暑いよーー!(外国のお人No.4)

湿度さえ低ければ、まだなんとかなるのに…
蒸し暑い夏が始まった。 
夏は釧路に住みたいな〜
天気予報を見ていて気付いた。
釧路だけはいつも気温が低い。
私の住む地域は、この先しばらくずっと暑さが続くだけなので、天気予報を見るたび、釧路の気温にばかり目がいってしまう。
いいないいな〜。

朝、狭い箱の中は、熱気がこもっていてムワッとしている。
まずエアコンのスイッチを入れるが、換気をしたい!
だけど、この箱はセキュリティが厳重だし、クジ券と現金がある。
ドアを開け放つことができない。
仕方がないので、防犯ブザーを首にぶら下げて、手にも防犯ブザーを握りしめ、ドアを半分開けて、ドア前で1分ほど仁王立ちしている(笑)
たいした換気にはなっていないだろうけど、ほんの少しでも外の空気を入れたい!

強烈な陽射しを受けて、歩いている人達のほとんどが、眉辺りに不快感を滲ませている。
あまりに暑いと、人は無意識にそうゆう顔になってしまうのでしょうか?

男性の日傘が増えたなぁ…
ぼんやりと道ゆく人達を眺める。
手を繋いだ若いカップルは、顔を寄せ合って楽しそうだ。
この暑い最中、指を絡ませて手を繋げるのが若さなのかもしれない。
若さを過ぎた私は、それを見ているだけで暑苦しい。
男の子が女の子の手首を掴んで歩いていた。
まるで女の子が逮捕された人みたいに見えてクスッと笑ってしまう。

そのままプールに入れそうな、ビスチェとミニスカート姿の女性と男性。
若いような、それほど若くはないような外国人カップルが、スクラッチを選んでいるのか、見ているだけなのか…
30度を軽く越えてる夏日に肩を組み腰に腕を回して密着している。
見ているだけで暑苦しい。
肌が汗でベタベタしてないのかなぁ?
ヒャーーーッ!男性が女性を抱き上げた!
暑苦しすぎるー!

凝視しているわけにもいかないので、暑苦しいカップルをチラ見しながら作業をしていた。
コツコツコツ。
ガラスを叩く音に顔を上げると、いつも私達販売員に優しくしてくれるご近所のおじさんだった。
おじさんは笑いながら自分の眉間を指差して私を指差す。
『そんな顔してたら売れないぞ〜、ワハハハッ』
快適な涼しい箱の中で、暑苦しいカップルをチラ見しながら、誰よりも眉間にシワを寄せていたのは私だったみたい。(笑)



私の想像では、この二人連れの中年女性は同僚。
いつも一緒に帰る仲良しさん。
東南アジアのお二人は、うるさいくらいの賑やかさでお喋りしながら申し込みカードに記入している。
2人ともナンバーズを数百円。
同じ金額を買っている。
順番に購入すると、大きな声でなにごとかを言いながら手を振って別れるのがお決まり。

先程手を振って別れた2人のうちの1人が戻って来た。
また申し込みカードに記入している。
(買い忘れかな?)
彼女はカードで数種類を数千円分買っていった。
同じようなことが数回あった。
なんとなく気になった私は、売り場前で同僚と別れたあとの彼女を、椅子から立ちあがり、体を伸ばして目で追ってみる。
彼女はビルとビルの間から顔だけ出して、バイバイした同僚が見えなくなるのを待っているようだ。
そして同僚が視界から消えると、売り場にまたやって来て、カードで数千円分買って行くのだった。

なぜいつもわざわざ二度買いしてるんだろう?
同じクジを同じ金額一緒に買おうね〜!って約束しているけど、本当はもっと買いたい! 
ってことかな?
同僚が一緒だと買えない何かがあるのだろう。

同僚と一緒のとき、母国語で賑やかしく陽気に喋っていた彼女がまたやって来た。
私には、二回目に来る彼女が、狡猾そうな顔に見えてしまう。

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