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ADHDを隠して働くための対処法(説明力)

僕はADHDである。しかし誰にも明かさずに働いている。
そのためには、薬の服用も重要だが、特性を自分なりに誤魔化さなければならない。なので、一応改善に努めてきたつもりである。
ふと書き連ねたくなったので、今回は人に説明するときの対策を投稿する。

伝えたいことがあふれる

僕の説明力は、絶望的なまでに低い(特に口頭での説明)。ADHDの当事者の中には、喋ることが得意で、営業や起業家として活躍している方もいると聞く。

しかし、残念ながら僕にはそんな才能がなかった。
僕が会議で説明すると決まって、
「今、何の話をしてるの?」
「えっ、どういう意味?」
と聞き返された。
もしくは「伝わらないんじゃないか」という不安から、1から120まで全て説明しようとしてしまい、途中で「もういい」と強制終了することも多々あった。

原因は人に説明するとき、僕の脳がまったく整理されていないからだと思う。
「これも言わなきゃ。これも、あれも、それも」
「これも言いたい」
と、一瞬の思いつきが口から飛び出してしまうのだ。
aspergirl_114さんという方のツイートの図解が、まさしく当てはまる。

ADHDの多動の特性と、コミュニケーション能力が得意な人であれば、うまくハマって社会的に成功できたのかもしれない。
が、僕は新卒の就活で100社落ちるくらい、対話が苦手だった。

説明用のメモを5W1Hでまとめる

対策としては、当たり前かもしれないが、会議や人と会話する際、事前に準備することだ。時間はかかるが、これが一番、僕の暴走を止め、説明力をマシにしてくれた。

話したいことをただ闇雲にメモにしてもしかたないので、次のようにまとめている。

使い方

【会議や説明することの前提】
■主題(What):会議や説明するときの中心となる題目は何か
■誰に(Who):誰に報告・連絡・相談・依頼したいか
■目標(Why):会議や説明を通じて、どういうことを決めたいか
■進め方(how):どんな流れで会議や説明を進めるか

【会議や説明することの本題】
■何を話すか(What):報告・連絡・相談・依頼したいか
■目的・経緯(Why):なぜこの相談をするか
■時期(When):説明内容に関する締切日や、実施日
■場所(Where):説明内容に関する部署や支店、会議体など
■手段(how):説明内容に関する進め方など

【会議や説明することのまとめ(最後に行う)】
■誰が何を、いつまでにどうやって行うか
※部署名や月単位などは、できるだけ具体的に確認する。

これを全部使うことは、あまり無い。いつも全部の項目を使って説明すると、それこそ量が多くて途中で「長い」とカットされかねないからだ。
また、緩い会議では箇条書き程度に留める。が、緊張しそうな場面では一言一句書いたり、ですます調にしたりと、できるだけ思いつきで別のことを話す隙を与えないようにする。

例えば、先日、職場でとある方に相談したいと思ったときは、次のようにまとめた。特定されない範囲で紹介したいと思う。

【会議や説明することの前提】
■主題&誰に:●●の業務委託に関して、●●さんへのご相談
■目標:依頼内容をご説明するので、疑問点等を解消したい。
    また決裁を得るために、必要な情報を得たい。
■進め方:一旦私が説明し、今後、どう進めるかを確認する流れで良いか。

【会議や説明することの本題】
■何を話すか:●●の業務をお願いしたい。
 ●●という業務を、△△していただくことをご依頼させていただく。
■時期:●月●日までには、△△をご対応いただきたい。
■手段:お願いする業務の進め方の説明。また、社内決裁を得るために確認させていただきたいことがある。
※流れはこのようなイメージだが、今時点で確認したいことは。

正直、かなり面倒なのだが、前に比べたら改善された気がする。
ただ、あくまでADHDであり、人にうまく説明できない自分のための対処法である。また、聞き手に回るときや、突発的な会議のときは対応できない点も要注意である。

また思いついたら、書こうと思う。
※他の方の役に立たないかもしれません。何卒ご容赦ください。

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