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#31:あるプロジェクトの軌跡〜検討開始(1)

これから書く話は、2、3年前に自分が関わった実際のプロジェクトをベースに、少し固有名詞や内部事情などに手を加えて記載する。日記に近いので、読んでくださる皆さんにとって、何かの役に立つ話になるかはよく分からない。

◆記事一覧〜あるプロジェクトの軌跡〜◆
(1)検討開始
https://note.com/susumuy/n/n1931de0dc542
(2)ベンダー選定
https://note.com/susumuy/n/n93de96f156bf
(3)プロジェクト計画
https://note.com/susumuy/n/n242ed6a8efad
(4)クラウド検討
https://note.com/susumuy/n/n68326494925e
(5)クラウド選定基準
https://note.com/susumuy/n/ne6eb0d7ec88c
(6)要件定義完了
https://note.com/susumuy/n/n17d0ecf889ae

 後半に続く
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その年はやたらと大型プロジェクトが重なる年だった。私が所属する金融システム子会社のA部門は、親会社の本社機能向けのシステムを開発保守運用することが業務であった。親会社の人事部門や経理部門が主な顧客である。

通常の年は、ひとつ大規模なシステム開発案件が来ても、他が軽い保守案件程度であれば、部門内でうまく要員配置することで何とかなる。それが当年に限り、大型案件が重なっていた。会計系の大型アウトソース、人事システム刷新、そして経理システムの再構築の3つ。

現体制ではとても手が回らないが、とにかく全て進めることになった。当時リーダー職の私は各案件に満遍なく関わりつつ、どこかの工程でいくつかはうまく切り離さないと対処しきれないと感じていた。

上期の間に、幸運にも3名ほどリーダークラスを含む補充があり、また一部事情により中断するプロジェクトも出たため、下期には、ほぼ自分がメインで担当する仕事は定まっていた。そこから2年半に渡り担当するプロジェクトである経理システムの再構築。

その時点で社歴15年の自分自身にとって、これが当時の会社における自分の集大成となるプロジェクトだとは、当時まだ気づかず着手した。最初は、RFP作成からベンダー選定に至る工程を年度末期限にして半年間で行う、そこから、このプロジェクトは静かに始まった。

(2へ続く)


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