砂肝

砂肝好きの大学院生による語彙と生活の記録。 愛読書:安部公房『砂の女』 岡潔,小林秀雄…

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砂肝好きの大学院生による語彙と生活の記録。 愛読書:安部公房『砂の女』 岡潔,小林秀雄『人間の建設』

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最近の記事

川柳連作「血統書が降る」

    • 日記 1/29~ 嘘と正典

      1/29(日)京都駅周辺デート。つけ麺を食べて大垣書店を巡り茶をしばいた。 昨日「ユートロニカのこちら側」を読み終えたので、次に読む本として小川哲「ゲームの王国」を探すが、「君のクイズ」「地図と拳」など単行本は売っているのに、文庫本は一冊も置いてなかった。直木賞を受賞したのだからたくさん在庫があってもいいはずなのに。結局どこの店舗にも「ゲームの王国」はなかったので、直木賞の候補作になった「嘘と正典」という短編集を買うことにした。あとプルーストを読む予定もないのに、柿内正午「

      • 川柳始めました

        2023年1月。恵文社で偶然手に取った平岡直子『Ladies and』に感銘を受け、自分でも川柳を詠みはじめた。俳句とは少し違った五七五のリズムが、なんだか身体にしっくりくるみたい。

        • 語彙日記 1/22~ 飴を舐めながら孫と戯れる、至高の老後生活

          1/22(日)英語のfaceと共通の起源を持つ単語。 1/23(月)古フランス語で「横たわる」を意味する「couchier」に由来する単語。 これが「couche」という形になり、長椅子や主に精神科などの診察台を指すものに変化したらしい。確かに「ユートロニカのこちら側」でも精神科医とのカウンセリングの場面でこの単語が登場した。 雰囲気で理解していた単語。そういうのっていっぱいある。いろんな種類の目録に使えるのかなと思ったけど、disco-は「円形」, 「円盤状の」「レコー

        川柳連作「血統書が降る」

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          日記 1/22~ ユートロニカのこちら側

          1/22(日) 母が体調を崩す。37℃の微熱があり、朝に数回吐いたらしい。母はほとんど外出しないので、自分と父を差し置いてコロナに感染したとは考えにくい。晩に父が職場からノロ、コロナ、インフルの検査キットを持って帰ってくるが、母何も使わない。「苺が食べたい、りんごはフジが食べたい。」と言うので明日買いにいこう。 小川哲「ユートロニカのこちら側」を読み始める。ハヤカワSFコンテスト大賞受賞作ということで大学一回生の頃に買った。もう5年ぐらい前になる。大学に入りたての頃はSF

          日記 1/22~ ユートロニカのこちら側

          語彙日記 1/15~ 枕元に煙草、即ちメメント・モリ

          1/15(日) 方言っぽいのに方言じゃない?聞き馴染みが全くない。 ちょいとダサイ響き。けど誰だって最初はワナビー(want to be)。そこからトライダビー(try to be)になっていけばいい。嘲笑すんな。 1/16(月) この名の由来は、シバンムシの雌雄が求愛行動の際に発するコチコチいう音が、死へのカウントダウンを刻む秒針の音のように聞こえるとして、英語で「Death watch beetle」と呼ばれていたからだそう。名付けた人の感性がえげつない。タバコに

          語彙日記 1/15~ 枕元に煙草、即ちメメント・モリ

          日記 1/15〜 はじめての文学フリマ

          1/15(日) 朝食::卵焼き 昼食:なし 夕食:鶏の塩焼き、鰤の照り焼き 文学フリマが京都で開催されるということで初めて参加する。事前知識も何もない状態での参加だったため、まずその大盛況ぶりに驚いた。本を好きな人たち、自分の「好き」を追求している人たちがこんなにいることに感激した。ブースも多くてどこから回ればいいのかわからずとにかくウロチョロする。中央の一列に全ブースの見本が並べられていたのはありがたかった。おかげでゆっくりと何を買おうか吟味することができた。購入した本

          日記 1/15〜 はじめての文学フリマ

          語彙日記 1/8〜 冬の鶫は口を噤む

          今週新しく知った語彙は少なめ。恐らく比較的時代が新しい作品ばかりを読んでいたからだと思う。太宰治や三島由紀夫を読んでいる時は、使えもしないような未知の語彙がザクザクと出てくる。 1/9(月) ふりがながないと案外どう読むのかわからなかった。彼女に問題として出してみると「かしこしら?かしこしら?」と何度も繰り返し答えていて間抜けだった。答えを知り「『小賢しい』の『さか』か!」と勝手に納得していて、僕もなるほど、と思った。 1/10(火) 小・中学校の公民とかの授業で習っ

          語彙日記 1/8〜 冬の鶫は口を噤む

          日記 1/8~ 出町柳に住みたいがために京大生になりたい人生だった

          1/8(日) 朝食:卵炒めご飯 昼食:バケットサンドウィッチ(ha ra) 夕食:カレー、たい焼き 出町柳デート。ha raというカフェでバケットサンドウィッチを食べる。CAVA BOOKSとEl caminoという本屋に寄る。下鴨神社に参る。みたらし団子を食べる。誠光社に寄る。マクドを食べる。一日で15km歩いた。デートでこんな距離を歩かす男は碌なもんじゃないと自分でも思うけれど、お互いに散歩好きなので実現できたデートコース。たくさん歩くことで出町柳という街の構造がわか

          日記 1/8~ 出町柳に住みたいがために京大生になりたい人生だった

          語彙日記 1/1〜 狂った犬は水を恐れる

          1/1(日) 正式名称は「鶏目(けいがん)」。硬くなった皮膚の中央に、魚の目のような芯ができる特徴から「魚の目(うおのめ)」と呼ばれているそう。タコは皮膚が表皮より上の方向に厚く盛り上がった状態であるため神経を刺激せず痛みが生じることはないが、魚の目は芯が真皮の奥深くまで潜り込んで神経を圧迫するため激しい痛みが生じる。 戦争を題材にした小説でよく見かける言葉。この言葉に初めて出会ったのはおそらく高野和明「ジェノサイド」だった気がする。 ドイツ語で「美味しいもの」を意味す

          語彙日記 1/1〜 狂った犬は水を恐れる

          日記 1/1〜 三日坊主にはなってくれるな

          1/1(日) 朝飯:赤飯、お雑煮 昼食:明太フランス 晩飯:あんこう鍋、鰤の照り焼き 謹賀新年。元日だからこそ、今年の模範となるような一日を過ごそうと思い立つ。理想の一日の使い方としては勉強7:読書3ぐらいの配分。だが実際は勉強2:読書8と真逆の結果になってしまった。後悔はしているけれど、昨日読み始めたばかりの村上春樹 柴田元幸「翻訳夜話」を読了できたのでまあ良しとする。音楽は藤井風「死ぬのがいいわ」だけを死ぬほど聴いていた。昨日の紅白を見て改めて思ったけれど、藤井風と太

          日記 1/1〜 三日坊主にはなってくれるな

          並行世界の自分をアテに|短歌15

          並行世界の自分をアテに|短歌15

          語彙日記 12/28〜29 喙を容れる

          12/28(水) 詩人・茨木のり子さんは「草」の字がつくものはなんでも好きらしく、『草』という詩には、ひたすら草言葉が列挙されている。まずはそこから新しく知った言葉を三つ。 草創期という言葉でよく使われるそう。何もない地面から草が生えてくるイメージなのかな。 くたびれて草に臥す。わかりやすい。 BLEACHの完現術(物質に宿った魂を引き出し、使役する能力)を彷彿とさせた。 「蒙古斑(Mongolian Spot)」ってモンゴル人や日本人といった黄色人種での発現率が高

          語彙日記 12/28〜29 喙を容れる

          語彙日記 12/25〜27 デペイズマンと1984

          前回の記事で、語彙日記を週一程度の頻度で投稿するのが目標と言っていたのだけれど、一週間で新しく知った言葉を一つの記事にまとめようとすると、今週のペースだと明らかに5000字は超える量の記事になってしまうことがわかったので、読みやすさも兼ねて多くても2500字程度まで溜まったら公開することにした。なので今回は12/25〜27の3日間で得た語彙について。 12/25(日) スケザネさんがこのデペイズマンを扱った代表的な作品として、人の顔の前にリンゴが置かれたルネ・マグリッドの

          語彙日記 12/25〜27 デペイズマンと1984

          語彙日記

          語彙日記をつけ始めようと思う。 その日新しく知った言葉の意味や漢字の読み方などを箇条書きでまとめ、時々自分の感じたことなどを添える。それが語彙日記。とりあえず現在の時点で記録している分をまとめて公開してみる。今後は週に一回のペースで公開するのが目標。 12/13(火) 恥ずかしながら今までこの漢字のことを「ぐんぱい」と読んで生きてきた。濁音と半濁音は小さくて見分けがつかないことが多いので覚え間違いに注意。 人生で1回は落語を見に行ってみたいと思う。 12/14(水)

          語彙日記

          M-1グランプリ 2022

          今年のM-1グランプリは良い大会だった。そして推しのキュウが何かを起こしていた。 まず結果としては、優勝がウエストランド、2位さや香、3位ロングコートダディ。 毒舌漫才、正統派漫才、コント漫才と3組全てがそれぞれのベクトルで抜群に面白く、誰が優勝してもおかしくなかった。 ウエストランドは以前の大会で見た時、ツッコミの井口さんの発声があまり好きじゃなくてそこまで惹かれなかったんだけど、今回それが気にならないぐらいインパクトのあるネタを持って帰ってきていて驚いた。母はゲラゲ

          M-1グランプリ 2022