自分が本来必要としていないモノを思わず手に取ってしまうのは…?
コンビニでついつい余計なモノを買っちゃった!
このような経験は誰にでもあると思います。
年末の大掃除に山のようになった使わないものを見て愕然とした
経験もあると思います。
冷蔵庫を開けて賞味期限切れ商品が大量に出てきた
経験もあると思います。
でもそれらは致し方ないことなのです。
だって…
社会はそういう仕組みでできているから。
???
なんじゃそれですね。
ボクはマーケティングに携わる仕事をしています。
いわゆる買わせる側に居る人間です。
買わせる側に居る人たちは常に
一般の人の消費行動を刺激することばかり考えています。
それこそ四六時中考えています。
どうやって手に取ってもらえそうか
どうやったら気に入ってもらえそうか
この値段だったら買うかな
とか
とかくまぁあらゆる手段を思考して
商品を買わせようとすることを考えているわけです。
これが
非常に厄介な代物でして
消費者は買わせようとする側から
脳ミソをガンガン刺激させられ
消費行動を促され
気づいたらカゴの中に商品を入れさせられてしまっているのです。
これが
欲しくないものまで買ってしまう正体です。
これのすべてがやっかいと言ってるのではなくて
当然その中には社会の役に立つモノもあるし
日常生活において必要不可欠のモノもあるので
すべてがやっかいだと言ってるワケではありません。
ポイントは不必要なものまで
手に取らされているってところです。
そしてそれを不必要と感じさせないところがミソでもあり
怖いところでもあるのです。
如何に社会が無意識でモノを買わされているか、
これを気づいているか、気づいていないのでは
日常生活において天地以上の差が生まれてしまいます。
現代は告知文化なので
あらゆるところにまで宣伝が入り込んできて
消費者の脳ミソに訴えかけてきます。
隙あらば「こんなところに?」って関心するくらい
無理やりにでもこじ開けて侵入して来て自己主張してきます。
そんな図々しい態度にもかかわらず
見た目はシレ~っとして
「あなたの味方だよ~」ってな顔でアピールしてくるものですから
思わず買わされてしまいます。
コンビニにしても
そこには人間心理、行動学、あらゆる要素が巧妙に組み込まれています。
入口からレジまでの導線は計算され尽くされていて
人が気持よく回遊できるようになっていますし
陳列もいかに手に取ってもらえるか目線、角度、ボリューム、など
キリがないくらい細か~~い売るための項目があり
それに沿って売場が構築されています。
どこのコンビニに行っても大体同じような作りになっているのは
これら様々な要素の蓄積の結晶であり計算され尽くされた最終形態、
完成系ともいえます。
最近では一部違うレイアウトのコンビニがあるのは
その地域の文化や環境、人口分布など
より分散化したデータを参考にしているためでしょう。
ここに新商品の案内、おすすめ商品、店長イチオシ、お得キャンペーン
のような貼り紙やPOPがお店の空間を埋め散らかされてくると
無防備な消費者は
「わ~楽すぅ~うぃ~♪」
…と頭がお花畑のようになって
消費脳がピシャピシャに刺激されお買いものを楽しんでしまいます。
このように
世の中のほぼすべてのものが
消費行動を刺激するように作られているので
普通の感覚でいたら消費を我慢することに耐えられなくなります。
自分が本来必要としているもの以外を思わず手に取ってしまうのは
「消費したいっ!」
という脳ミソをくすぐられているからなのです。
これをクリアしない限り
お金の無駄使いを無くしたいとか
お金を貯めたいという願望をかなえることはできません。
はっきりと断言しますができません。
脳ミソの構造から変えないと一生消費脳を刺激され続けます。
脳ミソの構造を変えずに
消費行動から抗い続けるのはなかなかしんどいと思います。
産まれてから今までの常識や価値観を
そっくり書き換える作業が必要ですからね。
並大抵のことでは変えることは難しいです。
ではどうやって脳ミソの構造を変えるかですけど
それはまた別の機会にでも…
本人すら気付いていない欲望とは?この本は買わせる側の本です。
ありがとうございます!お気持ちは寄付させていただきます。