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マイクパフォーマンス

自分の声に違和感を感じるとき。
それは録画、動画なんかで聞く自分の声と、自分の耳に入る声音に違いがあるとき。

マイクもそう。マイクには緊張がセットでついてくる。

お客さんとマイクで話すの?えーーーっ、嫌だなぁ…
マイクで歌え!と言われたわけでもあるまいし、ただ話すだけなのに、マイクで話すということがなぜか最初はやたらと気恥ずかしくて、マイクの音を切って仕事をしていた。

分厚い強化ガラス、コロナ禍のマスクで、買う方も買ってもらう方もお互い聞き取りづらいのだけど、大きめに声を張り上げて誤魔化す。

マイクを切るように!との指示もある。
それは高額当選が出たとき。

高額当選した人に向かって、『お客様〜おめでとうございます!◯◯万円ご当選ですよ〜!!』などとマイクで言えば、道行く人に聞こえてしまう。
道行く人の中に悪い輩がいるかもしれない!
当選した人が狙われてしまうかもしれない!という配慮なのです。

街の中にポツンと置かれ、賑やかに装飾されている箱は人目を惹くせいもあって、案内所かのようにいろんなことを尋ねてくる人達がいる。

『いま何時ですか?』『郵便局はどこですか?』『駅はどこですか?』『ここから1番近いコンビニはどこにありますか?』等々。
答えられることにはもちろん答えている。

『いま何時?』と尋ねてきた人に答えると、時間を聞いて黙って行ってしまう人がいる。
1人、2人ではない。意外といるから驚いてしまう。
そのような人にはマイクで、『はい、そこのあなた、人に尋ねるとき、まずは、(すみません)から始めましょう。
お友達じゃないんだから。
それに(ですか)も!人に尋ねるときは(ですか)を付けましょうねー!』

尋ねてきたから答えたのに、ありがとうも言わずに去る人に向かってマイクで、『ありがとうは?教えてもらったら、ありがとうございますでしょー!』

全ての無礼な人に向けてマイクで、『人に何かをしてもらったら、まずは、ありがとう!でしょ!小さいときに教わったでしょ!いい大人なんですよ!ちゃんとお礼を言いなさーーーーい!!』

真冬のミニスカート女子にマイクで、『そんな短いスカート履いてると冷えちゃいますよ〜冷えは万病の元です!』

歩きスマホの男の子にマイクで、『こらっ、危ない!小さい子にぶつかっちゃうよ!』

って、言えたらな〜(笑)

今では普通にマイクを使って話している。
『あなたの笑い声、マイクで響いてますよ』とお叱りを受けることがあるくらいになりました。


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