マーケティング戦略の基本的な考え方~フレームワーク、リサーチ手法とは~

経営について学んでいます。今回はマーケティング戦略の概要、内部環境・外部環境の分析を行うSWOT分析、マーケティングリサーチについて。マーケティングリサーチは細かく手法をまとめていきます。

戦略的マーケティングとは、外部環境を認識しながら企業の方向性を定める枠組みのこと。どこをターゲットとし、何を提供価値としていくのかを定めるマーケティング活動の上位概念であり、企業戦略・事業戦略・機能戦略のすべてに影響を及ぼします。

E.J.マッカーシーは、顧客の要求に満足を与えることのできる手段として、①Product（製品）、②Price（価格）、③Promotion（販売促進）、④Place（販売チャネル）の4つを挙げました。これらは企業がコントロールできる要因です。
マーケティングミックスとは、マーケティング戦略全体のなかで「実行戦略」と位置づけられます。 構成要素である製品（Product）、価格（Price）、流通（Place）およびプロモーション（Promotion）の頭文字をとり「4P」とも呼ばれます。

顧客の創造また維持における4P戦略において、内的に整合がとれるとともに、外部環境とも整合がとれたマーケティングミックスを実現するために必要とされるのがマーケティングマネジメント戦略です。マーケティングのプロセスを効率的かつ効果的に進める、そのプロセスをチェックし、支えるためのものです。

SWOT分析

ビジネスの戦略を立案し実行するには、社内環境や技術といった内部環境だけでなく、市場の変化である外部環境の分析が必要とされます。内部環境、外部環境を分析するのに有効なのがSWOT分析です。
SWOT（スウォット）とは、

・Strength（自社の強み）
・Weekness（自社の弱み）
・Opportunity（市場機会）
・Threat（脅威）
の頭文字。この4項目を軸に、今後の戦略やビジネス機会を導き出し、課題を明確にします。
しっかり目的を明確、共有したうえで、分析や議論を行います。また、売上高、利益、シェア、といった標的市場を選定、前提条件を整理したうえで取り組みます。広い視野を持ち、抜けもれなく各項目を出すために、さまざまな視点をもったメンバーの参加も必要となります。

マーケティングリサーチ

マーケティングリサーチとは、マーケティング活動の中で発生する課題に対するデータを様々な手法を用いて集め、分析を行うこと。消費者行動を探るには費用や時間がかかります。
調査目的をはっきりとさせ、まずは公開されている2次データの調査を行います。2次データの中で解が求められない場合には1次データの収集（本調査）を行い、結論を導き出します。

収集方法には、①質問法、②観察法、③実験法といったものがあります。

①質問法

用意した質問に対して調査対象者に改定してもらうことでデータを収集する方法です。面接法、集団面接法、電話法といった手法が用いられます。
・面接法
直接対象者に面接を行いデータを収集します。
【利点】視覚ツールを用い、反応に応じた質問を行うことが可能。回答率が高くなります。
【欠点】高コストとなります。また、調査員によって偏りが起きる可能性があります。
・集団面接法
グループインタビューを行いデータを収集します。
【利点】面接法に比べ低コストで行え、集団での発言を得ることができます。
【欠点】司会の能力次第で結果が変わる可能性があります。
・電話法
対象者に電話をかけデータを収集します。
【利点】短時間で行え、面接法に比べ低コストです。
【欠点】不信感を与えることになり、非協力的になりがちです。
・郵送法
アンケートを送付し、記入後返信してもらいます。
【利点】低コストです。
【欠点】回収率が低く、住所データを入手する必要があります。
・留め置き法
記載を事前に行ってもらい、後日調査員が訪問して回収します。国勢調査で用いられている手法です。
【利点】回収率が高くなり、その場で回答の漏れがないか等のチェックが行えます。
【欠点】回答を得るまでに時間がかかります。また、調査対象者以外（家族等）の意見が回答に反映される可能性があります。
・その他
ファックス調査、インターネット調査といったものがあります。回答者が利用者に限定されてしまいます。

②観察法

調査対象者の行動や反応を、調査員が観察することでデータを収集する方法です。例えば、店舗の中で顧客がどのように動くかといった導線を調査、といったことです。

③実験法

マーケティングに関するある要因を変化させることで、どのような影響があるかを調査する方法です。例えば、商品の陳列方法や場所を変えてみて、売り上げへの影響を見る、といったことです。