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檜山✕「食品ロス」✕脱炭素

こんにちは!檜山振興局政策実践チーム(ゼロカーボン)のSです!
今年はお盆を過ぎても暑い日が続いていて、地球温暖化を実感する夏になっていますね…

しかし、暦の上ではもう秋!そう、秋といえば「食欲の秋」!笑

檜山地域もこれから実りの秋を迎えます。美味しいお米にじゃがいも、カボチャにそばなど、想像しただけでたくさん食べたくなってしまいますが、皆さん、ついついスーパーで買いすぎてしまったり、外食で頼みすぎて残してしまったり、そんな経験はないでしょうか。

今回は、そんな「食品ロス」と「脱炭素」の関係についてのお話です。
「食品ロス」と「脱炭素」?関係あるの?

そう思ったそこのあなた!実は深~~い関係があるのです。


そもそも「食品ロス」って?

脱炭素の関わりのお話の前に、そもそも「食品ロス」とは何でしょう。

「食品ロス」とはわかりやすく言うと、「本来食べられるにも関わらず捨てられてしまう食べ物」のことです。

例えばコンビニやスーパーで売れ残ったお弁当やお惣菜、家庭で賞味期限が切れた食材を捨ててしまうことも「食品ロス」です。

日本では令和3年度に約523万トン(家庭から約244万トン、事業者から約279万トン)もの「食品ロス」が発生したと推計されています。

出典:消費者向け情報 | 食品ロスポータルサイト (env.go.jp)

世界ではどうでしょうか。

国際連合食糧農業機関(FAO)の調査報告によると、全世界で実に約13億トン、生産された食料の約3分の1が捨てられてしまっているそうです。

「なんてもったいないんだ!」ということはよく理解いただけたのではないでしょうか。

次は、この「食品ロス」がどのように脱炭素に関係しているのか考えていきましょう。

食品ロス由来温室効果ガス排出量≒自動車由来温室効果ガス排出量!?

 脱炭素の取組というと、太陽光発電や次世代自動車など、電気やエネルギーを環境に優しいものに切り替えるようなイメージが強いと思います。

次の図は、温室効果ガス排出量を部門別に示した図です。

 自動車や航空機などの運輸部門からの温室効果ガス排出量は2019年では全体の約15%。農業・林業及びその他土地利用(AFOLU)による温室効果ガス排出量が約22%となっています。
 全体の温室効果ガス排出量のうち、約8~10%が食品ロスによるものと推計されているのです。(気候変動に関する政府間パネル(IPCC)『第6次評価報告書』より)

 つまり、食品ロスによる温室効果ガス排出量は自動車などから排出される温室効果ガスに匹敵するほどの量になっているのです。

出典:気候変動に関する政府間パネル(IPCC)『第6次評価報告書』より抜粋

では、なぜ食品ロスが温室効果ガスを生み出してしまうのでしょうか。

生ゴミの約80%は水分

まず一つ目の理由は、発生した食品ロスを処分する際に発生する温室効果ガスです。
家庭や事業者から発生した食品ロスの多くは、ゴミとして焼却処分されます。
ゴミを処理施設まで運搬する際にも温室効果ガスは発生しますし、当然焼却するとCO2が発生します。
しかも、食べ残しなどの食品ロスには大量の水分が含まれています。
約80%が水分とも言われており、処理施設の燃焼効率を悪化させ、より多くの燃料が必要となってしまうのです。

また、日頃、私たちが口にする食品は様々な過程を経て、私たちの手元にたどり着きます。

生産・輸送・加工・包装・流通・保管・調理。このほとんどの過程で温室効果ガスが排出されています。

食品ロスが発生するということは、生産する必要がなかったものであり、温室効果ガスも排出されなかったはずです。

 世界規模の食品ロスの問題。非常に壮大な問題で「わたしたちに一体何ができるのだろう」という気がするかもしれませんが、わたしたちがすべきことは簡単です。

POINT1 買いすぎない

 セール品や新商品など、ついつい買いたくなってしまうと思いますが、保存のきかない生鮮食品などはたくさん買ってもなかなか消費できません。また、冷蔵庫にまだ残っているのに誤って買ってしまい、結局、賞味期限切れ・・・という経験はないでしょうか。お買い物の前には冷蔵庫をチェックする習慣も付けたいですね。最近はスマホで冷蔵庫の中を確認できるアプリなどもあるそうです。最新技術に頼るのも良いかもしれません。

POINT2 作りすぎない

 せっかく作ってみたものの、食べきれない。誰もが経験したことがあるかと思いますが、作りすぎは食品はもちろんのこと、自分の労力も含め多くのエネルギーを無駄にしてしまっています。

なるべく、自分や家族が食べ切ることができる量を把握して作りたいですね。

POINT3 食べきる

 家庭でももちろんですが、大人数での外食などでもついつい頼みすぎてしまうことはありますよね。頑張って食べきる!ということも重要ですが、最近では、食べ残しの持ち帰りができる飲食店も増えています。残して帰ってしまう前に、お店の人に一言持ち帰りができるか聞いてみましょう。

POINT4 地産地消

 最後にお伝えしたいのは、地産地消です。先ほどお伝えしたように、食品が手元に届くまでには、様々な過程を経ていますので、地元で生産した食材を地元で消費することは、実はとっても「エコ」です。

 檜山地域でも各町の道の駅や飲食店で地元の食材を使った美味しい料理を提供しているお店がたくさんあります。北海道檜山振興局のHPでは道の駅や地域の飲食店をまとめていますので、是非ご覧ください。


いかがだったでしょうか。

 食品ロスが脱炭素に大きく関わっていること、そして、わたしたちが今日からでも取り組める課題だということがわかっていただけたのではないでしょうか。

 わたしたち一人ひとりに何ができるのかいまいちピンとこない方も多い「脱炭素」。
その第一歩を食品ロスの削減から始めてみるのはいかがでしょうか。


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