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トレッキングと、星空と

今のところ短時間勤務のため、14時にはトレッキング開始。
フランツジョセフでは、天気が良い日がかなり少ないです。そのため、晴れた日はアクティブに動きたい気持ちが強く、1日で3つのコースをはしごしたり、長く険しいコースにチャレンジしたりしました。

トレッキングすると毎回、自然の雄大さに圧倒されます!

キレイな水色の川、古いトンネルの入り口、危ない吊り橋、岩肌の道、静かな湖。

水色の川のコースでは、たくさん野生の鹿を見る事が出来ました。

まず、歩き始めてすぐ、私のすぐ目の前を、大きな鹿が急に横切ったのです!
突然の事でびっくりして、文字通りあんぐり口を開けることしかできませんでした!

また、川を見ながら休憩していた時、川の対岸に鹿の親子を発見しました。
よくよく見渡してみると、こちら側の岸辺にも鹿が1匹いました。


私が今までしたトレッキングの中で、1番険しかったコースもありました。

険しかったポイントその1は、何本もの川を横切らなければならなかったこと。
川から頭が出ている石を見つけ、ぴょんぴょん渡りました。
完全に水没している石しかない箇所もあり、靴は一瞬でびっしょり!よく晴れた日だったので、歩いているうちにすぐ乾いてくれたのが救いでした。

ポイントその2、ロッククライミング。
えっ、ここを行くの?!と驚いてしまう程の、急斜面というか、もはや壁。ほぼロッククライミングじゃん、と思いつつ、木の根っこや植物を掴みながら何とか突破しました。

ポイントその3、長距離岩肌ロード。
道がずっと岩なのです!しかも、滝の水で濡れている箇所が多い!
一歩一歩滑らないよう、注意し続けないといけなかったのが精神的に疲れました。
特に下りの帰り道、何度も滑りコケましたが、どうにか無傷で生還できました!

1人分の幅&めちゃくちゃ揺れる吊り橋

往復で約5時間かかりましたが、見晴台からの景色は最高でした。
頑張ってよかった!という達成感と、自分でも、こんな険しい道のりを乗り越えられるんだ!と、自信もかなりつきました。
氷河をかなり間近に見れ、周りの山々も圧巻でした。

ベンチに座って氷河を眺めながら、持ってきたパンをもぐもぐ。美味しかった!
そして道中、滝が多く、水筒に継ぎ足ししながら歩きました。天然の冷たい水が、体に染み渡ります!


ウォンバット湖という、木に囲まれた静かな湖へもトレッキングしました。ちょうど誰も居らず、湖のほとりのベンチを独り占め。

時間が何倍にも引き延ばされて流れているかのような、ゆったりとした空間でした。

聞こえるのは、鳥のさえずり、風の音のみ。
水面すれすれを、小鳥たちが楽しそうに追いかけっこしていました。

ただリラックスして、しばらく穏やかな景色を眺めていました。


よく腫れた日は、村からでも氷河が遠くに見れます。初めて気付いた時は驚きました!しかし大抵は、雲に隠れてしまっています。

そして、この雲1つ無かった日、一緒に住んでいるフロント兼ハウスキーパーの方が、23時頃ワッツアップ(海外のLINEみたいなアプリ)でメッセージをくれました。

「星がすごくキレイだよ!もしよかったら外に出て、見てみて!」

すぐさま外に出ると、あまりの星の多さに圧倒されました。
「こっちこっち!」建物の裏手へ案内してくれ、さらに暗くて星がよく見えるスポットへ。
その場所では、より多くの星が輝いて、言葉を失う程の感動でした。オリオン座の中にも、無数の小さな星が瞬いていました。

ちょうどその日は、その方のお友達カップルがモーテルの駐車場で車中泊をしていた日で、一緒に星を見ました。
男性がアプリで星を調べてくれました。
「あっちの1番明るい星が、木星だよ」

皆さんシンガポール出身で、街がとても明るいため、星は5つくらいしか見れないらしいです。
私は新潟の田舎出身で、星もキレイに見えますが、ここまで多くの星を見たのは生まれて初めてでした。
そのため全員が本当に感動していて、気持ちをわかり合えました。

建物の横に移動し、男性は先に車に戻り、残った3人でイスに座って星を眺めました。

「あれは衛星だね!今ならそう分かるけど、子供の頃は、動いてる星を見るとUFOだと思っていたよ」

「シンガポールには夏しかないから、去年初めて冬を体験したの。雪も見れた!冬が1番好きかな」

「私は秋が好き!さつまいもや、カボチャ、美味しいものがたくさんだから!」

3人でいろんな話をしながら、ただキレイな星空を眺めていました。
何て贅沢で素敵な夜だろう、そう感じました。

しばらくすると、雲が出てきました。
おやすみ、と言い合い解散しました。



フランツジョセフに来てから、自然の素晴らしさをより深く実感しています。
雄大な自然を前に、ただ圧倒され、感動し、大きく息をする。

リラックスでき、気持ちも楽で、不思議と今まで忘れかけていた、本当の自分に戻っていくような感覚があります。


そして、この数日間で気付いたことが1つあります。
それは、見ようとしなければ、見えてこないということです。

対岸にいた鹿を見て、こっちにもいないかなーと探さなければ、見落としていた鹿。

その時に、人にしたって同じで、良いところ、悪いところを見ようとしなければ、見えないんだ、と気付きました。

パッと目に入るものだけで、何かを判断したり、決めつけてしまうのではなく、自分から見ようと試みることが重要だと感じます。

私は今まで、表面的なものだけを見て、数多くの物事を決めつけてしまっていました。

もうそれは、したくない。

この気づきは私の中で、とても大きな収穫でした。

大切なことに気づかせてくれて、ありがとうフランツジョセフ!!
これからもたくさん気づき、学んでいきたいと思います!!



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