敬愛するディック・ブルーナ-すずころ日和 美術-
こんにちは。皐月です。
今日は好きなもの。ということで、
敬愛するデザイナーであり絵本作家のディック・ブルーナを語りたい。
ミッフィーといえば誰もが知っている世界的に有名なうさぎ。日本ではうさこちゃん、とも。そのミッフィーの生みの親。
読んでいただいた後、ミッフィーを見かけた時にぜひ手にしてもらえたら嬉しい。
1 最初の出会いはうさこちゃん
ミッフィーを最初に目にしたのは、絵本。
家にも近所の小児科の待合室にもあった。
小さなサイズの本。シンプルな配色。
淡々としたリズムのお話し。
最近は色々な場所でグッズを見かけるので、その愛らしいルックスは知っていても、絵本は知らない。という人もしれない。
私が小さいころにミッフィーをみたときの素直な感想は「だれにでも描けそうな絵」。
少ない線と単色で塗られた絵。
はい。なんて冷めたというか、、今思い出してもなんて感性のない子だ!としばきたくなる。
でも、そんな感じのことを思ったことは正直覚えている。小学生低学年くらい。
その私が、今は好きなデザイナーとして真っ先に思い浮かべるディック・ブルーナ。
2 大人になって再びミッフィーと出会う
あのミッフィー、何百という下書きを経て作られていた。と聞いて驚きませんか。
チョチョイ。
と書いた。ように見えませんか。正直、私には見えていた。
もうこれだけでも私は衝撃を受けました。
だって動画でブルーナさん、サラサラっとミッフィー書いてるもの!
でも、世に作品として出すときは納得いくまで何回も何十回も描いて書いて、もう有名になってからもその境地でつくられていたそう。
シンプルだからこそ、線が少ないからこそ、違和感が無くなるまで。納得できるものになるまで描く。
推敲を重ねられたこその高み。わたしがみているのはその作品。
世界が違う。
なんか鈍器で殴られた、というと稚拙かもしれないけれどすごい衝撃でした。
このとことん無駄を省く、少ない線で表現することの難しさ。
特に絵を描くことが好きな人はより感じるのではないだろうか。線を足したり、色を増やすとなんか深みがまして上手くみえたりするから。
月を丸く黄色で表す。
ただの丸。黄色一色。
でも配置バランス、手書きでありながらの絶妙な丸。
それだけで「月」だと読み手が理解する。
動きを表す場面では、ミッフィーと一緒にいる小鳥を何羽か描き、そして鳥の配置だけで動きがわかるようにする。
もちろんその時の背景も一色のみ。
そして、ミッフィーの顔には横向きはない。常に前かもしくは後ろ姿。
絵本では前を向いてばかりだったと思う。
これはブルーナが
「常にあなたを見ているよ」という、
幼児にむけた絵本だからこその温かい視点。
色を多用して、繊細な線を積み重ねて。
絵にはその表現として魅力的なものは沢山あるけれど、色は6色。線は限りなく少なく。
色も線も最小限。それでいてあれだけの豊かな作品を表現する。
これが出来る稀有なデザイナー。
ディック・ブルーナ。
3 たった6色ブルーナカラー
基本はブルーナカラーとよばれる6色。
赤、青、黄、緑。そして追加された茶、灰色。
この6色の色味も絶妙。
デザイナーとしての彼を知ってから、私はその魅力に魅了されたまま。
例えば、絵を描く用に6色、12色、24色、36色の色鉛筆や絵の具をどれか一つあげる、と言われた時にどれを選びますか?
そう考えてみると、どれだけすごいか感じてもらえるのでは。
4 他の作品も
私はこのブラック・ベアが好き。ゾウも。
デザインとして、ミッフィーの絵本を見てほしい。身近で素晴らしいアートだと思う。
5 雑記
noteを始めて自分のことをふと考えることが増えました。
「あなたが好きなこと、好きなもの、ホッとするな、ということは何かな?」
そう問いかけられた昨年の夏、私は何も答えられなかった。
子どもや旦那さんが好きなものでなく、私が好きなもの?
私はこれが好き、を少しずつこうして噛みしめたい。
ディック・ブルーナ、そう、大好きだった。
今こうしてこれが好き。と思い出したり気づいたりできるようになった。
あなたの好きも、ぜひ考えてnoteで教えてください。覗きにいきます。
今日も読んで頂きありがとうございました。
皐月
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