です。

積立は止めずに粛々と‟全世界”及び‟米国の株式”を買付していきます。

■まとめ

最後まで読んで頂きありがとうございました。

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インフレ、金融引き締め(利上げ&QT)、逆イールド発生済、ウクライナ戦争長期化、中国ロックダウン強化、各種経済指数の失速など、景気後退とインフレが同時に起こるスタグフレーションの警戒警報が鳴っているような気がしています。

FRBはアメリカの経済は底堅い、消費も落ちず、失業率も低い、としてインフレ退治に本腰を入れていますが、以下のデータが気になるところです。

消費者クレジットリボ残高

上記はアメリカ消費者のクレジットリボ残高が急増していることを示すデータです。

世界食料価格

こちらは世界の食料価格のデータですが、史上最高値付近で推移しています。

これらのデータの他、金融緩和化の各種補助金で消費者の貯蓄率は膨らんでいましたが、今ではコロナ禍前の水準を割っている状況です。アメリカ消費者の懐具合はもう暖かくないのかもしれないと考えています。

いま、自身のリスク許容度を超えて株式投資をしている人は、今からでも利益確定なり損切りなりをして株式のポジションを落とすことを考えても良いかもしれません。

そうでない人は、耐えるのみだと思います。目先、資産が減っていくことは辛いかもしれませんが、長い目で見れば大きな調整や暴落はチャンスになります。

過去が未来を保証はしないですが、今までも世界やアメリカの株式市場は大暴落を乗り越え、成長してきました。

株式投資はテクニックよりメンタルとも言われます。自身のリスク許容度の把握と資産配分コントロールをし、あとは粛々と積立てることが平凡なサラリーマン投資家の私パラディソに出来る事だと思っています。


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