見出し画像

思い出の茨城ドライブ 日立編

この記事は、2022年3月1日時点の内容です。

温かい日差しがさんさんと降り注ぐ絶好のドライブ日和。今回は「朝日の立ちのぼる様は領内随一」と徳川光圀公に称えられた日立市へ。運転しやすいと評判の「RAIZE」に乗って、楽しいサプライズを探しに出かけました!


厳かな鉱山の歴史と
常陸國最古の霊山

A|日鉱記念館

茨城県日立市宮田町3585
駐車場:30台

まずは「日鉱記念館」へ。この地で鉱山事業を営んできた人たちの強い意思と開拓精神を一本の軸としてデザインした印象的な建築物です。

県道36号を日立から常陸太田方面に向かうと見える四角いガラスの建造物。日鉱記念館そのものがオブジェのよう

ここでは日立鉱山の歴史、鉱山町の暮らし、市民と共存共栄しながら発展してきた様子などを展示。

日鉱記念館本館内の「模擬坑道」では、手掘りから機械掘りまで、採掘技術の変遷を実物の機器と人形を用いて紹介

地下に降りるための坑道施設「竪坑」が当時のままの姿で残されており、別棟の「鉱山資料館」では迫力のある機器類や、世界各地の鉱石標本が充実しています。

1944年に建てられた木造のコンプレッサー室をそのまま使用した、別棟の「鉱山資料館」内部

技術者が苦心し苦労を重ねてきたことを今に伝える日立市の郷土学習の一環として、市内の小学生が訪れる見学先となっています。一般の方にも無料で公開されていますので、ぜひ足を運んでみてください。

「巻上機室」脇を通って「第一竪坑」へ

B|御岩神社

茨城県日立市入四間町752
駐車場:150台

そこから「御岩神社」へはクルマでほんの3~4分。心清らかになるパワースポットとして知られている霊場です。中世より修験の山として栄え、山全体で188柱もの神々が祀られています。

古代より信仰の山として崇められてきた御岩山は山全体が神域。頂上までは約60分を要するため、登拝ルートへの入山は午後3時まで。

「三本杉」を始めとするご神木や季節の花々から癒しのパワーが溢れているのでしょうか。木々に囲まれ鬱蒼とした境内に足を踏み入れると、なんとも清々しい気持ちになってくるから不思議。
自然豊かな境内を回るには、歩きやすい靴がおすすめです。


上質な時を過ごせる
隠れ家的レストラン&スイーツのお店

C|ダ ルイジ

茨城県日立市日高町3-28-13
駐車場:8台

ランチは海の見える高台のレストラン「ダ ルイジ」へ。

海が見えるレストラン「ダ ルイジ」店内

カテゴリーとしてはイタリアンですが、実はすべてのお料理のベースには和食の出汁が使われています。毎朝鰹節と昆布でとる出汁の旨味が素材を引き立て、塩やスパイスに頼らない、やさしいおいしさに仕上げています。

「シェアコース」(サラダ、前菜盛合せ、常陸牛の和風ローストビーフ、パスタ、ピッツァ、デザート、ドリンク付。1名でも注文可)。他にピッツァやスパゲッティなどのランチメニュー5種(すべて前菜、デザート、ドリンク付)

本来バジルで作るジェノベーゼをわさびの葉で仕込んだり、小豆や抹茶など和の食材を多く用いているのも特徴的。独自のルートで仕入れる上質な魚介類や銘柄肉、シェフ自ら育てている20種類もの野菜がふんだんに使われているのもうれしいポイントです。

デザートは5、6種類から選べます

ユニークなセンスが発揮された料理を余すことなく堪能できるのが「シェアコース」。充実したメニュー構成に大満足。記念日や会食に最適です。

ランチ、ディナーともに予約が確実。混雑状況により料理の提供に時間のかかる場合あり。小学生未満のお子様のご利用はご遠慮いただいています

D|オキーフ

茨城県日立市相賀町5-13
駐車場:4台

さて食後は、海上を走る国道6号日立バイパスからの眺めを楽しみながら、南へドライブ。「オキーフ」で午後のティータイム。

オキーフの外観。赤い屋根が目印です

ここは手作りのお菓子と珈琲のお店。白いカーテン越しのやわらかな日差し、低く流れるジャズの調べ、淹れたての珈琲の香り、並んだ本の背表紙、それらが一体となって醸し出す雰囲気が、懐かしさと洗練が同居した心地よい空間を創り出しています。所々に置かれている“小さきモノたち”がまた魅力的。

店主とスタッフが集めた本や雑貨、クスッと笑える小物などが程よく配置されている。流れる音楽はジャズ多め、取材時は「マイルス・デイヴィス」が

お店はギャラリーとしても活用されており、交流のあるアーティストの作品がさりげなく置かれています。

「オキーフ」定番のお菓子は12種類ほど。写真は「チーズケーキ」と「ルイボスティ(生姜入り)」。珈琲のラインナップは「コフィア エクスリブリス ケトル(東京)」「秋元珈琲焙煎所(栃木)」「六珈(神戸)」など

見た目も味も素朴でシンプルなお菓子を心がけているそうですが、例えば定番の「チョコレートパウンドケーキ」の一切れさえ、断面が漆黒の海を飛ぶ鳥のようでアーティスティック。少し分かりにくい立地条件を味方につけて、都内で経営されていた頃からのファンや口コミで知った方々が、ひっそりと、のんびりと過ごす贅沢を味わいに訪れています。

好きな場所で目についた本を手に取り、ゆったりと時間が流れていく

E|アトリエ マドレーヌ

茨城県日立市国分町3-2-28
駐車場:4台(国道沿いフェンス内)

国道245号線を2.5kmほど南へ行くと、「アトリエ マドレーヌ」の青い看板が見えてきます。クルマはその角にあるフェンス内の駐車場にお停めください。そこから歩いてすぐ。3人も入ればいっぱいになってしまう小さなショップは、伝統的な製法で本場の味に忠実なフランス焼き菓子とチョコレートのお店。

住宅地の中にあるお店の目印は青いドア

かつてフランスに留学していた店主が目指すのは“茶色いお店”。風味を増すためにバターは焦がして使い、オーブンでしっかりと焼き上げて、香ばしい茶色の焼き菓子に仕上げます。

「アトリエ マドレーヌ」の看板商品、黒イチジクで作る「フィグケーキ」と「オレンジケーキ」

看板商品の「フィグケーキ」も、「クッキー オ ヌテラ」も濃いキャラメル色。表面はカリッと蜜蝋で固め、中はもっちりと卵の風味やさしい人気の「カヌレ」も、しっかり焦げ茶色。それでこそ日本在住のフランス人に「これこれ!この味懐かしい!」と喜ばれる出来栄えなのです。

「カヌレ」はフランス南西部ボルドー地方の修道院発祥で、正式名は「カヌレ・ド・ボルドー」。独特の食感とかすかなラム酒の香りが特徴的

店主の上野さんは熟練のパティシエながら、お菓子作りへの情熱は増すばかり。好奇心旺盛に学びを続け、来店時に店頭に無い商品でも1個から注文を受け付けています。その人柄も「アトリエ マドレーヌ」人気の秘密なのかもしれません。

いずれの商品も1個から製造、取り置き可能。繁忙期や時間帯により品数が少ない場合もあるため、3日前までに電話予約をしておくと確実

モノづくりに問われることとは
伝統、矜持、それから…

F|日立オリジンパーク

茨城県日立市大みか町6-19-22
駐車場:95台

さらに南へ移動し、2021年11月にオープンした「日立オリジンパーク」へ。日立グループの原点である創業小屋を再復元するなど、「日立製作所」創業の精神を未来に伝える企業ミュージアムで、「小平記念館」「創業小屋」「大みかゴルフクラブ」「大みかクラブ」の4施設で構成され、無料で一般公開されています。

広々とした駐車場から望む「小平記念館」正面外観

4つのゾーンから構成される「小平記念館」では、真っ先に目に飛び込んでくる円形のサウンドスクリーンが圧巻。創業者 小平浪平が「日立製作所」を創業するに至る道のりと、人物像に迫る映像。これまでどこにも公開されていない、学生時代の図面なども映し出されます。

創業までの道のりをダイナミックな音と映像で表現

続くゾーンでも、世界中の人々と社会課題の解決に向けて挑戦してきた取り組みやその歴史などが、最新の技術を駆使し、わかりやすく展示されています。

ゾーン毎にわかりやすく展示

別棟の「創業小屋」では、1910年の創業間もなく製造された5馬力誘導電動機が、実際に動く様子を見ることができます。これこそ日立グループのオリジン。入口にはこのモーターへの愛着を綴った高尾直三郎(初代副社長)の書が掲げられています。柔らかな筆づかいに技術者の熱い魂が込められた文面には感慨深いものがありました。

歴史を感じさせる「大みかクラブ」は茨城で最初にできたゴルフ場のクラブハウス
「大みかクラブ」内のレストランは一般の方も利用可能

見どころたっぷりの日立ドライブ、皆さまもどうぞお出かけください!

撮影協力:ダ ルイジ

いいなと思ったら応援しよう!