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イタリアンアタック !!第一回:予想以上のデキ。

初めまして。イタリアで彫刻をしている杉本ユニです。

今回はボクがイタリアで心の底から「ここは日本と同じではない!!」と痛感した出来事を話そうと思います。勝手知ったる日本ですぐイライラしてたらイタリアでは寿命が縮みますよ。(笑)

◼️打ち合わせしたじゃん・・・?

ボクはイタリアに移り住んでからすぐに自分の露出を上げるために作品の展示機会を探し始めました。そのためにインターネットでコンペティションを検索していたらイタリアのオリンピック協会がコンペを開催していたのですぐにそれに応募しました。テーマはオリンピックの平和、友愛みたいな感じでした。

「なるほど、、、バリバリなコンセプトとかではなく得意な具象彫刻でも入選しそうだぞ。最初はこれだ。」

このコンペの発見から締め切りの日程まで1ヶ月を切っていたのでコンペで許される最大サイズの作品を不眠不休で作り上げました。そして意外と簡単に入選します。そして受賞者だけの展覧会をローマのオリンピック協会の施設内でやるという事で作品を送ることになりました。

すぐに運送屋に電話をして寸法、重量、材料、作品は大きいから作業員を2人連れてきて欲しい、梱包用の箱の用意など注意事項を電話で打ち合わせをしてメールで写真と再度、情報を送ってダメ押しをしました。

◼️「さぁ、当日だ!」

イタリアは日本でもいい加減で有名なので運送する当日もしつこいくらい電話しました。

もちろん約束の時間に来ないのは想定内です。そこは期待した事は今でも一度もありません。そして1時間以上も遅刻してきた運送屋を見た時はショックでした。

梱包用の箱すら持っていない。むしろ一切、何一つ用意してない。しかも1人。

ボク「連絡したよね?」

運送屋「うん。」

ボク「今日、何するか知ってるよな?」

運送屋「あぁ、一緒に頑張ろうぜ。荷物どこだい?」

本当に理解不能でした。数回の打ち合わせとメール何?何も用意してない、、、、?ボクは元々、気性の荒い性格なので怒りのボルテージは一瞬で上がり能天気に来た運送屋を可能な限りの言語能力で恫喝して出直してもらいました。

「これはイタリア人のペースに合わせてたら逆にボクが死ぬ。ボクが死ぬかイタリア人が死ぬのかの勝負だ。」

その時、最初にイタリアで玉砕戦を覚悟しました。そして次の日は別の運送員が梱包用の箱を用意して無事、ローマへ送る事が出来ました。

「やっぱ人間舐められたらアカン。友達とか1人もいらんから絶対に勝つ。」

そう確信して闘志を燃やしていたんですがイタリアからの攻撃はまだ続くのでした。


いかがでしたでしょうか?これがボクにとって最初のイタリアンアタックでした。いい加減なのは聞いてたけど想像以上。予想外の事にボクは今回のブチ切れしていますね。

ボクは日本で文化財修復の仕事をしていたのでプロの養生や梱包を見慣れすぎていたのかもしれません。無意識に日本のハイクォリティを勝手にイタリアに期待した本当に悪い例です。

「郷に入れば郷に従え。」なんて言葉があります。

自分探しや友達を作りに来たのが目的の人には該当するかも知れませんが他人を押し退けてでも手に入れたい目的がある場合そんな事、綺麗事だとボクは思います。

今のボクにはそんな悠長な事は言ってられないのです。皆さんはどう思いますか?イタリア以外で住んだ事がないので分かりませんがやっぱり日本と大きく違うのでしょうか?良かったら教えて下さい。

杉本ユニ

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