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[人材育成]言われたことしかやらない
上司の愚痴「言われたことしかやらない」
「あいつは言われたことしか出来ない」とよく聞きます。「少しは考えろ」とも。
わたしに言わせれば、「何か間違っていることはありますか?」と言いたい。
言われたことができないなら、出来ない方にも責任があるでしょう。しかし、言われてないことが出来ないならば、どうして苦言を呈することができましょうか。
仮に言われてないことを行ったとしても、「余計なことをして」「出しゃばるな」とも言われかねません。誰もがデメリット覚悟で言われないことをやろうとは思いませんし、やったところで出来て当たり前と思われるだけです。
部下にとって、言われたことしかできないのは当たり前で、それ以上はハイリスク、ローリターンの行為なのです。
上司の苦言を言語化してみよう
言われたことしかできないと苦言を呈することもあるでしょう。考える人材になってほしいという思いもあるでしょう。
では、その思いを言語化してみましょう。
「相手が考えてもいないことを相手の好みに合うように一発で具体化する」
訳が分かりませんよね。
相手が考えてもいない、具体的なイメージすら固まっていないものを、相手の好みに合うように具体化する。それも一発で。
極めて難しい行為を当たり前のように要求して、出来ないと苦言を呈する訳です。
課題「相手の考えを読んで、絵を描いてみよう」
相手の考えを読んで、絵を描いて見ましょう。いくつかルールを決めます。
絵を描いてもらう方は事前にイメージをメモ書きしておく
絵を描く方は何も聞かず、ノーヒントで絵を描く
絵を描いたらメモと絵が合っているか確認する。
どうでしょうか? ピタリと合うでしょうか? 合わないでしょう?
では、絵を描く方はどうして貰えばよかったでしょうか?
少しでも合うためには具体的なイメージを教えてもらう必要があったのではないですか?
絵を描いてもらう方はどうだったでしょうか? イメージと絵とのギャップに「これじゃない」と思ったのではないでしょうか。
仮にメモを見てやり直したとしましょう。確かにイメージには近づきますが、また足りない部分が出てきて、どこかで妥協せざるを得なくなるでしょう。
言われたこと以外のことができるためには
この課題の真意は「何も言わずに相手に要求する行為は無理」ということでした。
言われたこと以外のことをさせるためにはより細かく相手に指示を出さなければなりません。
これは大いなる矛盾です。
その矛盾を解消するには
部下の行為を叱責しない。
何をされても受け入れる。
ことが必要です。しかし、これではただの無法地帯になってしまいます。ですから、上司はあらかじめ自分のルールを相手に周知しておく必要があります。
上司が受け入れるラインとそうでないラインを明確にする
曖昧な判断基準があれば、例え上司の価値観から離れていても受け入れる。
基本的には部下の行動に対して上司は妥協する場面が多くなるでしょう。しかし、そうしなければ言われたことしかできない人間しか育ちませんし、その人間すら育たないかもしれません。
指示待ちや言われたことしかできない人間は、本質的には正しいのです。それ以上を要求することは論理的には破綻しているのです。
しかし、論理的に破綻することを通したいのであれば、相応の覚悟と部下からの信頼関係の構築が必要となるのです。
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