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ちびまる子ちゃんの一緒に遊ぼうよをレビュー

○キッズコンピュータ・ピコ


画像探すのも大変だった。

このゲームのゲームハードはキッズコンピュータ・ピコで知らない人も大勢いると思うのでそこから説明します。多分20代は知らないはず
据え置き型ゲーム機で、テレビに繋げて遊べるゲーム機。平成初期に出たゲームハードでセガが開発したゲーム機でセガサターンより1年先輩で、メガドライブとセガサターンの間にいるゲーム機。
ソフトは右上に差し込み口があるので、右上に差し込む。
ソフトはこのゲーム機独自の冊子型になっており、ストーリーを勧めることにページを進めていく独自のゲーム性がある。完全に任天堂、ソニーには無いゲームシステム。
タッチペンでページや下の青いタッチパネルで操作と4色のボタンと、赤いボタンで操作するゲームもある

○良い点

  • グラフィックが比較的綺麗なゲームが多い。クソゲーの征威大将軍、デスクリムゾンは後輩機のはずなのにグラフィックは完全にピコに負けてる

  • 当時として画期的なフルボイスとまで行かなくても声がついてるゲームもある

  •  子供、ゲーム初心者向けに作られているので、ゲームバランスや難易度も易しめで親しみやすい造り

  • キャラゲーの作りが良い。キャラゲー特有のクソゲーが少ない。今回紹介するまる子も前作はやるな!系の珍しい良作。

×悪い点

  • ソフトがスーファミの3倍くらい大きさがあるし、ゲームケースも他のゲームソフトのケースや箱に比べると倍以上の大きさでやたら分厚くて大きいので、嵩張るし場所取る

  •  コントローラとゲーム機が一体型なので、2人以上でやる時はタッチペンを交代しながらやるしかなく、対戦ができない。

  • 1人プレイが前提なので盛り上がりが欠ける

  • 子供向けの冊子型ソフトという制約なのか、難解なアクションゲーやホラゲーなどはなく、ゲーム上級者には向かない作品が多い

ちびまる子ちゃん一緒に遊ぼうよ


前作のお小遣い大作戦はやらない方が身のためと言われるくらいクソゲーだが、名誉挽回になるか。

○ゲーム情報

  • ゲームハード キッズコンピュータ・ピコ

  • 値段 5478円

  • ジャンル ミニゲーム集

○ゲームの登場人物

  • まる子 今作の主人公。現在の静岡県静岡市清水区に住むおかっぱ頭の少女。さくら家の次女で、今作は母親に手伝うように頼まれて、洗濯物を手伝うが、その後、家族や友人、誰に話しかけるかで彼女の運命は変わる。

  • 母親 典型的なパーマ頭のおばちゃんで前作のお小遣い大作戦では「お母さんが預る」という名目で、せっかく貯めた小遣いを無情にむしり取る鬼母だった。彼女たちがまる子に洗濯物を干すことを依頼することから物語は始まる。洗濯物が終わって、再度母親に話しかけると・・・

  • 父親 テレビを見てるだけの影の薄い存在で話しかけなくても物語には影響しない。前作は顔グラさえなかったが後ろ姿のグラができた。それでも影は薄い。

  • 友蔵 まる子の良き理解者の祖父。前作ではとあるゲームをして、少ない金で大金を貰える大甘な存在だった。今作でもまる子には大甘で、洗濯が終わったあと、最初に話しかけるとおしくらまんじゅうのゲームになり、一緒に散歩ルートになり、公園で遊んだり、駄菓子屋で買い物をする。フラフープゲームで操作ができる。まる子以外で唯一、操作可能なキャラクター。

  • さきこ さくら家の長女でまる子の姉。最初は襖に隠れているため分かりにくいが、襖をずらして彼女に話しかけるとまる子が蛇使いになり、彼女が指定したボタンを押すゲームになり、姉妹物語が始まる

  • たまちゃん まる子の親友で物語の進め方によっては公園で遊んだり、ジャンケンで遊ぶことになる

  • はまじ まる子とは幼馴染の少年。お世辞にも美少年とは言い難いが、性格は親しみやすい男。物語の進め方によってはローラースケートゴーゴーで勝負することになる。

  • 丸尾末男 ぐるぐる眼鏡をかけたクソ真面目な少年。ズバリ〜でしょうが!口癖の男で周囲から煙たがられることもある。どこかを調べるとズバリ!と言って出てくる。今回は前作とは違い、出てきてもマイナスになることは無い。

  • 花輪クン 大富豪の息子で何かとキザな男でメダロットのユウキやハチロウの様な口調をしている。公園でフラフープをしている。物語の進め具合によってはフラフープで遊べる。

  • ブー太郎 語尾にブーを付ける豚顔の少年。物語の進め方でタイヤでのじゃんけん勝負をする。

  •  駄菓子屋の主人 おばあさんのご主人。買い物中に触ると「私は売り物じゃないよ」と言うけど、分かっとるわい!

 ○ゲームの流れ

 暇でゴロゴロしているまる子。母親から洗濯をやって欲しいと頼まれることから始まり、母親の洗濯をやると最初に誰に話しかけたか、2ページ目の左下のゴミを調べて掃除をしたかで物語が分岐する。実際にプレイや確認しただけでも結構ルートがあった。
学校の級友との友情ルート→母親に話しかけると今度は掃除を依頼してくるが、まる子は逃げ出す。はまじに話しかけるとローラースケートゴーゴーで遊べ、たまちゃんとは公園に行ってしまう。紙芝居の一枚絵、友達と遊べるが、掃除を逃げ出したことでバットエンドになる。もしかしたら掃除をしたらハッピーエンドになるかもしれない。
祖父ルート→奥にいる友蔵に話しかけるとおしくらまんじゅうのゲームができ、勝利してからもう一度話すと物語が進み、公園へ行って、祖父と遊んだりすることが出来るが、友人とはあまり遊べない。100円を使い、駄菓子屋で買い物ができる。ゴミを調べて掃除をしていてもバットエンドになるいちばん悲惨なエンド。
姉妹ルート→襖を調べるとズレるので、そうすると、まる子の姉、さきこがいる。友蔵に話しかけておしくらまんじゅう勝負をしても構わないが2回は話しかけないこと(2回話しかけると祖父ルートになる)、襖を開けた先にいるさきことのゲームに勝利し、2度話しかけると、さきこに買い物を押し付けられてしまう。結局、まる子は通りかかった公園で、友達と遊んで、買い物袋も公園に置いてきてしまうが、さきこはしっかりフォローしてくれて、ハッピーエンドになる姉妹愛ルート。
と3つは確認できたが、まだ未確認のエンドがあるかもしれない。
最終ページはお絵描きでタッチペンと下のタッチパネルで自由に絵を描くことが出来る。ストーリーには関係ないので、最初から遊んでも構わない。レインボーなど実際の絵の具では出せない、色のバリエーションなどもあるのでパソコンのペイントさながら遊べる。

○個人的評価

評価はS(最高)→A→B→C→D→E(最低)

  • ストーリー A

  • グラフィック(当時基準) S

  • ゲームバランスや難易度 A

  • 操作性 B

  • 世界観 S

  • BGM A

  • ゲームの面白さ B

  • やり込み要素 C

  • 総合評価 A

  • 適正価格 1500円(クソゲーという訳でもなく、前作より進化していて、評価は高いが、物語自体は一つ一つ薄いので、この値段)

 ○良い点

  •  前作のお小遣い大作戦(GB)より大幅に進化したゲーム性。(前作のゲームとしてのレベルが低過ぎるが)

  • 前作との話は全く繋がってないので、前作をやる必要は無い。

  • 前作のまる子の友人や家族との違法性までありそうなギャンブル要素は削除。正当なアクションミニゲームとして、まる子がまる子の友人や家族と遊ぶゲームになっている

  •  前作もグラフィックやBGMは悪くなかったが、GBから据え置き型ゲーム機になり、さらに進化していて、キャラクターの表情やドットが更に綺麗になってるし、BGMも進化していて、さらに世界観に沿ったものになっている

  • タイトル画面もまる子が中央にいるが、登場人物に変わることもあり、芸が細かい

  • ゲーム進行には関係ないが、端っこにいる猫や小鳥も動いたりと細かい動きもできてる。

  • キャラクターが笑ったり悲しんだりする表情も原作再現が上手くできているし、キャラの背景も喜怒哀楽に沿ってしっかり描かれている。まる子の1番喜ぶ姿の赤白の背景は動くのが一番しっかり描かれている。

  •  前作はまる子の昭和の高度成長期後半の田舎の世界観をあまり再現できてなかったが、今作はよく再現出来ていて、昭和の高度成長期後半に流行った遊びなどもミニゲームに落とし込んでいる

  • キャラクターの性格、友蔵の心の俳句などの登場人物のセリフ、ナレーターの口調なども原作再現が前作以上にできていて、概ね原作では言わなそうなセリフはない。

  • 流石に鮮明さやフルボイスという訳には行かなかったが、一部ボイス付きで、まる子のわーい、母親のまる子!や祖父のまる子やというセリフにはボイスが付いている。

  • ストーリーによって遊べるミニゲームも変わるので、全て遊びたいなら3ルート全て遊ぶ必要があり、飽きさせない工夫できている。

  • まる子が何を調べたか、誰と話したかで運命が大きく変わる。

  • ストーリーも誰を選んだかでサブキャラクターの反応も変わり、公園の紙芝居屋などのセリフもどのルートになったかで変わる。級友ルートなら紙芝居をしてくれ、1枚絵を見せてくれるが、祖父ルートは紙芝居が終わってしまうなど細かいところで変わる。

  • ミニゲームの難易度も1部問題点はあるが、子供や初心者に向けているものが多く、親しみやすいものが多い。

  • 最終ページのペイントもグラフィックが秀逸なので、リアルの絵の具では出せない色もあって結構ハマる。 

 ‪✕‬悪い点

  • 子供向けということもあり、ストーリーが一つ一つが短い。大人で2時間もあれば3ルート全てクリアできてしまう

  • 操作性がイマイチで、掃除やフラフープは完遂が大人でも難しい。私もフラフープはクリア出来なかった。

  •  ジャンケンのグリコもあるが、チョキだとチョコレートのままだが、パーで勝つと、何故か「パパイヤ」で困惑する。静岡県はパイナップルではないのか。

  • 違法性までありそうな賭博はなくなったが、現在ではやったらヤバそうなエンドはある。前作の名残かもしれない

  • まる子の父と祖母の影の薄さ。父は後ろ姿しかなく、オナラをするだけ。祖母は原作ではいるのに姿さえ出てきていない。前作はちゃんと居たのに。

  • あと最初のテレビのうさぎ劇場や紙芝居屋の紙芝居はしょぼい。うさぎ劇場はうさぎが動いてるだけで、セリフもないし、何がしたいか分からない。紙芝居はまる子と登場人物がコスプレしてる桃太郎の一枚絵や謎のオヤジのかぐや姫を見るだけで紙芝居屋が話は読んでくれない

  • 公園は次に行くフラグがノーヒントで、誰に話しかけるか掴めないと延々と同じゲームや会話、紙芝居屋からの1枚絵を見る羽目になる。

○総評

前作のお小遣い大作戦がキャラゲーは勿論、令和の携帯ゲーム機を含めても最凶クラスのクソゲーで某クソゲーハンターでさえ体調を崩すレベルの賽の河原の特級呪物だったから前作はやるなという、不思議なゲーム。
私もプレイした当初は前作の存在を知らなかったので、当然やってない。大人になってから前作の配信を見て、やらなくて良かったと胸をなでおろした。
確かに前作もまる子の顔グラフィックはそこそこ出来てるし、まる子のセリフやナレーターのセリフなどは原作通りで原作は目を通した形跡はあるんだなと思ってた。
しかし、少女がギャンブルや賽銭を調べまくるという倫理観のないゲーム性には不評なのは言うまでもない。よく出せたなとこんなのと思える。
今作は前作の特級呪物を猛省した形跡がかなり感じられ、制作スタッフの原作愛溢れたアクションミニゲームとなって、子供たちも安心して遊べるゲームになった。
私は祖父ルートの買い物が好きで、10個まで買えるが、100円でやりくりしなくて行けないので、20円の品物を買うとそれだけで10個は買えなくなるので、10円の品物はボールガムくらいなので、ボールガムを買いまくって買い物欄と金をしっかり使い切ったのがいい思い出。
今作の制作スタッフはマジで原作愛がすごさでかなり高い原作再現度、美麗なグラフィックや鮮明では無いが、ボイス付きと本気の演出に、まる子=特級呪物の払拭はできたと思える。
原作を何度読んだのだろうかと思えるレベル。
しかし、ピコという負けハードではなく、知名度の高い、スーファミやPSでやればもっとヒットしたのになと思うとちょっと残念。

○次回予告

大乱闘スマッシュブラザーズ64をレビューします。先にメダロットプレイ日記を先にやるかもだけど。


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