『顧客満足度』は、胡散臭い Daily X #12
今回は、顧客満足度No.1を謳ってるのは、なんか違う気がするよな〜っ?というお話です。毎度のごとく、結論を先にいうと…
紹介、再購入(買い替え・買い増し)再来店、継続的なメンテナンス受注などにつなげたいなら、指標は「顧客満足度」だけでは足りない。
生活者・消費者側からすると「顧客満足度No.1」を全面に押し出しているところを安直に信用する気にはならない。(むしろ怪しい)
顧客満足に顧客の体験や感情を含めて情報活用の仕組みを作りましょうっていう考え方は、なにやら方向性が違う気がする。
顧客満足度調査の問題
顧客満足度調査は、企業が自身の製品やサービスに関する生活者・消費者(以降、生活者とのみ呼称)の評価を収集する手法です。しかし、この調査は必ずしも私たち生活者の実際のニーズや期待と一致しないことがあります。企業が設けた評価項目に基づく採点結果は、企業側の視点を反映していますが、生活者の感情や体験を完全に捉えることができるわけではありません。
生活者心理と「企業」評価の不一致
生活者として、私たちは調査時に良い点をつけようとする心理が働くことがあります。これは、調査を受ける場面において、よほど悪い経験をしていない限り、企業に対して好意的に評価したくなる傾向があるためです。また、こうした調査では「モノの機能・性能やサービスの役割・出来栄え(以降商品機能と一括りにして呼称)」に対する評価が中心で、より広範な生活者の「体験および感情」を反映するものではありません。
(「体験および感情」は、顧客経験価値<CX Customer eXperience>と言ったりしますがこの話はまた別のところで)
「体験および感情」は、人依存 かつ ものがたり的
モノやサービスが溢れる時代においては商品機能は当然のことであり、生活者がより大切だと感じるのは「体験および感情」の方ではないでしょうか。これには以下のような要素が関係してきます。
人間的な振る舞いや気配り
対応してくれた人の態度や気配り。
その人のプロフェッショナル性。
「カッケー・クール・うらやま」を感じるか。
こちらの身になって考え行動してくれたかどうか。(ここ重要)
これらは、信頼・信用につながる。
全体的な体験
購入前後の出来事を含む、全体的なものがたり。
面白い・愉しいがあるか。
自分や家族の人生の中で、モノやサービスおよび特に接点となる人々がどのような意味を持つか。(ここ重要)
これらは、記憶・よき想い出につながる。
これらのことは、単なる商品機能の評価を超え、より本質的な「顧客満足」を得てているか/与えられているかを知る足掛かりとなるでしょう。
(ここまで来ると、顧客満足から顧客感動の世界に近づいていけると思いますが、顧客感動の話もまた後日… ご参考までに絵だけ載せます。)
顧客満足を追求するアプローチとは(ドリーマーの想造ww)
さて、話を戻しますが…
企業頭で考えると(供給者視座で考えると)、上述の要素を含めたより細やかな顧客満足の把握と対策を行なっていこうとなりますが、ホントにこれは正しいアプローチなのでしょうか?
現場とはかけ離れたお偉い人や、賢しげに言い寄ってくるコンサル・ITベンダーにとっては、ビジネスの種となっているかと思いますが。
顧客体験は現場の心ある人々と生活者自身とで紡がれるものがたりです。結局のところ、現場の人づくり・職場環境づくり、そして生活者自身の能動的な行動(いわゆる参加型⚪︎⚪︎といったようなこと)を引き出すことのほうが、直接的なアプローチのような気がします。
つまり、現場の活動、地域の活動の方に投資すべきであって、新たに情報収集・分析・活用の仕組みづくりなどを社内専用に作るなどの無駄ガネ使わないほうが良いんじゃないの?というのが私の考えです。(これは、社内外の既存システムからのデータ統合・分析などのしかけも含めて)
メーカーあるいは大企業は、商品機能の提供に集中していればよく、現場/地域の事業者の得意なところはそちらに任せるってなイメージです。(オープンな共働関係?)
購買行動プロセスや、カスタマージャーニーマップなど、いろいろと手法的なヒントを活かしつつビッグデータやAI活用でなんとかしましょうというのは、社会的なムダというか悪気のない大掛かりな詐欺のような気がするなあ。(笑)
今どきのマーケティング関連の知恵を現場の地域事業者自身が臨機応変・軽やかに活かすっていうのが理想ではないでしょうか。
超生活者視座での価値って何やねん
現場が活かすマーケティング関連の知恵
オープンな共働関係
この辺りを、本研究室では深堀りして考えていきたいと思っております。
ちなみに、経験価値はまだゴールではなくその上に成長価値があるんじゃね?って発想を持っております。ww
今回もご覧いただきありがとうございました。m(_ _)m
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