suzu

しがない文章をダラダラと。

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最近の記事

ハムエッグください

「そんなもん、作ってあげるのに」と彼女に言われてしまうのに、頼んでしまうアテというものが居酒屋にはある。ハムエッグはその代表例だらう。ハムエッグ。和製英語。英語ならHam and Eggsなのだそう。ハムエッグの方が何というか語感がいい。ハムエッグ、一つください。 ほどなく出てくるそれ。何も鉄板の上でなくていい。吉野家のようなあれは、いかにもこれ見よがしであり、本来のハムエッグじゃない。大体そんなに熱々でもないし。白い皿の上に、要らないけど繊キャベが添えられて、目玉焼き二個

    • 納豆のお供

      納豆ほど他の料理を引き立てる名脇役もいないだろう。例えば、マグロ納豆。マグロと言えば高級魚であり、旨いマグロは値段もそれなりにする。だが、逆の意味でそれなりのマグロぶつだったとしても、納豆と混ぜた途端に評価が変わる。赤身の良くないところが一瞬で中トロに変わる。たいしたものである。 例えばカレーである。カレーに納豆を加えてみよう。味の世界がグッと広がる。勿論うま味も増す。チープなカレーでもいいやつでも、カレーがチューンナップされる。素晴らしいことである。 異文化交流もこなす

      • シウマイ弁当

        横浜名物、と言えば崎陽軒のシウマイ弁当だろう。とにかくよく売っている。色んなところで売っている。そしてよく売れている。あまりというか、ほとんど売れ残っているのを見たことがない。隠してるわけではあるまい。ホントに売れているのだらう。 登場は1954年というから2024年で70周年ということになる。微妙にマイナーチェンジを得ながらも今日まで生きながらえてきている。たいした駅弁である。 現在の内容は、2003年に変えられたものとの事。シウマイ5個をメインに、厚焼玉子、鮪のつけ焼

        • ポロいちの担々麺

          ポロいち事「サッポロ一番」シリーズは、サンヨー食品が送り出している日本最強の袋インスタントラーメンブランドである。醤油・味噌・塩の三種を基本として、時代によってそれ以外の味も開発され、販売されては消えていった。結局ずっとあるのはその三種であり、いま売られているものはそれらをベースに多少味付けをしたもの、という感じである。 個人的には醤油はやや劣る印象。サッポロ一番と言えば、具材を加えるなら味噌、そのままいただくなら塩である。特に塩にはお世話になった。学生時代、腹が減っては両

        ハムエッグください

          生姜焼き

          生姜焼き、と聞いて牛肉や鶏肉を思い浮かべる人はあまりいまい。フトゥの脳味噌であれば、豚さんだらう。問題はその先で、とんてきを薄くしたようなソテータイプか、こま切れがたくさん入るタイプか。これは議論が分かれるところであらう。 最初に店で出したのは、昭和20年代、東銀座の「銭形」という居酒屋だったとのこと。驚くべきはその店、いまだ健在。そして豚肉の生姜焼き、もメニューの残っているという。これは知らなかった。生姜焼きマニアとしては、直ぐにでも伺わなければならないところである。

          生姜焼き

          祝20周年!

          飲食業において、ラーメン業界ほど入れ替わりの激しい世界も無いだろう。それ故に永くやっているお店はリスペクトされるべき存在となっている。20周年と言えば人間なら成人式、大人になるという記念の節目にあたる。 豆でっぽう。おおよそラーメン屋と思えぬ名前のこの店がラーメン不毛の地・我孫子は天王台の地に誕生したのが2004年。つまり今年20周年を迎えたという。そこで勝手ながら、ひっそりとこっそりと、お祝いがてら豆でっぽうの事を記したい。 豆でっぽうのご主人は、かつて町おこし企画の一

          祝20周年!

          ケンタッキー問題

          20世紀中に解決できなかった問題の一つとしてよく挙げられるのが、ケンタッキー問題である。そう、オリジナルチキンの部位のチョイス問題。ケンタッキー・フライド・チキン(以下KFC)では、オリジナルチキンの部位として、サイ(腰)ドラム(脚)キール(胸)リブ(あばら)ウィング(手羽)5種を用意しているが、現在、客による部位の選定を認めていない。これはサイの影響と思われる。他の部位が1羽につき2ピースずつ取れるのに対して、サイは1つしかとれない。だからKFCではサイを1.5ピースとし、

          ケンタッキー問題

          駅弁の女王

          じょうおうではない。じょおうである。いやらしい方ではない。小林しのぶさんでもない(そう言われてるが、こちらもいやらしい方ではない)。駅弁と言ってそちらを想像しているようでは精神状態は不健全である、いやある意味健全なのかもしれないが。 とにかく駅で売ってる弁当である。駅弁。ちょっとしたブームは全盛なのが去ったのか。一時期ほどではないにしろ、東京駅の駅弁屋などではいまだになかなかの盛況ぶりをみせている駅弁。 様々な駅弁が誕生し、また消えて行っている。その中で定番として残り続け

          駅弁の女王

          カルビクッパではなくカルビスープとライス

          かつての東西新聞社の大原社主ではないが、私はおかゆが苦手である。食べられないわけではないが、好んで積極的に食べにはいかない。雑炊も同様である。理由は簡単で、お米がブヨブヨになるのが嫌なのである。タダでさえ私の腹はブヨブヨであり、これ以上ブヨブヨなものは要らないのである。ということではなく、そのブヨブヨ食感が嫌いなのである。 でも、スープ類でご飯を頂くことは嫌ではない。寧ろ好きなくらいである。シロメシに具入りのスープを、プースー多めで運び、わざとシロメシにこぼしながらいただく

          カルビクッパではなくカルビスープとライス

          ツナマヨを超えろ

          コンビニのおにぎり人気ランキング、1位はそのほとんどが、ずっとツナマヨである。ツナマヨのおにぎりの歴史は40年くらい。浅いような深いような。私などはほぼ同世代だけにスターダムへの階段を駆け上がっていくその姿を間近で見ていた感覚があり、応援するファンのような心持ちだったりする。 ツナマヨは完全に社会に根付いた。おにぎりを買うときに一個は入れてしまうし、手巻き寿司パーティーでは必ずネタに用意する。まさに「かかせぬもの」になっていると言えよう。 しかし絶対王政に永遠は無い。ツナ

          ツナマヨを超えろ

          ミックスナッツ

          ミックスナッツであり、ナッツミックスではない。ナッツミックスだと色々問題があるのだろう。そう、ナッツじゃないものも紛れ込んでいるからである。みんな知ってる、ジャイアントコーンの事である。なぜかミックスナッツに、彼らは潜り込んでいる。 一説には「嵩増し」と言われる。確かに原価は圧倒的に安いだろう。なんといってもトウモロコシなんだから。で、此奴だけは好き嫌いが分かれると思う。私は嫌いである。 なぜこれが紛れ込んでていいのかが理解できない。ナッツ感まるで無いではないか。開封仕立

          ミックスナッツ

          焼肉宝島

          学生時分にバイトをするまで、焼肉屋と言えば宝島だった。今話題の事件ではない。茨城を中心にチェーン展開していた所謂ファミリー焼肉店。家族で休日に行き、一人ひとりが焼肉とご飯、スープ、サラダなどがセットになったものを頼み、共通の焼肉ロースターで焼くスタイル。肉だけを頼む焼肉屋というよりもファミレスに近い感じ。それが私の持っていた焼肉感であった。 ライスがお代わり自由だった。学生時分には「サラダで一杯、肉一枚で一杯、大根おろしで一杯、タレで一杯」などと、とにかくシロメシを掻っ込ん

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          裏弥生軒

          弥生軒と聞いて唐揚げを想像する人は、なかなかの鉄分を有している。あるいは大食いマニアか。さもなくば、山下清ファンか。世の中的には、あのチェーンの、お代わり自由のご飯がぽろっぽろっと乾いたウンチみたいに落ちてくる(やめろ)あの定食屋のほうがメイジャーであろう。前者の事を話す。そう、千葉は我孫子駅のJBSLホーム内にある立ち食い蕎麦屋さんである。 JRホーム内の蕎麦屋は、掃討作戦により小規模店はほぼ壊滅。代わってJR東日本の子会社が運営する蕎麦屋になってしまった。おかげでかつて

          裏弥生軒

          宮のたれ

          ハンバーグを塩で食べる人は滅多にいないだらう。一部の店では勧めたりもしてるようだが、それはハンバーグを理解していない。塩は下味でする作業でしかない。ハンバーグにはソースであり、ソースがあるからこそ、ハンバーグがある意味があるのだ、と私は信じている。 ローカルハンバーグチェーンというのがある。静岡のさわやか、神奈川のハングリータイガー、群馬のフライングガーデン、そして、栃木のステーキ宮である。え?ステーキ宮はステーキだろ?煩いです。ハンバーグなんです。 なぜ無理やりステーキ

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          つくばラーメン街道

          今からおよそ40年前、茨城はつくばで万国博覧会があった。工期が遅れたり偽木造建築物が作られたり、ガス爆発を隠蔽したりする事は、無かったように記憶している。子供の頃の事だから分からないが。 開催に合わせ、交通渋滞の解消を狙い(このあたりが40年前の発想)、ウサギやタヌキしかいない田舎に片側三車線の巨大バイパスが建設された。科学万博の為ということから、サイエンス大通りと名付けられた(同時期に開通したもう一つのバイバスはエキスポ通りとされた。茨城県命名、なんという安直な)。正式に

          つくばラーメン街道

          ファンタオレンジ・シンドローム

          世界一旨い飲み物は何?と聞かれたら、1秒かからずに「ファンタオレンジ」と答える。その昔、好きな飲み物のトップはコカ・コーラだったが、気づいたらそれを抜いていた。ファンタオレンジが1位だ。 理由は単純、旨いからである。なぜ旨いのか?それも簡単。糖分が一番高いのだ。その量、一本当たり角砂糖15個分。コカ・コーラよりも1個、オロナミンCよりも10個も多いのである。甘いは旨い。つまり、身体には悪い。身体に悪いものもまた、旨いのだ。 それだけに、飲む方も覚悟を持つ必要がある。なにせ

          ファンタオレンジ・シンドローム