見出し画像

作家を目指して 小説の書き方編②

 数々の文学賞に応募するものの、落選続きの日々。ふと疑問に感じた「小説の書き方ってルールがあるのかしら」の答えを探してネットで検索した結果、ある出版社の資料を無料でダウンロードすることに成功。喜び勇んで、プリントアウトしました。

 「ふむふむ、5つのステップがあるのね」。「アウトラインをまとめる」「作品の骨格を決める」など、まさに私が知りたかった「基礎」の部分が図と文章で分かりやすく説明されていて、興奮。頭の中でぼんやりと構想を練り、思いつくままに執筆していた自分が恥ずかしく思う。が、読み進めるうちに「1、2万文字以上の長編なら、基礎が大事だけど、最高でも5000文字の作品を書くのが精いっぱいの現状では、ここまできちんと準備しなくてもいいかも」と思い直し、結局、今までのやり方を継続することに。せっかくの資料は本棚に眠る羽目になりました。

 そんなある日、スマホに「03」で始まる電話番号が表示され、「見覚えのある番号だけど、どこかしら」といぶかしく感じながら電話を取ると、「もしもし、〇〇出版△△△の◇◇です」と、資料をダウンロードした出版社から連絡が!田舎に住む私は、都会の大手出版社からの電話に飛び上がるくらい驚いたのでした。
 「先日は資料をダウンロードしていただき、ありがとうございました、その後、執筆は進んでいますか」。そう、実はダウンロードする際に、氏名や住所、連絡先必須だったので、入力をしたのです。大手出版社からの連絡に興奮した私は、文豪・芥川龍之介を尊敬しているとか、最近の芥川賞や直木賞受賞作品の感想などを早口で一方的に話すありさま。しかし、相手側は関心がない様子で、何を話しても、二言目には「自費出版しませんか」と言うばかり。「自費出版するには原稿が必要ですよね。長編小説を書いた経験がないので、原稿はありません」とやんわりと断ると、「では、原稿を書くところからサポートします」と引かない。結局、「では週明けに上司から再度、連絡させていただきます」と言って切れました。

 小心者の私は連絡がくるのが怖く、着信拒否をして難を逃れました。後日ネットで調べると、自費出版するには2、300万が必要で、本屋に並んだとしても返品の山。残るのは山積みの書籍だけ。昔から伝わる「ただほど高いものはない」を実感した出来事でした。

 次は「作家を目指して 小説の書き方編③」を投稿します。

#出版社 #芥川龍之介 #芥川賞 #直木賞 #自費出版 #原稿 #本屋
#ただほど高いものはない #ダウンロード #アウトライン #骨格  

 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?