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春一番に想いを乗せる

私が「この春チャレンジしたいこと」は、今までやってこなかったことを積極的にチャレンジすることである。と言っても、そんなに大々的なことをするというわけではなくて、「今まで入ったことのなかった近所の喫茶店に入る」というような些細なチャレンジを積み重ねていきたいと考えている。

早速、この文章を書いている数時間前に今まで入ったことのなかった近所の喫茶店に入り、ハヤシライスとコーヒーをいただいた。喫茶店のご飯って特別な感じがしてとても好きだ。久しぶりに食べたハヤシライスは懐かしく優しい味がした。私はコーヒーが好きなので、いつかアルピーの酒井さんが取ったというコーヒーマイスターの資格にもチャレンジしてみたい。

さて、私がこの春、「新しいことにチャレンジする」ことを目標に掲げたのは、4月から社会人になるからというのが大きい。もうすぐ新しい環境に身を置き、一から人間関係を築き、新しいことをどんどんと覚えていかなくてはならない。私はこのような慌ただしさに追われなければならない春という季節が大の苦手だ。でもいくら苦手とはいえ、乗り越えていかなくてはいけない壁である。そのため、今からどんどんと新しいことにチャレンジしていき、日々の変化についていけるように慣らしていきたいのだ。

常日頃から前向きでいようとは意識している。だが、長年の学生生活を終え、社会に出ていかなくてはならないという事実に日々不安に押し潰されそうになっている。今にも溢れそうになっている「不安」を「チャレンジ」で押しこんでいきたい。今考えているチャレンジは、以下の通りだ。

・運動不足を解消するため、サッカーをする。
・しばらく会っていない友人を自分から飲みに誘う。
・今まで行ったことのない場所へ行く。
・これまでとは比にならないくらい部屋を掃除する。
・これまでとは比にならないくらい自炊をする。
etc.

一見簡単そうに見えるが、私にとっては大きな関門だ。なぜなら私は出不精なコミュ障だからだ。休みの日は部屋で寝転がりながら、ラジオと音楽を聴きまくるというアウトドアとは程遠い生活をしている。基本一人でいることが好きなので、世の陽キャ大学生と比べて会話する機会も圧倒的に少ない。それゆえ、ひさびさに会話する機会があると緊張してスムーズに言葉が出てこなくなる。果たしてこんな私が4月からサラリーマンとして働いていけるのか。おっといけない、いけない、油断しているとつい不安が溢れてしまう。「チャレンジ」と書かれたマントを羽織るスーパーヒーローが「お前は前だけ向いてればいいのだ」と叫んでいる。

先日、久しぶりに高校の頃の友人たちと会った。その際に友人は、「須和がサラリーマン!?。想像できないなー笑」と言っていた。私も想像できないが、でもまあ頑張るしかない。再び脳内でスーパーヒーローが叱咤激励をくれた。

出不精でコミュ障な私は、これから憧れのメッシのユニフォームに身を包み、サッカーの練習に行く。LINEの下の方をスクロールし、友人に緊張しながら「久しぶり。元気?」と送る。これまで降りたことのない駅で降りてみて、帰ってきたら、素早い動きで箒とちりとりを動かす。その後、フライパンを手際良く振る。マントを羽織ったスーパーヒーローが私を遥か高みまで連れていってくれて、「気持ちいい風だね」と言ってくる。

「うん。本当気持ちいい風。今抱えている不安がすべてこの春一番で吹き飛んでしまえばいいのになー」

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