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まだいける、? 音楽愛 x社会人一年目 双極、摂食

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まだいける、? 音楽愛 x社会人一年目 双極、摂食

最近の記事

平日と違い誰もいない駅は 今日が日曜日であることをすっかり忘れさせる。 この空気を味わうために 私はいつもちょっと早く駅に着く。 体を揺らしながら音楽を聴いても 好きな詩を少し大きな声で口ずさんでも 誰にも迷惑はかからない。 いつもはうるさい改修工事も休みで 聞こえるのは少し強い風の音だけだ。 40分に1本の電車を待つ。 来年にはこの駅は取り壊されて 俗に言う「おしゃれ」に変わるのだという。 このまちに似合わない近代的な雰囲気の完成予想図を見るたびに なんとも言えない気

    • 肉塊

      どんなにインターネットが発達しても。 全てのことがバーチャルで行えるようになっても。 僕達人間はずっと生身の人間だ。 実体を伴った。肉塊なのだ。 五感を使わなければ。もっと研ぎ澄まさなければならない。 エネルギーを生み出す。空気を読む。 外に出るのは億劫だ。 でも。 触れないといけない。踏み込まなければならない。 地に足つけて、踏ん張らなくてはならない。 便利を追求した。効率を重視した。 でも。 無くなってしまったものがある。 言わなくてもわかっている。 取り戻し

      • 依存

        俯いて歩いてきたから 突然の壁に立ち向かうのは難しい 君にとっての心地の良いは 僕にとっては不快でしかない 嘘だとわかっていつも 嘘をついている 何かに依存している 生活に依存している 社会に依存している 自分という存在の核は地に足をつけられない 彷徨い、揺らぎ それに抗うかのように依存している。

        • 嘘の方向

          嘘をついたら何か変わる気がしている。 僕は嘘が苦手だ。 「ねぇ、もう飽きたの?」 君の言葉に少しの嘲笑を感じた。 「君には関係ない。」 「きみってさ、感じ悪いよね。」 僕は嘘をついた。 嘘をつく嘘だ。 夏は終わって秋に移り変わる。 僕はこの季節が嫌いだ。 何もかも捨ててしまいたくなるような、鮮やかな赤。 きょうも目を細めて歩く。 改札を出る。改札に入る。 どこにも行かない、行けない。

          この世界を理由に

          後付けみたいに硬くなった皮膚を、全て剥ぎ取りたい衝動に駆られた。 死ぬほど嫌なことのはずなのに、少しホッとした自分が、死ぬほど嫌だった。 いつ終わるんだろう。どうしてこんな思いをしなければならないのだろう。これから先どうなるんだろう。 この世界を言い訳にして、今日も僕は生きている。 明日も生きるために、今日は浅い眠りにつく。

          この世界を理由に

          クーラーの効いた部屋で

          行き場のない言葉たちはつもりにつもり、 とうとうバランスを崩してしまいそうである。 オレンジを剥いた包丁を水で軽く濯ぐと、 慣れた手つきでスクランブルエッグを作った。 欲に塗れたここの空気はなんだか甘ったるいflavorがするみたいで居心地が悪い。 粘着質にまとわりつく空気を、険しい顔で払い除けながら、僕は小さく欠伸をした。 涙で滲んだ視界の片隅に、 煌びやかな君の姿が思い起こされる。 もはや数字でしか無くなってしまった君の存在を、僕はどうしても忘れることができない。

          クーラーの効いた部屋で

          君の残像に恋をした

          どうしようもなく泥臭く、 それでいてお洒落に決める君のその信条は、 一体どこからやってきたというのだろうか。 噎せ返るほどのブルーライト。抜け落ちた体毛。 罪の出処と行方。 根拠?そんなもの存在するのだろうか。 根拠の根拠。根拠の根拠の根拠。 コピーアンドペーストの毎日に、 飽き飽きとした君の姿、そして残像は、 月並みだけど世界一綺麗だ。 意味はない。意味はない。意味は、、、 モスキート音の秘密に気づいた時のような。あの時の衝動なんてものは最初から存在しない。浮かんで

          君の残像に恋をした

          夏がきた。 いや、夏に私がきた。 茹だるような暑さはきっと、あの子のせいだ。 テレビではまた、どうしようもない人間の、どうしようもない執着を見せつけられた。そんなに認めて欲しいなら死ねばいいのに。と思った自分はもう、限界なのかもしれない。 錆びた弦を見て笑い、錆びた弦に触れて泣いた。 紫煙を燻らせた自分の目に映るモノは、現実以外のなにものでもなかった。 最初で最後の夏を、後何回繰り返すのだろうか。 月にはいつ、いけるのだろうか。 死んだ人間は後、どのくらいで生き返るのだ

          「死にたい」をかわして生きる

          「死にたい」 いいたくないのに言ってしまう。 そう思ってしまう。 困らせてしまう。 正直自分は天才だ、何でみんなは気づかないんだろうと思うこともある。 一方で何でこんな欠陥人間なんだ、社会不適合者なのかと、自分を卑下してしまう。 調子のいい時は、沢山の人に話しかけ、交流し、遊ぶ約束を立てるが、落ち込んだ時、いつものテンションで話しかけて来る友人に嫌悪感を覚え、遊ぶ約束はどうにか理由をつけて破りたくなる。 ここまでを書いて客観的に見たら最低な人間だと思う。 1日単位で、

          「死にたい」をかわして生きる

          言葉というものについて考える

          言葉ってなんなんだろう。 そもそも思いを、言葉に当てはめるって、それこそ人それぞれだ。 グラデーションを、無理やり区切って当てはめて。 そりゃあ、すれ違いも生じる。 言葉は万能ではない。最近つくづく実感する。 言葉が先にあるのか、感情が先にあるのか、考えれば考えるほどわからなくなってきた。 言葉にした瞬間、嘘になる。 大袈裟かもしれないけれど。 フィルターがかかってしまう。フィルターをかけた言葉を聞き、フィルターをかけた言葉で返す。 そのやりとりの中で、どれだけの

          言葉というものについて考える

          まだいける、まだいけると、そうやって生きてゆくのも悪くない

          客観的にみて、私は本当に情けない人間だと思う。 主観的に言うと、馬鹿みたいに感傷的で悲観的で、本当に弱い人間だ。 自覚はあるし、変えていかなければならない事も理解している。 何をするのも恥ずかしいし、何を言われても傷つく。 それでいて自信があるように振舞ったり、上からものを言ってしまったりするところが本当に嫌いだ。 でも、それと同じくらい、いや上回るような自己愛を時々感じることがある。 本当に不思議な話だ。二面性というのだろうか。誰しも持って

          まだいける、まだいけると、そうやって生きてゆくのも悪くない