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2020年3月の記事一覧

「アフターコロナ」の指針として:読書録「シン・ニホン」

「アフターコロナ」の指針として:読書録「シン・ニホン」

・シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成
著者:安宅和人
出版:NewsPicks出版

「イシューからはじめよ」の作者による「日本の未来像」への提言書。
僕は2週間くらい前からボチボチ読んでたんですが、その間に「新型コロナウイルス」で日本も世界も大騒ぎになってしまいました。

作者自身の主張は、極めて幅広い知識と経験に裏打ちされたもので、その実務的な裏打ちのある博覧強記ぶりに

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続きが気になるけど…:読書録「シャーリー・ホームズと緋色の憂鬱」

続きが気になるけど…:読書録「シャーリー・ホームズと緋色の憂鬱」

・シャーリー・ホームズと緋色の憂鬱
著者:高殿円
出版:ハヤカワ文庫

ベネディクト・カンバーバッチの「シャーロック」もあって<ホームズ・パスティーシュ>は映像化・小説・マンガと活況。
で、その中の一作。
まあ、色々ユーウツなことが多い昨今なので、馬鹿馬鹿しいものを…と思いましてw。

仕掛けとしては、
「現代版」
「登場人物の女性化」
ま、正確には全員が「女性」化されてる訳じゃないし、「現代版」

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萩尾望都のレコードが聴いてみたいw:コミック「薔薇はシュラバで生まれる」

萩尾望都のレコードが聴いてみたいw:コミック「薔薇はシュラバで生まれる」

・薔薇はシュラバで生まれる 【70年代少女漫画アシスタント奮闘記】
著者:笹生那実
出版:イーストプレス

ご自身も少女漫画家をされてつつ(30代で一度引退)、いろいろな先生のもとでアシスタントもされてた作者の回顧エッセイ。
アシスタントものって、ちょっとジャンル化しつつありますかね。(手塚治虫さんを筆頭に)

美内すずえ
くらもちふさこ
三原潤
樹村みのり
山岸涼子
etc,etc

70年代以

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ある意味、トンガった意見をお持ちのお二人w:読書録「最後の授業 完全版」大林宣彦、西原理恵子

ある意味、トンガった意見をお持ちのお二人w:読書録「最後の授業 完全版」大林宣彦、西原理恵子

・最後の授業 完全版 大林宣彦
・最後の授業 完全版 西原理恵子
出版:主婦の友社

NHKで放映した「最後の授業」を書籍化した2冊。
…って番組の方は見てないんですけどw。

まあ、当たり前の話ですが、「相変わらずですなぁ」って感じではあります。

西原さんは「女の子の自立」について、やや過激&下品wな話っぷりで、でもまあ的を射た話をしています。
土佐女子退学から、エロ本挿画時代、身銭を切った体

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「批評」に力を取り戻せるか?:読書録「遅いインターネット」

「批評」に力を取り戻せるか?:読書録「遅いインターネット」

・遅いインターネット
著者:宇野常寛
出版:幻冬舎

単に机上での「批評」だけではなく、具体的なアクションを伴った批評活動を続ける作者が、<アラブの春>や<トランプ現象>を踏まえて、「ポピュリズム」に毒された「民主主義」を再起動させるさせるために、どうすればいいかについて考察した作品。
(幻冬舎の箕輪厚介氏と作ったらしいんですが、業界人から結構反対されたってのが結構面白かったです)

・<「境界の

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「大江戸捜査網」も「ミッション・インポッシブル」も大好きです:読書録「大江戸ミッション・インポッシブル」

「大江戸捜査網」も「ミッション・インポッシブル」も大好きです:読書録「大江戸ミッション・インポッシブル」

・大江戸ミッション・インポッシブル 顔役を消せ・幽霊船を奪え
著者:山田正紀
出版:講談社文庫

題名が「ミッション・インポッシブル」で帯に踊るのが「大江戸捜査網」。
作者のベテラン作家・山田正紀氏もわりと好きなので、ホイホイと手に取りましたw。

テンポよく、色んなキャラが登場して、活躍するってのは、楽しめると言えば、楽しめる。
でも「オススメ!」と言えるかどうかは…。

こう言うのって多分こん

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自民党本部主催の講義がベースというのが驚き:読書録「日本近現代史講義」

自民党本部主催の講義がベースというのが驚き:読書録「日本近現代史講義」

・日本近現代史講義 成功と失敗の歴史に学ぶ
編著:山内昌之、細谷雄一
出版:中公新書

<本書は2015年12月から2018年7月まで、自由民主党本部で行われた「歴史を学び未来を考える本部」での講義をもとに、その内容を新書形式にまとめたものである。>

という「おわりに」の編者(細谷雄一氏)の文章にちょっとビックリ。
いや確かに「らしい」ところもないではないんだけど(冒頭の中韓の歴史認識のあり方に

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