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ブランド、を考える

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ブランディング用の大事だなと思ったメモ的なマガジンです。
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記事一覧

地方の“エセ”ブランディングを根絶していきたい。

こんにちは、桜井です。 地方でマーケティングの仕事をしていると、「ブランディング」「ブランドづくり」という言葉がとても広義に使われていることを実感しています。 今日は地方でのブランドづくりにはびこる“エセ”ブランディングについて書いてみたいと思います。 ちなみにWikipediaではブランディングをこう定義しています。 (Wikipediaより) ブランディング(英: branding)とは、ブランドに対する共感や信頼などを通じて顧客にとっての価値を高めていく、企業と

SlackのUXライティングが名文だったので写経した

先日twitterでSlackのUXライティングが話題になっていました。 わたしもこちらのツイートでこのコピーのことを知ったのですが、これはマジで名文だと思ったので写経しました。 写経とはそもそも写経ってなんやねんという話なのですが、写経とはコピーライティングのトレーニングのひとつです。別に出家するわけではありません。好きなコピーや気になったコピーを、ノートに書き写していくのです。 わたしがよく写経していたのは、その年の優れたコピーを集めた『コピー年鑑』という本に掲載さ

ビジョンがない経営者ってのはバレる

ロベルト・ベルガンティ教授の『突破するデザイン』を読んだ。 一言でいえばイノベーションにおける「量 < 質」の重要性を説いた一冊で、 量より質、 アイディエーションより批判、 ユーザーインタビューより自分のビジョン。 わかる。 数年前に一部の人間だけが布教に勤しんで嫌な顔をされていた「デザイン思考」がいまやそこかしこで叫ばれるようになった。 仕事柄顧客の声こそが神であると脳内に植え付けられた僕たち(UXデザインとかを生業にする者たち)からしたら、ユーザーインタビュー

クリアオーシャン。

世の中が大きく変わろうとしている中、僕が主戦場としているコピーライティングの仕事も、妻が店長の左ききの道具店も、新しいフェーズに入る感がある。こういうのは気付いたときには変わってしまった後なので、備忘録として今考えていることをなるべく記録しておこうと思う。 で、最初に書こうと思ったのは「クリアオーシャン」だ。 これは左ききの道具店のオープンを決めた当時、「左利き市場」を調べているうちに僕が率直に感じた印象から名付けたもの。僕の造語なのだけれど、すでにあったらゴメンナサイし

ブランドビジョンの整理の仕方

最近ブランディングってどうするんですか。立ち上げ時に何をしたら良いですか。という質問を受けることが何回かありました。自分はこうやっているなぁということをいくつかまとめてみました。あくまで私のこれまでの経験の中に基づいており、主にアプリなどのデジタルプロダクトを立ち上げる時に行っていることを書きました。 そもそもブランドとは ブランドとは何か?という質問を受けた時に私はよく「ブランドとは人のようなものです」と返しています。友達のような存在なのか、あるいは家族のような存在なのか

会社と個人を一体化させない

風邪をこじらせ副鼻腔炎を併発し、まともなパフォーマンスが出せてない石倉です。週末寝込んでて時間があったのですが、最近考えていたことを書いていきたいと思います。 タイトルの通りといえばそうなのですが、キャリア相談を受けていると会社と個人を一体で捉えすぎてしまいきつくなっている方が多いなという印象を受けます。 どういうことかというと、 「会社のビジョンがないので辞めます」とか「会社の方向性が自分のやりたい方向とちがうので悩んでます」みたいなお話ですね。 もちろんスタートア

ブランディングの正体〜Minimalから学ぶ「こだわり」と「顧客体験」

あなたは今までに心を捉えて離さないようなブランド体験をしたことがありますか? 一瞬でその商品やサービスのファンになり、暇さえあればネットで情報を集め、頼まれてもいないのに周りに宣伝してしまう。否定的な意見を見つければ「いや、そうじゃない」と憤慨し、そのブランドに代わって反論する。 一般的にこのような人たちをロイヤルカスタマーと呼びます。昨今ブランディングの世界では顧客をファン化させ、如何にこのロイヤルカスタマーに育てるか、つまりCX(カスタマーエクスペリエンス=顧客体験)

これから重要になる "バズらない力"

昨日、NewsPicksで佐渡島さんのコミュニティに関する記事がアップされていました。 この記事の中で特に印象的だったのが「大ヒットしないように気をつける」という話。 私自身、最近あえてバズらない力について考えていたところだったので、自分の考えている方向は間違っていないのだという確信が得られた記事でもありました。 これに関してはNewsPicks上でコメントした後に連続ツイートもしたのですが、瞬間風速的な盛り上がりは自分のステージを上げるという意味で1、2回くらいは必要

ローソンのPBデザインリニューアルは「これでいい」から「これがいい」への第一歩

先月から徐々にローソンのPBパッケージが新デザインに切り替えられ、その変化の大きさにSNSでも賛否両論が飛び交っている。 ▼リニューアル後のパッケージ例。ベージュで統一され、ひと目見ただけでは中身がわかりづらい。 若い女性を中心としたデザインに敏感な層からは「かわいい」「そのままでも暮らしに馴染む」と高評価を受ける一方、「視認性が低い」「シズル感が足りない」といった否定的な意見も多い。 ちなみに私自身は今回のリニューアルに関しては賛成でもなければ反対でもない。 これはコ

素敵なホテルに共通する3つのこと

こんにちは。 HOTEL SHE, KYOTOでプロジェクトマネージャーを務めている花岡です。 趣味でホテル紹介botをやっておりまして、昨年末から始めたんですが、今では本当に多くの方に見て頂いているようで嬉しい限りです。ずっと連絡とってない友人から「Twitterで見たよ!」と連絡が来ることもあり、(副産物的にではありますが)リアルな日常にも好影響があるのでTwitterやってて良かったなぁと思います。 さて、今日の本題はホテル紹介botをやる中で気づいた「素敵なホテ

無印良品は、なぜ無印良品なのか。

はじめまして、こんばんは。 枯葉の簗瀬(やなせ)と申します。 ここでは、今私が気なっていること、 興味のあることを、ただただ思いのままに、 書きつづらせていただきたいと思います… ではさっそく、 無印良品。というとシンプルで、 無駄がなく、普通の、、、 といったイメージを持たれる方が 多いのではないでしょうか? そこで今回は今でこそ、 消費者にとって「当たり前の存在」と なっている無印良品が、 なぜそうなることができているのか、 なぜ無印良品は無印良品

“ストリート出身”異色の「瀬戸内リトリート青凪」支配人が明かす「最強の支配人レシピ」

ホテルをとりまく業界の先輩たちから龍崎翔子が学ばせてもらう対談企画「ニューウェーブホテル概論」。新型コロナにより移動が制限される中、オンライン通話を活用して連載を続けることになりました。 こうしたイレギュラーな形での対談に応じてくれたのは、瀬戸内に存在するラグジュアリーホテル「瀬戸内リトリート青凪」総支配人の吉成太一さん。建築家・安藤忠雄氏がデザインした客室7室のみという贅沢な作りが特徴の「瀬戸内リトリート青凪」ですが、これからの時代のホテルのあり方についてどんな考えをお持

僕らは「文脈」を買う

僕はここ数年の間に大きく変化したことがある。 それが、「モノを買う動機」。 例えば、服を買う時、それまで僕がやってきたことって、 ①街中で服を見かけるorファッション雑誌を読む ②BEAMSやSHIPSに行って、イメージに近い服を探す ③購入 って流れだったけど、去年ぐらいから、さっぱりアパレルのセレクトショップに行くことがなくなった。 そうなった大きな理由は、「文脈」を買うことの温かみと価値を感じているからに他ならないと思う。 どういうことかというと、現在僕が身に

オンラインでも、店舗は「メディア」になっていく

私が「店舗はメディアになる」と考え始めたのは百貨店勤務時代のこと。 気づけばもう10年近く、店舗とメディアの関係について考え続けてきたことになる。 この2、3年は、「店舗」といえば実店舗を指すことが多かった。 アメリカやヨーロッパを中心に体験型店舗が増え、デジタルネイティブブランドたちもこぞって実店舗を持ち、実店舗のメディア化こそがこれから小売がやるべきことだと考えられてきた。 しかし世界中のほとんどの人たちが自由に外出できなくなった今、実店舗はメディアとしての価値を失っ