「朝の夜の間の真実」

 十二月後半の日の光がない早朝。僕は無人の駅で一人、ポツンと立っていた。

 仕事納めでフラフラと一人で飲み歩いて、今に至ったのだ。冬の朝は不思議だ。夏なら既に熱さすら感じる時間帯なのにも関わらず、日の光が一つも差さない。

「飲み過ぎた」
 酔いに振り回されて、気づけば田舎の駅に一人だ。

 今やることはここからどう帰るかだけど、それ以上に思うことがある。

「バカ寒いな」
 秒速で帰ろうと決心した。
 
 

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