すま/ソーシャルワーカー(精神保健福祉士)/ミニマムな暮らし

大学にて精神保健福祉を学び、精神保健福祉士を取得。 卒業後の進路を迷いつつ、精神科病院…

すま/ソーシャルワーカー(精神保健福祉士)/ミニマムな暮らし

大学にて精神保健福祉を学び、精神保健福祉士を取得。 卒業後の進路を迷いつつ、精神科病院に入職し、この世界に飛び込んだ。 はや10数年。現在は活動の場を障害福祉サービスを提供する事業所に移して、現在も活動中の30代。 この仕事の影響か、ミニマムな暮らしにも魅力を感じ目指している。

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精神科デイケアで「すま」が学んだこと(後半)

2023年10月3日にこんな記事を投稿していました。 後半を書いていないことを思い出しました(後半はないかもしれないと末尾に書いてはいたものの…)。 6ヶ月近くあいてしまいましたが、思い出したからには何かカタチにしてみようと思い、パソコンを立ち上げ、今書いています。 前半の記事では、以下のことについて、わたし個人として精神科デイケアで学んだことを言語化してみました。 後半では、何を言語化してみようか。 当時を回想しながら、今現在のわたしの仕事に影響を与えてくれている

    • トピック:JR他、鉄道運賃の障害者割引に「精神障害」も対象拡大の一報

      JRの発表が検索では最初に出てきますが、数日前に鉄道運賃の割引対象に2025年4月1日から従来の知的障害、身体障害の方に加えて、精神障害の方を対象に拡大するニュースが出てきました。もう知っていらっしゃる方もいると思いますが、紹介します。 以下のリンクは、JRからの発表文です。 https://www.jreast.co.jp/press/2024/20240411_ho04.pdf わたし、テレビや新聞をあまり観る習慣がないので、お茶の間にどのくらい広まっているのか実感

      • 新年度を迎えると立ち戻りたくなる気持ち。生活保護ケースワーカーを描いたドラマ(カンテレ:健康で文化的な最低限度な生活)を通して。

        今日はつぶやきのような記事になります。 2024年も3ヶ月が過ぎ、この4月で年度も2024年度となりました。社会活動をする多くの組織には新入職者が今年も入社し組織として新たにスタートを切っていることと思います。 ここ数年、このシーズンになるとふと思い出すドラマがあります。 2018年に漫画家、柏木ハルコさんの漫画を実写化したドラマ「健康で文化的な最低限度の生活」というが放送されていました。主演は吉岡里帆さんでした。 なかなかドラマで、しかもゴールデンの帯に福祉分野が取り

        • 「家を借りることができる」というのも当たり前ではない。

          生活訓練のサービスに携わるようになり、利用者さんの将来の住まい探しに携わることが増えてきました。 わたしが以前経験した病院のケースワーカーも居所設定を支援することはありますが、幸か不幸か、わたしが在籍していた期間には、担当していた患者さんでは施設やグループホーム、簡易宿泊所などへ退院後の生活拠点を設定することが多く、実際に賃貸アパート契約の支援などをすることがありませんでした。(同僚のケースでは、お見かけしたことがあります) しかしながら、担当させていただいた患者さんの中

        精神科デイケアで「すま」が学んだこと(後半)

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        • 精神科デイケア特集
          3本

        記事

          2023年6月22日に初投稿。 今日で3000ビュー達成。 この数字に何の意味もありませんが、わたし個人は「感謝」という意味をつけます。クリックして拝読頂き、時には「スキ」や「コメント」という一手間を与えてくださり、ありがとうございます。

          2023年6月22日に初投稿。 今日で3000ビュー達成。 この数字に何の意味もありませんが、わたし個人は「感謝」という意味をつけます。クリックして拝読頂き、時には「スキ」や「コメント」という一手間を与えてくださり、ありがとうございます。

          精神保健福祉士と心理カウンセラーの役割の違い

          私だけかもしれませんが、精神保健福祉士は自分たちが何者であるかを紹介することがちょっと苦手な気がします。 ぶっちゃけ、何をしている人なのか、よく分からなくないですか? 「話を聴く」とか「相談」というキーワードからカウンセラーと間違われることもあります。 実際のところ、医療や福祉業界に限らず、最近では様々な業界や場所で○○カウンセラーと呼ばれるような役割を担っていることが以前より増えている気がします。 なので、自然な流れなのかもしれません。 話をしたいと思っている人から

          精神保健福祉士と心理カウンセラーの役割の違い

          病院(ケースワーカー)と生活訓練の施設(生活支援員)それぞれのやりがいや適性について。

          頂いたコメントに、タイトルのようなご質問を頂きました。 ありがとうございます。 コメントいただけて光栄と思ったと同時に、「一言、二言で伝えるのは難しいな...」とリトルすまは心の中で呟きました。 ですが、こうして言語化する機会を頂いたので、少し考えてみようと思い記事にしました。 あくまで私見であることを先に述べておきます。 福祉の仕事に限らず、世の中にある仕事の多くは事業の内容や適性といった物差しだけでは計れない部分もありますし、それらは独立したものではなくて化学反応の

          病院(ケースワーカー)と生活訓練の施設(生活支援員)それぞれのやりがいや適性について。

          「生きづらさ」に伴奏するということは簡単ではないが。

          誰にでも「生きづらい」と思ったことの経験の一つや二つあると思います。 あまり、今まで書いてこなかったのですが、私は今福祉サービスの中にある訓練等給付に位置付けられている”自立訓練(生活訓練)”の事業を行っている施設で生活支援員をしています。 病院時代と比べると、出逢う人の数は少なくなりましたが、かわりに一人一人の生活やその中での悩み、課題をシェアしてもらいながら、一定期間一緒に考えることができるチャンスをもらっています。 その中で私がいつも発見することを心掛けているのが

          「生きづらさ」に伴奏するということは簡単ではないが。

          「精神科病院」の外から「病院」と関わるようになってみて。

          精神科病院から福祉施設で精神保健福祉士として務めるようになって早、2年と6ヶ月。外から精神科病院と関わるようになって感じていることを呟いてみようかと思います。 「先生」という存在 病院にいる時は、「先生」という存在が人生で最も身近になりました。 日々の業務の中で、先生方と仕事をしているという人生があるとは思ってもみないくらい、私にとっては「先生」と呼ばれる人たちは人生で遠い存在でした。 そして今。 一歩、病院の外に出れば、それまでの二十数年と変わり映えのない「先生」「病

          「精神科病院」の外から「病院」と関わるようになってみて。

          外の社会資源を活用する(所有しすぎないことの身軽さ)

          精神保健福祉系ではないのですが、今日はミニマムな暮らしのメリットを何気なく感じた出来事をシェアします。 テクノロジーが進化した現在も、年始は少数ではありますが、毎年年賀状のやりとりをしています。 小中学生時代の友人数名と、社会人になってから所属してきた機関の元同僚たちです。 わたしは年賀状をスマホのアプリを使って作っています。 ですがプリンターを持っていません。 コンビニのプリンター機が今のわたしのマイプリンターです笑 わたしが1年間の中で使用で使うのは年に1度の年賀は

          外の社会資源を活用する(所有しすぎないことの身軽さ)

          ご挨拶

          2023年が閉幕、2024年が開幕しました。 昨年は、わたしの拙い記事を沢山の方にお読み頂きありがとうございました。 2023年6月22日に初めて投稿をはじめ、約半年間で21記事を投稿しました。 2,533ビューも、目に触れていただき 348スキをしていただき 40名の方にフォローしていただき 2023年を終えました。 タイトルを見て興味を持って開いてみたけど、中身は想像とは違った、内容が薄かったといったものも多かったと思いますが、どんなキッカケであれ、開いてみよ

          「自立」と「社会資源」〜渡邊渚アナウンサーさんの言葉から学ぶ

          フジテレビアナウンサーの渡邊渚さんのInstagramの記事がニュースになっているが眼に入りました。 わたしは今テレビを持っていない生活をしているので、最近のアナウンサーさんをあまり存じ上げなかったのですが、以前にも療養中という記事を眼にしたことがあったので、認知していました。 メディアによって記事の取り上げ方は異なる面も多少あります。 わたし個人は投稿を通じて、 病気やその影響による生活障害と自分が何か欠けていることは別のことだと区別され、自立について再定義した上で、

          「自立」と「社会資源」〜渡邊渚アナウンサーさんの言葉から学ぶ

          【社会資源】日中活動先

          「日中活動」について 以前、精神科デイケアについて何度か投稿させていただきました。 精神科デイケアも含めて、精神障害を抱える方の生活を考える時に、「日中活動」というワードはよく出てきます。 私たち人間は起きている時間、ライフステージによっても異なりますが何らかの活動に参加していることが殆どです。ある種それは人間が生きている上で自動的です。望んでる場所や作業かどうかに関係なく、です。 多様な社会となってきて、日中の活動に対して仕事の領域を見ると分かりやすいですが、かつて

          スティグマ(烙印)について考えてみる。

          スティグマという言葉を聞いたことがあるでしょうか? 直訳すると「烙印」という意味です。 これは古代ギリシャで”身分の低い人”や”犯罪者”を識別するために体に強制的につけた「印」に由来していると言われています。 現代の私たちの馴染みのある言葉で言うなら「差別」「偏見」と言ったものは現代版のスティグマの一種と認識されています。 これらは実際に体に印を押すわけではありませんが、その固定概念や先入観からの「差別」や「偏見」といったフィルターが、その対象となりうる人たちを特定の見方

          ミニマム思考がケースワークに役立っている話。

          「ミニマリスト」と、呼ばれる人たちがいる。 数年前から日本国内でも認知されてきている人たちだ。 少ないもので暮らしつつも、自分にとって大切なものに焦点化し、それ以外のものは極力削ぎ落としていく生き方。 表面的なものは、持っている物質の圧倒的少なさだ。 でも、真髄は精神的なものだと思っている。 自分の名前に「ミニマムな暮らし」と添えたのは、私自身もその暮らしぶり、精神的なあり方に大いに刺激を受けているからだ。それは個人的にもそうだし、精神保健福祉士として利用者さんたちと関

          ミニマム思考がケースワークに役立っている話。

          【社会資源】精神科訪問看護

          前回、前々回はデイケアについてお話ししました。 今回は、同じ医療保険の枠組みである「精神科訪問看護」について少しお話ししたいと思います。 地域生活の中で外来での診察と並行し、病院が必要に応じて処方(指示箋)できる社会資源として前回(【社会資源】シリーズ)ご紹介した「精神科デイケア」と共によくあがるのが、今回ご紹介する「精神科訪問看護」というものかもしれません。 デイケアは患者さん本人がデイケア施設へ通ってリハビリテーションの機会が提供されるものになりますが、訪問看護は名前