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鮨カレンダー ~鮨みずかみの1年~ 皐月(5月)


本連載は、鮨歴10年超の鮨ブロガーが1年を通して毎月同じお店に通い、鮨の魅力をお伝えする企画です。鮨種(=すしネタ)の変遷から、旬を味わう喜びをお届けします。

1年を通して読んで頂ければ、鮨と魚に詳しくなり、鮨を食べるのが格段に面白くなるはずです。そして、誰かと一緒に鮨を食べに行くときも、鮨のトリビアを説明できる立場になれます。

卯月(4月)の記事

本記事は連載第5号です。

お伺いするお店は、半蔵門の「鮨みずかみ」さん。親方の水上行宣(みちのぶ)さんは、名店「すきやばし次郎」で16年間も修業された方です(他のお店での修行を加えると、修行歴はトータル23年)。

今回は、皐月(5月)に伺った際の内容をお届けします。

5月については、アワビやイサキなどの夏らしいタネが登場し、季節の変化を強く感じさせてくれました。まだ日によって気温にムラがある時期。しかし、夏らしい魚を頂けば気持ちは一気に夏に向かいます。季節に思いを馳せさせてくれる鮨・和食って、やっぱり凄い。

そのような中で鮮烈な印象を覚えたのが、北寄貝です。北寄貝は一般的には春が旬とされる貝です。しかし、この度頂いた北寄貝は、春のものを上回る味わいでした。1月から月を追うごとに美味しくなり、4月にも驚かされました。しかし、まだ美味しくなるのか!とビックリ。北寄貝らしい甘みだけでなく旨味が大きく変わることを発見し、通ってきて良かったと感じました。

味わいを変える同じタネと、変わりゆくタネ。5月下旬もまた、季節の変化を強く実感しました。

それでは、お楽しみください!

皐月(5月)の「鮨みずかみ」さんの魅力

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