見出し画像

ポロいちの担々麺

ポロいち事「サッポロ一番」シリーズは、サンヨー食品が送り出している日本最強の袋インスタントラーメンブランドである。醤油・味噌・塩の三種を基本として、時代によってそれ以外の味も開発され、販売されては消えていった。結局ずっとあるのはその三種であり、いま売られているものはそれらをベースに多少味付けをしたもの、という感じである。

個人的には醤油はやや劣る印象。サッポロ一番と言えば、具材を加えるなら味噌、そのままいただくなら塩である。特に塩にはお世話になった。学生時代、腹が減っては両親が送ってくれたサッポロ一番塩ラーメンの袋を取り出し、一人用の鍋にぶち込み、出来たらそれを器にも移さずそのまま食べた。鍋の縁が熱々で、なかなかスープが飲めなかったっけ。硬めで茹でるのが好きだったな。友人の中には湯を使わず、麺に粉末スープをかけて、そのままバリバリと齧る猛者もいた。それも塩だったと記憶している。

不動の3トップが四天王になるか?と思われた製品が登場したことがあった。担々麺である。サッポロ一番担々麺。今発売されているニュータンタンメンではなく、古典的な、ナッツたっぷりのドロリのアレである。サンヨー食品は果敢にも挑戦したのだ。

登場は2010年。カップと同時発売だったが、勿論注目されたのは袋めんの方。「練り胡麻とラー油のコク辛仕上げ」とのキャッチ。看板に偽りなし。インスタントと思えぬコク深く香り高いスープに、相性ピッタリでよく絡む中太麺。たとえ具なしでも得られる満足感。スープをシロメシにかけたら、二倍お得感。とにかく最高だった。定番として定着すると信じてやまなかった。

だが現在、担々麺は売られていない。他の三種と比べても全然旨いのに何故だ?思うにコストがかかり過ぎたのではないか。確かにあの味、ちょっとお金をかけてる感じがした。とにかく今、サッポロ一番担々麺は存在しない。

サンヨー食品のホームページには、サッポロ一番担々麺の作り方という記事があった。見てみるとそれは、味噌味を使用し、担々麺風に仕上げるという内容。それじゃぁダメだ。あくまで風は風である。あの志高かったオリジナルには遠く及ばない。ましてやニュータンタンメンなど別物である(旨そうだけど…かきたまはどうしてるんだろう?)

てなわけでサンヨー食品様へ。
サッポロ一番担々麺の復活を、熱望します。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?