パンクロックと箱根駅伝 13話
夜が明けて、パリッとアイロンをかけたスーツを着て先輩との待ち合わせ場所に行くと、坊主頭の痩せた男が「よっ!」と声を掛けてきた。
あっ、先輩だ。良かったちゃんと坊主にしている。今まで、先輩の坊主頭もスーツ姿も見たことが無かったが。先輩が坊主になると意志が強そうなギョロ目がより強く感じられ。スーツは先輩の長くて細い足を強調させた。今の先輩は確実にパンクロッカーより、アスリートの方に近い存在だ。
「どうや!牧田?似合うやろ?」
そう言うと先輩は自慢げに自分の頭をなで上げた。なぜ、昨