島田紳助と僕に共通するストレス論
先日、島田紳助さんが引退から数年ぶりに動画に出演したことが話題になりました。タレントのmisonoさんのチャンネルに友情出演のようです。
僕は久しぶりに動画で登場したことに興味はなく、また、ヘキサゴンのファミリーにも興味はなく、その中でほんの少しだけ触れられていたタレント時代の話がとても衝撃だったのです。
それは、「芸能界を引退してから毎日続いていた下痢がピタッと止まった」という告白でした。
え?
毎日、下痢するほどにテレビ仕事ではプレッシャーを感じていたんだと驚きましたね。
あれだけの売れっ子で大物芸人、スタッフが色々とお膳立てしてくれてファミリー的なタレントさんもまわりにはいて・・・とても楽しそうに仕事している姿に素晴らしさを感じて視聴していたのですが。。。
あれほどの方でも、プレッシャーがすごかったんですね。
また、こうも言います。
「仕事終わって次の仕事の現場に移動するまでの待ち時間、病院の待合室にいる時と同じ気分で嫌やったわ」と。
言い得て妙とでもいいましょうか、絶妙な心理の描写コメントですが、これにも驚きましたね。
ところで、話は変わりまして僕自身の話なんですが・・・
実は1年前ほどから原因不明の蕁麻疹やら湿疹やらに悩まされていまして。蚊に刺されたときの10倍くらいの痒みとデキものが不規則に顔中を覆う感覚ってイメージできますか?
原因不明なものの、考えてみると思い当たる節はありまして、中年の憂鬱というものです。45歳の今、このままでいいのかな?自分はどれだけのものをこの社会に残しているのかな?20年前に描いた夢に全然近づいていないなどという自己嫌悪と焦りに包まれて八方ふさがりの精神状況だったのです。
勝手にしょいこんでいただけなんですけどね。
そこで、必死にもがいていた2019年の途中、こんな投稿もしておりました。
で、2019年末に決めたことが一つだけあります。本当に気持ちが傾かない仕事は売上が落ちようとも、断ろうと。お金になるからと、意に背いて他人の期待に応えているだけでは、自分らしさが失われてしまう。
こう考えると迷いはありませんでした。
既に年末から年始にかけても仕事のオファーはたくさんいただきましたが、思い切ってお応えする案件を半分に減らしたのです。(もちろん、売り上げの上積み分をカットするだけで、年収は下がらないだけのお金の回し方は工夫しての話ですが)
その瞬間、何が起きたのか。
冒頭の島田紳助の話と同じく、ぴたっと顔の痒みが一瞬で止まったのです。1年間、原因不明で全く治らなかったのにですよ。。
あぁ、自分にプレッシャーをかけていたんだ。体は思考と違って本当に素直なんだね。これが正直な心境です。
でもね、不思議ですよね。
島田紳助さんも、僕自身も、自分が好きで選んだ道なんですよ。
誰かに頼まれたわけでもない、そしていつかの若かりし頃に抱いた理想イメージの仕事にもありつき、生活にも困らないだけの稼ぎもあって、ストレスなど感じる必要もないんですけどね。
もちろん、ヒリヒリするような感覚で難しい仕事をクリアしていくことの充実感があり、そこに面白味もあります。そこにプレッシャーや多少のストレスがあっても、後にそれが快感につながっていれば、問題視しない感覚でした。
ただね、「好き」や「ワクワク」だけでは、特に自分の力でサバイバルレースを行うフリーランスや起業家は生きていけないこともあるんです。
この厳然たる事実だけは改めて突き付けられましたね。
ありていに言えば、どんな方でも実績の裏側では血のにじむような努力と、半端ないプレッシャーに打ち勝ってきているということ。島田紳助さんの言葉からも再確認できました。
イチローさんでもプレッシャーで胃潰瘍になるほどですからね。
さて、問題は、体に不調を来したまま突っ走るのが良いのか、立ち止まるのが良いのか、方向転換するのが良いのか、それともバランス配分を変えるのが良いのか。。。
島田紳助さんは、反社勢力との付き合いがキッカケとなって、数年前のあるタイミングで結果的に引退されました。
僕には引退できるほど安定した資金も生活環境もないし、引退する気もありません。となると、いったん仕事を減らし、まずは自分らしさを取り戻すこと、自分の原点に立ち戻ること、自分でコントロールできる時間を増やすこと。ここに専念することから、2020年はまた再起動した感じがあります。
頭がどう考えようと、心の解像度が低かろうと、身体の変化が全ての答えを出してくれる。
1年がかりでそんな経験をし、島田紳助さんの言葉で打ち止め的に次へのキッカケを見い出した気がします。
苦しい時は苦しさを見える化し、次へのステージの入り口に差しかかかった脱皮の時期。こんな自分への思考の整理から、心身ともに、そして心技体の全てが新たなステージへと入っていくのでしょう。
誰もが何かでもがいている。
でも、体を壊しては何にもならない。
いつも自分らしさを。
自分でコントロールできる稼働領域の拡大を。
苦しみの見える化を。
最後に思考の整理を。
島田紳助さんの言葉で自分の最近を整理できたというお話でした。
著者・思考の整理家
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