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理解するための「分け方」

いつもありがとうございます。すーです。

「分る」とは「分る」こと

と、聞いたことはありますか?


国語辞典で「分かる」を引くと、次のようにあります。

わか・る【分(か)る/▽解る/▽判る】 の解説

1 意味や区別などがはっきりする。理解する。了解する。
2 事実などがはっきりする。判明する。
(後略)

分かるとは、

・意味がはっきりすること
・区別がはっきりすること
・事実などがはっきりすること

と言えそうですね。


分けると、はっきりする=分かる

ものごとを「はっきり」とらえるには、シンプルになるまで分るといいです。ごちゃごちゃしたままでは理解できなくても、構成要素に分解してシンプルにしてやれば、意味や事実が見えやすくなります。

たとえば、「気候を的確に捉えなさい」と言われても困りますが、「気温と湿度と快晴度と風速と気圧を測定しなさい」と言ってもらえたら、事実をはっきりと捉えやすくなりますね。


区分できる=分かっているから、分けられる

一方、ものごとを切り分るためには、構成要素の区別を分っていなければなりません。

・人間には、男と女の区分があります。
・時系列には、過去と現在と未来の区分があります。
・脊椎動物には、哺乳類・鳥類・は虫類・両生類・魚類の区分があります。

ものごとを区分する方法を分っている(理解している)から、スムーズに分ることができます。

られるということは、ある程度の理解が進んでいるという事なのです。


ここまでをまとめると、

(1)分ると、はっきり理解することできる
(2)理解しているから、分ることができる

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上記のようになりますね。

でも、これだと「新たに何かを理解する」のは難しそうに思えます。始まりがどちらでもない「ニワトリが先か、卵が先か」の話になってしまっています。


すでに分けられていることを学ぶ

解決策として、「すでに分けられていることを学ぶ」という方法があります。具体的には、学校や資格試験での学び方を想像してください。

ところで、学校の勉強とはこんな感じがしていませんでしたか?

積み上げ型の勉強

それぞれの科目がバラバラに頭の中に浮いています。私は、科目同士の関連性はあまり分かっていませんでした。個々の科目のレベルを高めれば「賢い人」になれるんだろう、となんとなく考えていました。

もちろん、何のために学んでいるかなんて分かりません。とにかく知識を「積み上げれば」いつか何らかの形で報われるのだ、と漠然と考えていました。

積み上げ型だけでは、理解に限界がある

でも、「積み上げ」だけを頑張っていた時代に、私が報われることはありませんでした。今振り返るとかなり迷走していました。

目的と目標

自分がどうなりたいかという目的が見えず、何を積み上げるべきかという目標もありません。良さそうだと思った何かに飛びついて、ひたすら頑張る、ということを繰り返していたように思います。裏ワザ的な情報商材に手を出したこともあります。


でも、本来の勉強とはこういうイメージです。

俯瞰型の勉強

本来の勉強とは、こういうイメージだと私は考えます。

仮に「世界の全てを学ぶ!」というと、何から手をつけていいか途方に暮れますよね。一方、「国語と社会と数学と理科と英語、体育と音楽と技術と情報を学ぶ」と分れば、出来そうな気がしてきます。

さらに、たとえば国語の中にも区分があります。現代文、古典というくくりがありますし、現代文の中には漢字の書き取りや品詞の話、活用の話や修辞技法などもありますね。

そうです。

先人が学問を研究して「世界を構成する要素」を「切り分け」てくれているのです。その大きな区切りが「科目」や「単元」です。おかげで、私たちは理解が容易になり、スムーズに様々な知識を身につけることができます。

小学校、中学校、高校、大学・・・と少しずつ科目を増やし、掘り下げて学ぶうちに、おぼろげながら世界の全体像が見えてきたような気がしませんでしたか。最終的には『一定の解像度を持ったひとつの世界』として理解できるようになるはずです。

といっても、学校でこんな説明を受けた人は少ないでしょう。だから「勉強した先にどうなれるのか?」というゴールのイメージが湧きづらいですし、ゴールが見えないので勉強がしんどいものになりがちなんですね。


理解するための「知識の分け方」

世の中には、学校や資格の勉強のように、あらかじめ科目やカリキュラムを分てくれているものもあります。

しかし、当然ながら分られていない事柄だってあります。

人生戦略だってそうです。

人生戦略の内訳は何なのか。
どの順番で手を付ければいいのか。
分けた要素はどう攻略すればいいのか。
最終的にどんな状態を目指せばいいのか。

そんなことは誰も教えてくれません。

誰も教えてくれないことは、どうやって理解すればいいのでしょうか。

次の3つの手順で理解しやすくできます。

1.理解したい分野を決める
2.理解したい分野の「全体像」の仮説を立てる
3.個々の要素を理解する


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1.理解したい分野を決める

世界のすべてをいきなり理解することはできません。まずは、あなたが理解したい分野とは何なのか、明確化しましょう。

たとえば、「個人のお金の話」とか「経済の話」、「人間関係」とか「宇宙の話」とか「カブトムシの話」とか、何でも構いません。あなたがいま理解したい「たった一つの分野」を言語化してください。


2.理解したい分野の「全体像」の仮説を立てる

分野が決まったら、その分野の「全体像」の仮説を立てましょう。と言っても全体像が見えないから仮説が立てられないんですよね。

そこで、切り口から考える方法があります。

構成要素を想像するときは、個々の要素を想像するのではなく、「切り分けるイメージ」で考えるんです。切り分けると言っても、科目のように綺麗に分けられなくて大丈夫です。

大切なのは「全体を切り分ける」という点です。
切り分けると「対比関係」が見えてきます。

たとえば「人間関係」を考えてみましょう。

・人間関係の目的/人間関係づくりの手段
・1対1の関係/1対多の関係/組織内での関係
・新しい知人/すでに知り合いの知人
・人脈の広さ/関係の深さ
・短期的な話/長期的な話
・人間関係を良くするメリット/デメリット
・仲良くなりたい人との関係/離れたい人との関係
・自分との付き合い方/他人との付き合い方
・人付き合いにかける時間/人付き合いにかけるお金
・地球人/宇宙人との関係(笑) 
etc...

このように対比関係をいくつも考えてみてください。すると、おぼろげに「人間関係」の全体像が見えてきます。ついでに、構成要素も分かりますね。

これで、「人間関係」を分ることができました。

ここまでできたら、半分理解できたようなものです。


3.個々の要素を理解する

全体像と構成要素が見えたら、あとは一つずつ理解していくだけですね。

(1)まずは、どの構成要素から理解したいか決めてください。
ある程度、全体像が見えているので、優先順位をつけやすくなっているはずです。

(2)攻略対象が決まったら、本屋さんに行きましょう。
構成要素まで具体化されているので、あなたの知りたいことを解決してくれる本を見つけやすくなっているはずです。


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1.理解したい分野を決める
2.理解したい分野の「全体像」の仮説を立てる
3.個々の要素を理解する

上記で述べた手順を踏めば、少しはものごとを理解しやすくなるはずです。


バラバラの要素を積み上げるだけではゴールが見えづらいですが、「全体像はなにか?」を先に考えると、ゴールが見えやすくなりますね。

また、バラバラに要素を考えると考えに偏りが起きやすいですが、全体を切り分けようとするとバランス良く考えられるようになります。

さらに、個々の要素に分解すると、深く理解できる(または理解に厚みを出せる)ようになりますね。


個々の要素を深く理解すると、他の要素との関係を理解できる瞬間が訪れます。その分野を体系的に理解できた、ということです。


勉強で視座を上げて、視野を広げる

勉強とは「上位レベルからの視点」を手に入れることだ、と私は考えています。深く理解できると、高い視点から見る(俯瞰できる)ようになります。視座が上がるのです。

高いところから見れば、遠くまでよく見えます。自分が何を理解していて、何をまだ知らないのかも見えてきます。つまり視野が広がります。

視野が広がれば、次に理解したいことも分かってきますね。

このようにして、理解の幅が広がっていきます。


まとめ

最初は一定の範囲で構いません。
その分野の全体像の仮説を立てて、切り分けてみましょう。

切り分けることができれば、理解しやすくなります。

理解の幅と高さが生まれます。


その分野を深く理解できれば、視座が上がります。他の分野とも繋がってきます。そうしたら視野が広がって、どんどん遠くまで見渡せるようになります。

そうなったら素敵ですよね。


あなたも、深く広くものごとを理解できるようになりますように。

私もがんばります。


この記事が参考になりましたら嬉しいです。


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