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教員の専門性とはなにか?再考

教員の専門性とはなにか?
私は以前の記事で,他の専門職に比べて教員が『何でも屋』化していると書きました。

社会の要請に応じていくうちに,教員の仕事の範囲が拡大しすぎた。
そのことが長時間労働時間にもつながるし
教員としての”矜持”みたいなものを失わせていて
精神的な疲れにも
そうしておそらく不祥事ややる気の低下にもつながっている。
そもそも教員の本業は”教科を通して生き方を学ぶ”という意味で
”授業”に軸足があるはずだから,
それが教員の専門性だ
というようなことを
この記事を書いているときには感じていました。



ただ,
noteで教育に関するいろいろな発信をしている方の記事を読んでいるうちに
教員の本業は”授業”というのも
少し乱暴すぎるのかもしれない,とも感じ始めました。

『教員』とひとくくりに言っても
保育士,幼稚園教諭から大学教員まで
多くの学校種の方が『教員』としての記事を書いています。

今,私は保育現場に近いところで研究活動をしている,と以前書きましたが
私は今も専門分野を心理として教育機関に所属しています。
全部をひっくるめて”教員”と考えるとかなり範囲が広いですし
違う部分もかなりあります。

改めて

教員(=教育)の本質とは何か。


壮大なテーマですが
このことがはっきりしないと,
学校において,心理職(SCやSSWも含む)や事務職,栄養教諭や養護教諭,実習指導員,図書館司書,部活動支援員などとの専門性をいかしあった連携はできないように思います。

私は学校が多職種連携できるようになり,
それぞれの専門性が尊重されて生かされることで
教員が矜持をもって,
やりがいをもって働くことができるようになるのではないかと考えています。(そうなれば,不祥事も減るのではないかと感じています)
そしてそれが実現できれば,学校が変わるし,
子どもたちにとっても幸せなことだろうと思っています。


やる気(=心理学的には「内発的動機づけ」と言います)や
職場における「心理的安全性」の大事な要因のひとつに
”自己決定性”があります。

自分で「これをやりたい」「これをやる」と決めて働けること。
すなわち,それは仕事に対する意欲ですし
その職業を選択した理由(=専門性)にもつながっていると思います。


そもそも,ひとりの人間として
「教員」という職業を
なぜ選択したのか。
教員が心理学を学ぶ意味は,この問いを自分に対して向けるところにあるのだろうと考えています。
このことについては,また,記事にしたいと思います。


まずは
教員の専門性とは何か。
教育の本質とは何か。

このあたりを
心理学の視点から引き続き考えていけたらと思っています。




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